サンプラーは単にビートメイキングをする機械ではなく、種類によっては音楽制作までできるものまで幅広く展開しています。そのため、サンプラーといっても結局どのように何をするものなのかについて詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、「ローランド」や「Akai」のような有名メーカーが提供しているサンプラーを含めた5種類のサンプラーと共に、どのように選ぶべきか、という点についてもご紹介していきます。音楽をもっと楽しみたい方などサンプラーを購入予定の方は是非参考にしてみてください。
サンプラーの用途
サンプラーとは、多様な音を録音し自分の好きな音源を作ることのできる機械のこと。よく「名前は知っているけど使い方はよくわからない」という方が多く見られますが、音を取り入れて好きなタイミングで出すといったイメージでいいでしょう。
録音できる音源は電子音でなくとも良く、そのため幅広い音を取り入れることができます。このことから、サンプラーは楽曲やオリジナル音源を作る時、またフィンガードラムといったパフォーマンスをする時によく使われます。
音を取り入れて出す機能はサンプラーであれば全てに備わっており、種類によってはさらに多様な機能が付いているものも。多様な機能については本記事の商品紹介のところでも説明しているため、そちらをご覧ください。
音楽ソフトのマストコンテンツに
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音楽制作の際、PCに音楽制作ソフトを取り入れて制作する方も多く見られます。サンプラーは今や音楽制作ソフトのマストコンテンツとなっており、ほとんどのソフトに取り入れられているもの。音をサンプリングしながら手軽に楽曲製作を行うことができます。
PCを利用するサンプラーの場合には、サンプラー単体よりもリズムやフレーズを作りやすくなっているため、本格的に楽曲製作に取り組みたいのであればPCと連動して動くサンプラーを購入すると良いでしょう。
サンプラーの選び方
サンプラーを選ぶ時に重要視しておくと良いポイントについてご紹介していきます。サンプラーの種類はかなり多く見られるため、全ての商品について述べることはできませんが、あくまで基本的に押さえておきたい点をご紹介します。
今後サンプラーを利用したいなと考えている方は、選び方の基本ということで参考にしてみてください!
PCが必要かどうかで選ぶ
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サンプラーは、PCと連動するものとサンプラー単体で利用できるものに分かれます。まず、サンプラー単体で利用できるものは、「PCソフトをインストールする必要がない」「場所が限られない」といったメリットが見られます。手軽にはじめたい方に合っているでしょう。
一方で、PCが必要なサンプラーはPCソフトや様々なオーディオ機器といった準備する物は多いですが、効率的な音源制作やコストパフォーマンスに優れています。PCに詳しい方でなければ最初は機器とPCの接続などに手間どってしまうかもしれませんが、1度限りのことであるためそこまで心配する必要はないでしょう。
自宅など限られた場所でじっくり制作したい方や操作性を求める方はPC型、どこでも手軽に制作したい方はサンプラー単体型を選ぶと良さそうですね。
サンプラーのタイプで選ぶ
サンプラーはサイズや機能、形状などによって様々な種類に分けられます。ここでは、「コンパクトタイプ」「キーパットの数が多いタイプ」「スタンドアローンタイプ」の3つについてご紹介します。それぞれについて見ていきましょう。
持ち運びがしやすいコンパクトタイプ
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サイズが小さめのコンパクトタイプのサンプラーは、機能面において不安に思う方もいるかもしれませんが、小型だからといって機能的にそこまで劣ることはありません。むしろ小型の割には音質や機能面が優秀なものが多く、ローランドなどが提供する小型サンプラーなどは人気があります。
小型サイズについては、大体電卓の2倍程度の大きさのものまで用意されています。小型ということで費用も安価となっているため、費用に余裕があれば家で使うPC型サンプラーとコンパクトサンプラーの2つを使い分けるというのも良さそうですね。
liveで使いやすいスタンドアローンタイプ
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スタンドアローンとは他のシステムと連動する必要がなく、本体のみで稼働するという意味。つまりサンプラー本体のみで楽曲制作やビートメイキング、liveパフォーマンスをこなせるタイプです。
本体のみでパフォーマンスができるということで、例えば「好きな位置に置くことができる」「PCの不具合などのリスクがない」など、liveでの強みが出てきます。liveで使うサンプラーが欲しい方は、スタンドアローンタイプのものを選ぶことをおすすめします。
操作キー(パッド)が多いタイプ
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サンプラーについているパッド1つに付き、1つの音声を録音することができます。つまり、キーパッドが多いということはその分取り入れる音の数が増えるということ。ピアノで例えると、鍵盤の数が多いほど多様な音を出すことができますよね。
基本的にキーパッドの数は、6パッド、8パッド、12パッド、16パッドのものが多く見られます。パッド数が多いほど多様な音を取り入れることができますが、あまり慣れていない方であれば演奏するという面で難易度が上がっていまいます。
また、パッド数が少なくとも1パッド毎にA~Cなど複数の音を取り入れることができるタイプもあるため、初心者の方やまだ慣れていない方はパッド数が少ないものから選ぶといいでしょう。
サンプラーのおすすめ人気ランキング5選!
1位 Roland ローランド コンパクトサンプラー SP-404SX

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パッド数:12
容量:2GB
SDカード:利用可能
コンパクトながらもlive演出や効果音として活躍!
こちらは12のパッドによって最大120種類の音をサンプリングすることができ、ループ機能やエフェクト機能も付いてるため舞台やお祭りの効果音にも使えます。
また、PCとの連動も可能ですが本体のみでも稼働可能。場所を選ばずに利用できるのは嬉しいですよね。さらに同封されているSDカードには、既にDJ/ダンスミュージックのサンプルが60種類記録されています。届いた瞬間からすぐに幅広い使い方ができるのも魅力の1つ。
しかし、音楽制作にはあまり向いていないサンプラーであり、使い方としては各音源をPCで制作し種類ごとにSDカードへ保存、live会場や舞台などでSDカードを読み込んでパフォーマンスをするのが1番合っています。
2位 AKAI Professional スタンドアローン MPC Live

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パッド数:16
容量:2GB
SDカード:利用可能
音楽制作に最適!高クオリティを求める方にピッタリ
スタンドアローンタイプの高機能サンプラーで16ものパッドが付いており、様々な楽しみ方が詰め込まれた商品です。本体にオーディオインターフェイスも完備されており、音楽制作もこれ1つで完結可能。タッチパネル式で操作性も非常に高く、これまで手間であった音源やサンプルの編集が楽になったという声も上がっています。
バッテリーはリチウムイオンバッテリーの充電式を採用しており、場所を問わず利用することもできます。リチウムイオンバッテリーは寿命が長く、電池の持ちも非常に長いのが特徴。充電さえしておけばどこでも長時間利用できるのは魅力的ですね。
値段も非常に高く設定されているということもあり、こちらのサンプラーは中級者~上級者の方向けと言えるでしょう。
3位 Teenage Engineering ポケットオペレータ PO-33 ko

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パッド数:16
SDカード:利用不可
超コンパクトなポケットサイズ!ビートメイキングにピッタリ
こちらのサンプラーはビートメイキングに特化した超小型のものとなっています。小型で安価ということもあり、他のサンプラーと比べると機能数は劣ってしまいますが、サンプリングはもちろん、音源ファイルの1部を抜き出すスライス機能はついています。
エフェクトも16種用意されているため、手軽にビートメイキングを楽しめるでしょう。また、電池で稼働するタイプであり、こちらも電池さえあればどこでも利用できます。ポケットサイズということで重量もないため持ち運びも非常にしやすいですね。
サンプリングできる音は16種類となっていますが、録音は内蔵マイク、PCやスマホからのライン入力によって行えます。2018年から注目を集めており、本格的なものではなく「遊べるサンプラー」として高い人気を持っている商品ですので、初心者の方にもピッタリでしょう。
4位 KORG サンプラー electribe2s-RD

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パッド数:16
SDカード:利用可能
音楽制作がしやすくスピーディに作業できる
こちらのサンプラーはキーボードモード、コード機能、アルペジエーター(自動でアルペジオを生成)など多彩な機能が付いており、簡単操作で音源をすぐに制作することができます。初心者の方でも、慣れればすぐに自分のイメージに近い音源を制作することができるでしょう。
また作った音源パターンを「パターンチェイン機能」でつなぎ合わせ、1つのトラックにすることもできます。さらに、サンプリングして作った音源をさらにサンプリングするといったリサンプル機能によって、より細かな編集を加えることも可能。オリジナリティが高い音源の制作に非常に向いています。
ただし、音源の保存は少し手間が掛かるようで、口コミでは「サンプルを保存した後にSDに書き出す作業手間が掛かる」といったものもあります。制作音源の保存の際には注意しておきましょう。
5位 Roland ローランド サンプリングパッド SPD-SX

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パッド数:9
容量:4GB
SDカード:利用不可(USB端子によるPCでのデータ管理)
ドラマーやパーカッショニストに人気のモデル!
こちらはドラムやパーカッションの表現の幅をさらに広げてくれるサンプラーです。音源のファイルを予め入力しておくことで、パッドをスティックで叩いた瞬間に自動的にサンプリングしてくれるためサンプリングの手間を大幅に削減。声や音を外部からサンプリングする際も、スティックで叩いたパッドへサンプリングされます。
live中の実用性に特化したモデルであり、しっかりと叩きやすい構造、また暗くても叩きやすいようにサンプル再生中はパッドが点灯する仕組みになっています。また、黒を基調とした赤ラインのデザインもこちらのサンプラーが人気である理由の1つです。
さらに、USB接続によってPCとの連動も可能。付属ソフトによって音源制作のサポートも手掛けることができる点で、live以外での実用性もかなり高いと言えるでしょう。ドラムやパーカッションをより幅広く楽しみたい方にオススメできる商品となっています。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() Roland コンパクトサンプラー SP-4……
1
|
39,526円 |
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![]() AKAI Professional MPC Live
2
|
125,250円 |
3.5 |
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![]() Teenage Engineering ポケットオペ……
3
|
10,670円 |
4 |
|
![]() KORG サンプラー electribe2s-RD
4
|
27,500円 |
4 |
|
![]() Roland サンプリングパッド SPD-SX
5
|
76,680円 |
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音声データの破損に備えSDカードを用意しよう
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現在はPCと連携するサンプラーも増え、PC内に音源データなどを保存することができるため、わざわざSDカードに保存するという方も少なくなりました。しかし、PCの不調や故障などによってデータが飛んでしまうといった可能性は十分にあります。
また、スタンドアローンタイプなどの場合には、音声データはサンプラー内部に保存されることになります。スタンドアローンタイプは会場に持って行くなど頻繁に運搬されるため、故障に繋がるリスクも比較的高いと言えるでしょう。
あくまでPCやサンプラー内部での保存で十分なのですが、大事を取ってSDカードも用意しておくと、大切な音源データを破損したり無くしたりすることを未然に防ぐことができます。
まとめ
本記事ではサンプラーについて基本的なことをご紹介してきました。専門性に富んだものとなるとかなりの重量になってしまうということもあり、ライトな内容となっていますが、サンプラーを初めて購入する方などは是非参考にしてみてください!
また、サンプラーはフィンガードラムやDJ、ライブ演奏など様々な用途があります。フィンガードラムを楽しみたいのであれば安価なコンパクトタイプが向いてますし、ライブ演奏などで使うのであれば機能や音質に優れたものを選ぶなど、それぞれの用途にあったものを選ぶようにしましょう。