大量の薪を斧で割るのは大変な作業。薪割り機は、斧に代わって簡単に薪を割ってくれる便利な器具です。ひと口に薪割り機と言っても、手動式・電動式・エンジン式といった動力の違いから、小型・大型など様々な種類があります。
藤原産業・プラウ・ミナト・和光などの国内メーカーをはじめ、BLAVEといった海外メーカーの商品も人気です。今回は、そんな薪割り機の選び方のポイントと、おすすめ人気商品をご紹介します。
コスト削減!薪割り機のメリット
出典:amazon.co.jp
ナチュラル(エコ)ライフやアウトドアのブームなどで、薪を使って火を燃やす人が増えています。暖炉や薪ストーブを毎日使う人にとって気になるのは、ランニングコストではないでしょうか。
環境によっても異なりますが、薪ストーブを1日12時間使用した場合、1束7~8㎏を3~4束(20~30㎏)使います。1シーズン6カ月では3600~5400㎏となり、これをホームセンターで購入すると約25万円を超えてしまいます。
そんな時に活躍するのが薪割り機。玉切り材(原木を一定の長さに切りそろえたもの)は、1000㎏3万円程度で販売されているため、これを薪割り機で割れば大幅なコストダウンが見込めます。
薪割り機は動力や性能の違いにより、だいたい3万円から20万円程、高価なものでは60万円以上のものもありますが、長い目で見れば実にお得な買い物と言えるでしょう。
薪割り機の選び方
薪割り機の選び方と言っても、薪を割るだけの道具にどんな違いがあるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。薪割り機は、機種によって動力やパワーに違いがあります。
また、木材のセットの仕方にも縦型、横型があり使い勝手が異なります。セットできる木材の大きさもそれぞれ機種により異なるので、必要な薪の大きさに合わせて機種を選ぶ必要があります。
動力で選ぶ
まずは、手動式・電動式・エンジン式の違いを見てみましょう。
電動式の薪割り機は家庭用電源がそのまま使えるのでとても便利です。しかし、電源から離れたところで使うのであれば、手動式やエンジン式が適していますし、移動に便利な軽いものを選ぶのもよいでしょう。
燃料・電力不要でコスパに優れた手動式
手動式のおすすめの点は、価格のお手軽さです。さらに、燃料費、電気代もかかりません。
2本のレバーで油圧シリンダーを動かすことで、設置した丸太に刃が押し当てられ薪が割れるという仕組みです。手動式は油圧を用いているため、薪を割る力(破砕力)は10tを超えます。木材は硬さや形、節などが一定ではありませんので、色々な木を割るためには油圧式が便利です。
ただし、手動式は他の電動式やエンジン式のようにスイッチ一つで作動するわけではありません。レバーを動かし続けるので作業には多少の力と運動量が必要となります。
そのため、電動式、エンジン式の故障に備えバックアップとして用意しておくケースも多く、業務などで使用する方にはそのような持ち方もおすすめです。
家庭用電源でも使える電動式
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電動式は、一般家庭の単相100vの電源を使うことができるので、ご家庭のコンセントからもそのまま電気を取ることができます。
家庭用電源を使用する場合、節の少ない直径30㎝程度の木材であれば十分割れますが、大きな直径の木材が割りにくいことがあります。そんな時は、三相電源が確保できる環境であれば強いパワーを得ることができます。
近くに電源が無いと使用できませんが、発電機対応型の商品もあるので、移動して薪を割りたい方はそちらもおすすめです。
パワーで選ぶならエンジン式
エンジン式薪割り機は手動式や電動式に比べ、段違いのパワーを持っています。そのため、大量の薪を割るのであればエンジン式がおすすめ。さらに、中型以上の商品であれば、直径60㎝の節の多い木材でも十分に割れます。
薪割りのスピードも速いので作業が大変捗りますが、エンジン音が発生するので街中よりも人気の無い場所での使用に向いています。
破砕力で選ぶ
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薪割り機を選ぶ際に重要なポイントの一つが、「t(トン)」示される「破砕力」や「粉砕力」と言われるものです。
例えば破砕力5tの場合、一見パワーがないように感じますが、直径25㎝程度までの丸太を割ることができます。破砕力7tで直径35cm、破砕力10tで直径40㎝程度まで対応可能。家庭用に薪割り機を使用するのであれば10tの破砕力で十分です。
また、扱う木材によっても選ぶ基準が変わってきます。ナラ、クヌギ、カシ、コナラなどは斧でも割りやすいですが、カシ、ケヤキ、エノキ、クスノキなどはかなり堅く7t以上の破砕力が必要。一般的に安価な木材には色々な種類が混ざっていることが多いため、破砕力が強いものがおすすめです。
また、陶芸では火力が強いアカマツを使用しますが、さほど堅くないので破砕力は7t以下のものでも十分です。石窯などには、ナラやブナなどが適していますが、こちらも割りやすい木材です。ただし、割りやすくても大きな木材を割るのであれば、やはり破砕力は大きなものを選ぶとよいでしょう。
縦割り型か横割り型か、薪の設置で選ぶ
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薪のセットの仕方が違うと作業はどのように変わるのでしょうか。
縦割り型は、直径が太く重い木材を割る場合でも持ち上げることなく薪割り機にセットできるので、腰への負担が軽減できます。そのため、太い原木などをよく使う環境の方におすすめです。
一方横割り型は木材を持ち上げる作業が伴いますが、立ったまま、あるいは座ったままで作業ができるので体への負担が少なく、軽めの木材をよく使う方に向いています。
機種によっては、縦横切り替えができるものや斜め型などもあるので、割りたい木材に合わせて選ぶとよいでしょう。
薪割り機のおすすめ人気ランキング10選
それでは人気の薪割り機をご紹介します。手動式、電動式、エンジン式を順に紹介しますので、使用頻度や作業環境に適した1台を見つけてみてください。
1位 プラウ 手動式 薪割り機 MLS12 ノーパンクタイヤ

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サイズ:高さ390×長さ1100×幅360(mm)
製品重量:50kg
破砕力:12t
薪サイズ(最大):長さ44㎝(35cm以下の薪は割れません)
移動に便利なノーパンクタイヤ
手動式のため電源を気にせず使えます。ノーパンクタイヤ仕様でタイヤ径も大きめなので、山間部などでの移動も安心。整備されていない山道や敷地などで使用される方におすすめです。
破砕力は12tで、手動式としては十分な力があります。また、油圧ピストンのスピードも速いので作業がはかどります。
2位 ホリデーロード 薪割り機シャカシャカ

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サイズ:全長800㎜
製品重量:2.6kg
簡単お手軽薪割り
割りたい箇所に刃を当てて、杭打機(パイルドライバー)のようにシャフトをシャカシャカと打ち下ろします。先端は常に同じ位置に接しているので、衝撃が1ヶ所に加わり割りやすい木材であれば2~3回、固い木材でも10回ほどで割ることが出来ます。
付属のゴムを巻いて使用することで、薪の破片が飛び散ることも防げます。また、太い丸太なども端のほうから少しずつ割れば簡単です。
女性や力に自信の無い人でも安全に使え、キャンプやバーベキューなどにおすすめです。
3位 KIKAIYA手動油圧式薪割り機 ログスプリッター「すご楽」

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サイズ:高さ290×奥行1070×幅205(mm)
製品重量:37kg
破砕力:10t
場所を取らずに収納できるログスプリッター
2本の送りレバーを操作し、油圧の力で10tの破砕力を引き出します。電源が必要ないため電気の通っていない現場でも重宝します。
リターンスプリングという、シリンダーを戻すためのバネが付いているので、バルブを緩めるだけでシリンダーが戻り便利です。
手動式は、電動式やエンジン式の故障に備えバックアップとしての所持におすすめですが、「すご楽」は立てて収納できるの場所を取りません。
4位 藤原産業 SK11 油圧式 薪割り機 CWM-52

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サイズ:高さ510×奥行270×幅940(mm)
製品重量:42kg
破砕力:2t
薪サイズ(最大):長さ52cm/直径25㎝
油圧オイル容量:3.5(L)
静かに作業できる電動油式
電動油圧で静かに作業ができるのが特徴。タイヤも大きく移動も便利です。破砕力は2tと少なめですので、割りやすい木材を入手できる環境にある方に向いています。山間部で大量の薪を割るというよりは、街中で使う方にお勧めです。
また、このタイプの薪割り機は斧を使って薪を割る際に補助として使用していることも多いようです。
5位 ナカトミ 油圧式薪割機 LS-4

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サイズ:高さ460×幅985×奥行275(mm)
製品重量:49kg
破砕力:4t
薪サイズ(最大):長さ52cm/直径25㎝
コード長:1.8m
コンパクトで扱いやすい
組み立て不要、薪割りも薪を乗せてレバーを下げるだけの簡単、お手軽機種です。ただし、大きな木材を割りたい、たくさん割りたいなどという人には破砕力に物足りなさを感じるかもしれません。
機種もコンパクトで座って薪割りができるので、体力的には楽に作業を進められます。女性にも使いやすく、小さめの木材を扱う方におすすめです。
6位 SHINSEI フット式電動薪割機6t FWS 6T-52

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サイズ:高さ470×幅940×奥行250(mm)
製品重量:47kg
破砕力:6t
薪サイズ(最大):長さ52cm/直径32㎝
油圧オイル容量:3.5(L)
コード長:3m
フットスイッチで両手を離して作業できる電動薪割り機
スイッチをオンにしてからフットスイッチを踏むと作動し、薪を割ります。両手を使わずに片足で操作できるので、太い木材や癖のある木材も両手で抑えて割ることができます。
リミットストッパーでシリンダーの長さ調整ができ、短い薪も効率良く割ることが可能。コードも3mと長いので、作業時の設置場所を確保しやすく安全です。
7位 垂直・水平・斜め(45度)ハイパワー 15t薪割り機

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サイズ:高さ1200×長さ790×幅420(mm)
製品重量:106kg
破砕力:15t
薪サイズ(最大):長さ52cm/直径40cm
油圧オイル容量:5(L)
縦、横、斜めにポジションチェンジ可能
木材の形状、重さに応じて薪を縦、横、斜めに切れます。重たい丸太であれば縦型に、大量の薪割りには作業効率の良い横型に、また小さめの薪には載せ替えの楽な斜め型、といった使い分けができる使い勝手のよい機種です。
非常に小回りがきき、垂直・水平・斜め、どのポジションでも設置面積が新聞紙1枚分と非常にコンパクトです。ただし、サイクルタイム(往復)が19秒で遅いと感じる方もいるかもしれません。
8位 プラウ エンジン式薪割り機 PH-DDP20

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サイズ:高さ1060×長さ2000×幅820(mm)
製品重量:160kg
エンジン:空冷4サイクルOHV
破砕力:20t
薪サイズ(最大):長さ52cm
驚異の作業スピードを誇る
サイクルタイム4秒という最速クラスのスピードで、作業効率は抜群です。これは油圧式と違いギアをかみ合わせ、一気に押し出す機構だからこそ可能 になったスピードです。刃の入りがよく、油圧に比べ木屑が出ませんが、節やねじれのある木材は苦手です。
さらに作業台が広いので、割った薪が散らからず、継に割る材料の置き場所としても使えます。エンジンもホンダ製で安心です。
9位 ユーテン 薪割り機 縦横兼用 エンジン式 27t

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サイズ:通常時 高さ1190×奥行2000×幅1125(mm)/倒立時 高さ2130×奥行1710×幅1125(mm)
製品重量:185kg
エンジン:4ストローク(ガソリン)
破砕力:27t
薪サイズ(最大):長さ65cm/直径50cm
27tの破砕力で大きな木材もOK
27tの力で大きな木材も簡単に割れます。そして、大きな木材を扱えるからこその「薪落下防止保護フレーム」で安全対策が取られています。縦横兼用タイプなので、横型の安定した作業と縦型の重い木材を扱う両方の作業を能率的に行うことができます。
タイヤ付きなのでけん引移動も可能。広い敷地内で大量の薪割りをする方におすすめです。
10位 プラウ ヤマハエンジン式薪割り機 PH-GLS12

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サイズ:高さ940×長さ1540×幅920(mm)
製品重量:104kg
エンジン:空冷4サイクル傾斜型OHV
破砕力:12t
薪サイズ(最大):長さ53cm
油圧オイル容量:5.2(L)
低燃費エンジンで作業効率◎
プラウ(PLOW)のエンジン式薪割り機の中で、最軽量の104㎏。サイクルタイムも9秒と速く、エンジンは低燃費のヤマハMX200を搭載しています。
コンパクト型には珍しい、刃側が動いて木材を割るタイプウエッジ可動型で、作業効率のよい機種です。さらに、立ったまま作業できる高さも魅力です。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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27,000円 |
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6
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8
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259,200円 |
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9
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13,500円 |
4.19 |
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10
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170,640円 |
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まとめ
機構の簡単なものから複雑で大掛かりなものまでありましたが気になるものは見つかりましたか。
薪割りの頻度や量、作業をする場所などによっても選び方は変わってきますが、共通して言えることは斧を使うより便利で楽に作業できるということです。薪割りは体力を使う仕事なので、ぜひ薪割り機を導入してみてはいかがでしょうか。