パソコンでの楽曲制作や、動画配信に使う音や声の収録に欠かせないオーディオインターフェイス。録音時のノイズをカットしたり、音質を向上させたりするなど、多くの役割を果たす機材です。
しかし、YAMAHAやSteinbergから数多くの商品がでているので、どれを選べばよいか迷ってしまいます。本記事では、オーディオインターフェイスの選び方とおすすめの商品10選を紹介します。ぜひ参考にしてください。
オーディオインターフェイスとは

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オーディオインターフェイスとは、パソコンとスピーカーやマイクなどの音響機器を接続するための機械です。パソコンでDTM(楽曲制作)を行うには必須とも言われるアイテム。使いこなせば、効率よく高音質でレコーディングを行えます。
DTMを行う際には、マイクやギターなどの音を予めパソコンで取り込み、再生します。楽器を直接パソコンに繋いで録音すると、ノイズが入ったり、音が遅れたりするためです。オーディオインターフェイスを経由させることで、そういった不具合を解決することができます。
オーディオインターフェイスの選び方
ここでは、目的に合った機種を選ぶために、おさえておきたいポイントをお伝えします。音質や機能など項目別に分けて詳しく説明するので、ひとつずつ確認していきましょう。
音質で選ぶ
まず、1つ目のポイントとしておさえておきたいのが音質。サンプリングレートとビットレートという2つの数値に注目してください。音質を保つために必要な数値の目安を以下でそれぞれ解説します。
サンプリングレートは48kHz以上を基準にする

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サンプリングレートとは、どこまで高い音に対応しているのかという数値です。数値が大きければ大きいほど、対応している音が多く性能が良いと判断できます。単位は「Hz」と書き、読み方は「ヘルツ」です。
人間の耳が聞き取れる高音は、高くても44.1kHzでレコーディングされたものくらいまでです。プロのCD収録現場では、44.1kHzや48kHzでレコーディングされています。そのため、サンプリングレートは48kHzあれば困ることなく楽曲制作ができるでしょう。
ビットレートは24bit以上を基準にする

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プロの収録現場では24bitでレコーディングするのが主流。市場で販売されている機種の多くも24bitや32bitです。ビットレートとは、音の解像度を示す数値。ビットレートの数値が大きければ大きいほど、細かな音の変化も表現できます。単位は「bit」と書き、読み方は「ビット」です。
ただし、ビット数は大きければ良いというわけではありません。ビット数が大きくなり音の情報量が増えるほど、パソコンへの負荷も大きくなります。使用するパソコンのスペックに合ったビット数を選ぶことが重要です。
機能で選ぶ
機種によって搭載されている機能が異なるため、何が備わっているのかはしっかりと確認しておきましょう。ここでは、代表的な3つの機能を紹介します。
生配信に使うなら「ループバック機能」付きがおすすめ

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実況配信や音楽制作を動画配信する場合には、ループバック機能のついた商品がおすすめです。ループバックとは、入力する音とパソコンで再生する音をミックスする機能のこと。
ループバック機能がない場合、配信環境を稼働させながら他のソフトも起動させる必要があるため、パソコンの負荷が大きくなります。負荷がかかれば、配信や収録が止まる可能性も出てきます。ループバック機能があれば安心して配信や収録を行えるので、必ず確認しておきましょう。
コンデンサーマイクを使用するなら「ファンタム電源」付き

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ファンタム電源とは、オーディオインターフェイスに接続したマイクに電力を供給するための設備です。後々の収録環境を増設したり、整えたりすることを考えると、マイク入力に必要なファンタム電源があるものを選びましょう。
オーディオインターフェイスを使う上で、マイク入力は必ずと言ってよいほど使用するものです。現状では必要なくとも、使い慣れてくるとマイク入力を必要とする収録をしたくなることが多いです。後から後悔しないように、ファンタム電源が付いたものを選んでおきましょう。
ギターの音を録音するなら「Hi-Zスイッチ」付きを

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ギターの音を録音するために使うなら、入力側を高インピーダンスに対応させる「Hi₋Zスイッチ」があるか必ず確認してください。インピーダンスはΩで数値化されており、ギターの出力だと「250kΩ」の値です。
録音時に出力側の値が入力側の許容量を超えてしまうと、正しく信号が受け取れないため、正常に録音することができません。「HI₋Zスイッチ」はそのような問題を解決してくれる機能なのです。
接続方法で選ぶ
自分の制作環境で使える製品かどうかを確認するため、接続方法もチェックしてください。接続方法には、USB方式とThunderbolt方式があります。
ほとんどのパソコンに対応する「USB」は初心者におすすめ

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USB接続のものであれば、WindowsやMac限らずほとんどのパソコンにコネクターがあるため、問題なく利用できます。対応していない接続方法でも、変換ケーブルや変換アダプターが安価で販売されていることから、すぐに対応できるでしょう。
USB接続を使う場合には、ケーブルの長さに気をつけてください。3m以上のものを用いると、データ転送に支障が出る場合があります。
高速転送・高音質を求めるなら「Thunderbolt」

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MacやiPad PROで採用されているThunderbolt(サンダーボルト)は、給電速度が速いという利点があります。Macユーザーであれば問題なく利用でき、最大10Gbpsの高速でデータのやり取りが可能です。
見た目がType-C端子に似ていますが、全くの別物ですので、Thunderboltに対応しているか製品情報で必ず確認しましょう。
入出力端子にコンボジャックがあるか確認

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マイクや楽器を挿すための主な端子として、標準フォン端子と XLR端子(キャノン端子) があります。それぞれの端子に対応している製品を探すより、一括で対応できるコンボジャックがおすすめです。
一般的にギターやベースは標準フォン端子、ボーカルマイクはキャノン端子で対応します。 コンボジャックであれば、どちらの端子でも対応できます。複数のサウンドを同時にレコーディングしたいなら、それぞれの端子を同時接続できるコンボジャックを選びましょう。
DTMを始めたいならDAWが付属しているかを確認

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最後に選び方のポイントとしてお伝えするのは、付属DAWについてです。「DAW」とは「Digital Audio Workstation」の略称で、DTMをするためのソフトを意味します。
オーディオインターフェイスにはDAWのお試し版がついていることが珍しくありません。できるだけ出費を抑えてDTMを始めたいなら、DAWが付いているかも確認しておきましょう。
オーディオインターフェイスのおすすめ人気ランキング10選
オーディオインターフェイスの基礎知識と選び方がわかったところで、実際の製品を見ていきましょう。人気の定番商品からおすすめの10選を独自のランキングにまとめて紹介します。購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
1位 YAMAHA オーディオインターフェイス AG03

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:モノラル(MIC/LINE)/ステレオ(LINE)/ モノ(GUITAR)/AUX IN
出力端子:MONITOR OUT×2/ヘッドフォン×2
付属DAW:Cubase AI
特徴:ファンタム電源搭載/ループバック機能/ワンタッチDSPエフェクト
ワンタッチで簡単にリバーブ設定可能
マイクにもギターにも繋げられる豊富な入力端子がついています。ファンタム電源も搭載されているので、コンデンサーマイクも接続可能です。ループバック機能がついているので、オンラインでの配信活動も快適に行えます。
また、ワンタッチDSPエフェクトを使えば、歌にエコー効果をつけるリバーブも簡単にかけられるので便利です。ボーカルや楽器のレコーディングだけではなく、ネット配信もしたい人にはピッタリの機種だと言えるでしょう。
2位 Steinberg オーディオインターフェイス UR12

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:MIC(XLRコネクター)/Hi-Z
出力端子:LINE OUTPUT(RCA)×2/ヘッドフォン
付属DAW:Cubase AI
特徴:ファンタム電源搭載/高品位マイクプリアンプ「D-Pre」/ループバック機能
プリアンプ2基で録音を最高音質で楽しめる
最大の特徴は、マイクプリアンプ「D-PRE」が2基搭載されていることです。例えば、シンセサイザーと同時に歌声を収録したとき、通常なら声がかき消されてしまいます。プリアンプが2基あることで歌声を増幅して収録してくれるため、コンプレッサーのかけ録りで音の位置調整も簡単です。
また、ファンタム電源が搭載されているのでコンデンサーマイクも使用可能。ミキサーで入力する音とパソコンで再生する音をミックスしてネット配信できるループバック機能もついています。
3位 BEHRINGER オーディオインターフェイス UM2

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:XLR/TRSコンボ 1/4フォン
出力端子:RCAx2/ヘッドフォン
付属DAW:-
特徴:ファンタム電源搭載/XENYXプリアンプ内蔵/ダイレクトモニター機能
同時録音や弾き語りに最適
バンドの収録にオススメできる機種です。ボーカルとギターを同時録音する際に使いやすく、弾き語りの収録にも向いています。ファンタム電源が搭載されているのでコンデンサーマイクへの接続も可能です。
また、XENYXプリアンプ内蔵で、まるでプロの制作スタジオにいるような本格的なレコーディングが楽しめます。ダイレクトモニター機能を使えば、録音しながらのモニタリングも簡単です。
4位 PRESONUS オーディオインターフェイス AudioBoxiOne

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:XLRタイプ/TS標準タイプ
出力端子:TRS標準タイプ×2/ヘッドフォン
付属DAW:Studio One 5 Artist/Capture Duo(iPad用)
特徴:iPadとパソコンで高い互換性/衝撃に高い耐久性/ファンタム電源搭載
屋外でのレコーディングに役立つ機能が満載
iPadとパソコンどちらでも楽曲制作ができます。iPadで録音したデータをワイヤレスでパソコンに転送可能です。簡単に編集を行えるので、屋外でiPadを使ってレコーディングしたい人にピッタリです。
衝撃に強く、ミュージシャンが持ち運んで使いやすいような工夫が多く施されています。ノブや端子は筐体に直接ついているので、内部の回路に負荷がかかりにくく、外出時にも気楽に持っていけます。ファンタム電源が搭載されており、コンデンサーマイクでのレコーディングにも対応可能です。
5位 FOCUSRITE オーディオインターフェイス ScarlettSolo(gen.3)

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:バランス・ライン入力/マイク入力/INST入力
出力端子:バランス・モニター出力/ヘッドフォン
付属DAW:Ableton Live Lite
特徴:イージースタート機能/ダイレクトモニター機能/ファンタム電源搭載
イージースタート機能で簡単にレコーディングできる
イージースタート機能がついているので、最高音質でのレコーディングが簡単にできます。セットアップからレコーディング、再生までをわずか数分で行えます。独自のマイクプリアンプ技術によって、明瞭なサウンドを録音可能です。
ダイレクトモニター機能も搭載されているので、自分の出している音を確認しながらレコーディングを行うことができます。遅滞のないモニタリングによって、楽曲制作に集中できると評判です。ファンタム電源により、コンデンサーマイクでの録音も可能です。
6位 ROLAND オーディオインターフェイス Rubix22

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対応端末:Windows・Mac
接続方法:USB
入力端子:XLRタイプ(バランス)、TRS標準タイプ(バランス)、MIDI
出力端子:TRSバランス出力、ヘッドフォン、MIDI
付属DAW:Ableton Live Lite
特徴:iPad・iPhoneにも簡単対応/視認性の高いレベルインジケーター/ファンタム電源搭載
iPad/iPhoneを使用したモバイルレコーディングが可能
コンパクトサイズなのでiPadやiPhoneを使用したモバイルレコーディングにおすすめです。MacOSとiPhone、iPadなら、繋ぐだけでレコーディングを始められます。
WindowsOSでも専用のASIOドライバをインストールすれば、簡単に録音可能です。視認性の高いレベルインジケーターが搭載されているので、直感的にレコーディングを行うことができます。屋外でも安心して楽曲制作に取り組めるでしょう。
7位 STEINBERG オーディオインターフェイス UR22mkII

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:MIC/LINE×2/MIDI
出力端子:LINE OUTPUT×2/ヘッドフォン×1/MIDI
付属DAW:Cubase AI
特徴:ファンタム電源搭載/5V DC端子搭載/ループバック機能
各種マイクに柔軟に対応
ダイナミックマイクからコンデンサーマイクまで、さまざまなマイクの接続に対応可能な機種です。ファンタム電源が搭載されているので、マイク選びの幅が広がります。
また、USB電源アダプターやモバイルバッテリーにも繋ぐことができるので、iPadでも安定したレコーディングが可能です。ループバック機能もついているので、配信の際にも活躍するでしょう。
8位 MOTU オーディオインターフェイス M2

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対応端末:Windows/Mac
接続方法:USB
入力端子:XLR×2/TRSコンボジャック入力
出力端子:2 x 1/4 “TRSライン出力/RCA×2(アンバランス)
付属DAW:Ableton Live Lite
特徴:ループバック機能/フルカラーのレベルメーター/ファンタム電源搭載
ストリーミング配信も可能
ループバック機能がついているため、YouTubeやライブ配信アプリでリアルタイムにストリーミング配信が可能な機種です。ファンタム電源も搭載されているので、コンデンサーマイクを使ったライブ配信にも対応できます。
また、フルカラーのレベルメーターがついていることも特徴のひとつ。ひと目見ただけで現在の入出力のレベルがわかります。配信活動の際に音量調整で失敗するといったトラブルを防ぐことができるでしょう。
9位 IK Multimedia オーディオインターフェイス iRig2

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対応端末:iOS・Android
接続方法:1/8インチ4極ミニプラグ
入力端子:1/4″フォン
出力端子:ヘッドフォン、1/4インチ標準ジャック
付属DAW:AmpliTube
特徴:入力ゲイン調整用ダイヤル搭載/マイクスタンド取り付け可能/ギターエフェクト&アンプモデリングアプリ対応
簡単にレコーディングできる手軽さが魅力
人気の高いiRigインターフェイスの後継モデルです。ギターやベースをスマートフォンに簡単に接続することができ、どこでも簡単にレコーディングをすることが可能です。
入力ゲイン調整用のダイヤルは、楽器の特性によって入力レベルを調整できます。専用のギターエフェクト&アンプモデリングアプリを使えば、理想的なサウンドを作り上げられます。
10位 TASCAM オーディオインターフェイス iXZ

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対応端末:iOS・Android
接続方法:1/8インチ4極ミニプラグ
入力端子:XLR/TS入力
出力端子:ヘッドフォン
付属DAW:-
特徴:ファンタム電源搭載/マイクプリアンプ搭載/マイク入力のINPUTボリューム機能
スマホのイヤホン・マイク端子に接続可能
スマートフォンのイヤホンやマイク端子に接続して手軽にレコーディングを楽しめます。ファンタム電源が搭載されているので、コンデンサーマイクも使用可能です。
マイクプリアンプやINPUTボリューム機能を使えば、レコーディング時の音量調節も簡単です。ダイナミックマイクを接続しての練習からコンデンサーマイクを使用しての本格的な音楽制作まで幅広く対応できます。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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35,980円 |
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4
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5
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6
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7
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23,091円 |
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|
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8
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28,050円 |
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|
![]() IK Multimedia オーディオインター……
9
|
5,445円 |
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![]() TASCAM オーディオインターフェー……
10
|
3,725円 |
3.95 |
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まとめ
使用環境に合ったオーディオインターフェイスがあれば、スムーズに高音質で録音することができます。ギターの音を録音するなら「Hi-Zスイッチ」、コンデンサーマイクで声を収録するなら「ファンタム電源」が必要です。
入力端子にはフォンとキャノンがありますが、楽器と声の両方を録音するなら、どちらにも対応できるコンボジャックが便利。長期間使うことが多い機材ですので、自分の求める機能が揃ったモデルを選びましょう。