カッターマットとは、紙や布のような薄物の裁断や模型作成をするときに、製作物の下に敷いておく文房具です。カッティングマットと呼ばれることもあり、机表面の凹凸を緩和して、カッターの刃が机へ触れないよう守る効果があります。
カッターマットを選ぶとき、大きさや見た目だけで判断していないでしょうか。オルファやプラスなどの文具品メーカーが販売するカッターマットは、素材や機能面にも工夫がこらされています。カッターマット選びのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
カッターマットの使い方
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カッターマットを敷く前に、机の上が物で散らかっていないかを確認しましょう。糸や紙程度であれば問題ありませんが、カッターの折刃や針があるとマットを傷つける可能性があります。
マットを敷くときは表裏もよく確認してください。両面とも使用できる製品もありますが、一般的には表面にだけカッターでの傷に対して強い加工が施されています。加工されていない裏面の方を使うとカッターマットが損耗する可能性も考えられます。
注意点として、粘土・接着剤・塗料などの汚れるものには使わないでください。カッターマットは汚れが付着することを想定されていないため、汚れを簡単に落とせるようにはできていません。
カッターマットの選び方
カッターマットは見た目から分かるサイズ・印刷の違い以外に、材質や機能面にも選ぶポイントがあります。目的の作業に適した選び方を見ていきましょう。
サイズから選ぶ
カッターマットはA1~A6以外にスーパーサイズも存在するなど、サイズ展開は多彩です。作業机に敷ける大きさを選ぶことはもちろんですが、用途によっても適したサイズは異なります。
一般的なA4・A3サイズ
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メーカーによってカッターマットのサイズに多少の差はあるものの、おおよそA4は220×300mm、A3が300×450mmで販売されています。やや大きめにサイズをとられているため、用紙全体をカバーすることが可能です。
サイズ感としては成人の肘から指先くらいまでなので、工作や彫金作業のマットとしてはちょうどよい大きさです。手芸小物でも使えますが、シャツやスカートの型紙を置くには狭すぎます。
A2・A1以上の大判サイズ
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おおよそ450×600mmがA2、600×900mmがA1サイズのカッターマットです。それ以上になると900×1800mmなど、長辺が2m近くなる製品も見られます。服を型紙から起こしていく縫製作業に使うならA1サイズは欲しいところです。
ただし、サイズが非常に大きいため、一般的な机を作業用にしている場合はマットがはみ出る可能性があります。重量もかさみやすく、持ち運びには適しません。
A6・A5などミニサイズ
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A6のカッターマットはおおよそ100×150mm、A5は220×150mm程度です。大きな書類・布地を扱うには小さすぎますが、メモ帳やアップリケの裁断程度やプラモデル加工用であれば十分に使えます。
カバンに入れやすく、丸めればポケットにも入るため、携帯用のカッターマットが必要な場合に重宝します。作業用のマットとは別に、手元での細工用に持っておくのもよいでしょう。
材質から選ぶ
カッターマットは、切り傷の影響が少ないオレフィンまたは塩化ビニルがよく使われています。ヒートカッターを使用する場合は熱の影響が懸念されるため、耐熱強化ガラスの製品がおすすめです。
柔らかく傷に強いオレフィン・塩化ビニル製
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オレフィンや塩化ビニルなどの樹脂材から作られたカッターマットは、芯に硬質シートを、表層には軟質シートを貼り合わせています。どちらの素材でも使い心地に大きな違いはありませんが、焼却廃棄してもダイオキシンが発生しないオレフィンがおすすめです。
カッターの刃がマット表層にまで達しても修復力があり、傷跡があまり目立ちません。ただし、表層のみをえぐるような傷には弱い特性をもっています。使っていくうちに表面がでこぼこになってくるので、定期的に買い替えが必要です。
ヒートカッターに対応した耐熱強化ガラス製
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オレフィン・塩化ビニル製のカッターマットにヒートカッターを使用すると、樹脂が劣化・変質する欠点があります。このような工具を使う場合には耐熱強化ガラス製のカッターマットを使用しましょう。樹脂よりも熱に強く、表面が溶ける心配はありません。
通常のカッターマットとして使用すると表面に傷がつきやすく、寿命が短くなってしまいます。超音波カッターも傷がつきやすく向いていません。あくまでも熱工具用として使用し、刃を深く食い込ませないようにしてください。
印刷されている線から選ぶ
ほとんどのカッターマットにはプリントが施されています。方眼罫と目盛りのみがメジャーですが、放射状の角度や円が印刷されたものもあれば無地も見られるなど、デザインは多様です。
シンプルな無地
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何も印刷されていない無地の製品は、カッターマットを普段から机の上に出しておきたい方におすすめです。切り取り線の明確な裁断作業や模型作りであれば、目盛りや罫線がなくても不便はありません。
ノーマルな方眼罫タイプ
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細かなマス目に区切られている方眼罫は、上に置いたものの大きさを把握しやすいメリットを持ちます。このタイプから選ぶなら、方眼の幅をしっかり見ておきたいところです。5cmのような大きめであれば衣類縫製に使いやすく、1cmや5mmは書類裁断・細工物に向いています。
角度線・円も描かれたタイプ
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方眼罫に加えて、角度線・円が印刷されているカッターマットは、図面作成や切り絵、金物細工を作る方におすすめです。専用道具を使用しなくても、各種の線に沿わせることで楽に作業ができます。
色々と書き込まれていると作業に集中しづらいため、見た目がかっこいいという理由で選ぶのはおすすめできません。また、商品が届いたら、各種線の角度や円形が合っているかを確認しておきましょう。
機能から選ぶ
カッターマットには意外なほど多くの機能が見られます。2つ以上の機能を兼ね備えた製品はなかなか無いため、使い道に合った機能を選ぶようにしてください。
持ち運び・収納に便利な折りたたみ機能
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1枚になっているカッターマットは完全に折り曲げることができず、持ち運びの際にはかさばることを承知で畳むか丸めなくてはいけません。折りたたみ機能のある製品は、真ん中から2つに切断されたマットを1枚の滑り止め素材に固定することで折り畳めるようになっています。
鞄に入れて持ち運びやすいだけでなく、折りたたんだ状態でも使えるため1つで2サイズを持っているともいえるでしょう。
片面が傷ついても裏返して使える両面使用可能
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カッターマットは使っていくうちに表面が傷だらけになるため、表だけでなく裏も使えると便利です。製品によっては表が罫線あり・裏は無地にしていたり、表裏で色を変えていたりと工夫していることもあります。
両面使用可能の製品は、裏面側に滑り止め加工がされていない可能性があります。そのまま使用すると作業中にマットが動いてしまうため、取り外しできる滑り止めをつけておくとよいでしょう。
円切りカッターや立体物作成に便利な360°回転
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布や型紙に沿って切っているときやペーパークラフトを作成しているとき、マットの反対側から作業できたら楽なのに、と思ったことはありませんか。360°回転するカッターマットはそんな希望を実現して、作業を捗らせてくれます。
360°回転の秘密は、マットが2層からできていて、中央で留められていることにあります。下のマットは机に固定して動かず、上のマットだけが回転する仕組みです。作業したい方向に身体を動かす必要がなく、椅子に座ったままで全角度の作業を終えられるでしょう。
組み合わせられるジョイント付き
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マットの端をパズルのように組み合わせることができる機能です。両端にジョイント部があるだけでなく、見た目からパズルピースのようになっている製品もあり、オシャレなインテリアとして作業場を彩ってくれます。
大きさを変えられるのは面白い点ですが、ジョイント部は溝ができやすく、カッターの刃が引っ掛かる欠点があります。ジョイントしていない端側は手や服を引っかけやすいため、精密な作業には向きません。
ライトテーブルで透写できる半透明
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半透明のカッターマットは、下絵をトレースして直接カッティングしたいときにおすすめです。トレース台を傷つけることなく、デザイン通りにカッターを動かしていけます。細工作業だけでなく拓本作りにも便利な機能です。
カッターマットのおすすめ人気ランキング9選
人気のカッターマットは、文具用品やカッターの製造・販売をしている企業の商品に集中しています。有名メーカー製の方が耐久性を信頼しやすいため、迷ったならメーカーの知名度を参考にするのもおすすめです。
1位 プラス カッターマット A2 450×600mm 48-586

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重量:541g
材質:オレフィン
印刷:方眼罫付き
機能:両面使用可能(片面無地)
業務用途におすすめの大きいカッターマット
事務用品メーカーとして知られるプラスのカッティングマットです。表面には罫線のほかに、A3~A6までの用紙サイズとCD・名刺のガイドが印刷されています。
A2サイズはちょっとした衣服の型紙や製図作業もしやすい大きさです。ただし、一般的な作業デスクには大きすぎる可能性もあるため、お手持ちの机に置けるかを考えて選んでください。
2位 プラス カッターマット A3 300×450mm 48-584

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重量:251g
材質:オレフィン
印刷:方眼罫付き
機能:両面使用可能(片面無地)
机の上に置きやすいA3サイズ
こちらはA3サイズのカッターマットで、大体の一人用机なら置ける大きさです。印刷されているガイドはA4~A6とCD・名刺であり、罫線のグリッド幅は5mmとなっています。
3位 プラス カッターマット A4 230×320mm 48-573

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重量:137g
材質:オレフィン
印刷:方眼罫付き
機能:方眼罫付き
趣味の作業に向いている大きさ
一般的な工作程度であれば十分なA4サイズのマットです。本格的な細工作業や服飾作りには向きませんが、普段から机の上に置いておき、必要なときにだけ使うという方におすすめです。
4位 オルファ カッターマットA3 (320x450x2mm) 135B

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サイズ:408g
材質:塩化ビニル
印刷:方眼罫付き
機能:両面使用可能
目に優しいソフトグレーのカッターマット
カッター製品の専門会社であるオルファが送る、使いやすいカッターマットです。ソフトグレーのマット地に1cm刻みの罫線が引かれ、5cmごとに太線で囲われています。表面にはA3からハガキまでのガイドが入り、用紙合わせも簡単です。
5位 オルファ カッターマットA2 (450×620×2mm) 159B

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重量:680g
材質:塩化ビニル
印刷:方眼罫付き
機能:両面使用可能
A3サイズと同じく両面使用可能
同じくオルファ製のA2サイズバージョンですが、印刷にはA2のガイドが入っていません。なお、上で紹介したA3サイズとともに両面を使うことのできる製品であり、裏面の色は濃いブラウンです。白い紙の裁断・加工には裏面を使うとよいでしょう。
6位 オルファ ふたつ折りカッターマットA3 223BSNV
重量:295g
材質:オレフィン
印刷:方眼罫・角度線・円付き
機能:折りたたみ機能
ガイド線が豊富な折りたたみカッターマット
2つ折りができるため、出先でカッターマットを使う場合に重宝する製品です。折り目はゆるい波型なので、1つにつないだときにつなぎ目が気になりません。
7位 クロバー カッティングマット 特大60

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重量:600g
材質:塩化ビニル
印刷:方眼罫付き
機能:-
洋裁のカッティング作業に適した耐久性
裁縫用品で有名なクロバーの製品です。マットの強度が高く、ロータリーカッターの下敷きに使ってもボロボロになりにくいと高評価を得ています。服飾用にカッターマットの購入を考えている方におすすめです。
8位 セキセイ カッティングマット 発泡美人 A1 FB-4619

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重量:1,400g
材質:発泡ポリプロピレン
印刷:方眼罫付き
機能:両面使用可能
大判A1サイズでありながら軽量である点が魅力
素材に発泡ポリプロピレンを使用して、A1サイズとしてはかなり軽量に仕上がりました。耐久性が高いだけでなく、のり・接着剤が付着しづらいため、工作作業に使いやすい製品です。表面には1cm刻みの罫線、A2~A6・名刺のガイドが入っています。
9位 特大2mカッティングマット 1000×2000×3mm 両面タイプ

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量:8,000g
材質:-
印刷:方眼罫付き
機能:両面使用可能(片面無地)
人がひとり寝そべられるほどの大きさをもつ製品
長辺が2m、短辺でも1mと非常に大きな製品です。一般的な机では載せられないため、作業台か床に敷いて使うことになるでしょう。
非常に大きいので、多人数での作業や大がかりな芸術製作などの用途に向いています。なお、丸まって届くので届いたら開いた状態で置き、反りがなおるのを待たなくてはいけません。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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![]() プラス カッターマット A2 450×600……
1
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1,511円 |
4.4 |
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![]() プラス カッターマット A3 300×450……
2
|
697円 |
4.36 |
|
![]() プラス カッターマット A4 230×320……
3
|
440円 |
|
|
![]() オルファ カッターマットA3 135B
4
|
669円 |
|
|
![]() オルファ カッターマットA2 (450×6……
5
|
1,329円 |
|
|
![]() オルファ ふたつ折りカッターマッ……
6
|
1,484円 |
|
|
![]() クロバー カッティングマット 特大60
7
|
1,158円 |
|
|
![]() セキセイ カッティングマット 発泡……
8
|
3,055円 |
4.33 |
|
![]() 特大2mカッティングマット 1000×20……
9
|
14,800円 |
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まとめ
カッターマットは、カッターを使用する作業全般に使いたいアイテムです。製品によって大きさ・素材・印刷が異なるため、用途に沿ったものを選びましょう。工作や用紙裁断であればA4・A3、服飾での布切り出しならA2・A1などが適しています。
表面に罫線の入っている方が作業がしやすいものの、角度線や円まで入っていると普段使いには目障りになる可能性があります。マウスパッドとして使うことが多いなら無地の方がおすすめです。
カッターマットは表面に傷が多くなると、カッティング時の下敷きとして使いにくくなってしまいます。定期的に買い替えが必要な消耗品ですから、どういった製品が使いやすいのかを書き留めておくとよいでしょう。