テーブルタップとは、コンセントから離れた場所まで電源の供給口を伸ばすことができる電気器具です。電源タップや延長コードとも呼ばれ、電子機器の使用が多いオフィスや家庭内などで広く使われています。
テーブルタップを選ぶとき、差込口の数だけを見て決める方が多いのではないでしょうか。選び方のポイントは使い方によって異なり、他にもコード長や機能なども見ておきたいところです。
エレコムやサンワサプライなどのメーカーは多彩な特徴をもつ製品を展開しています。テーブルタップの特徴に沿った選び方と、おすすめの商品をご紹介します。
テーブルタップの使い方と注意点
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テーブルタップはプラグコードをコンセントへ差し込み、テーブルタップ自体のプラグ差込口に電流を通す仕組みです。プラグコードが長いほどコンセントから遠くにプラグ差込口を設置でき、差込口の数が多いほど多数の電子機器と接続させることができます。
ただし、テーブルタップの定格容量は一般的に1500Wまでと決まっているため、接続する機器の消費電力を1500W以下に抑えましょう。この容量を超えると、内部部品が過熱されて発火する可能性があります。とくに定格容量を上回りやすいタコ足配線は避けてください。
トラッキング現象での発火にも注意が必要です。コンセントとプラグの間にほこりが溜まり湿気を帯びると漏電が起こります。テーブルタップはプラグ・差込口の両方を備えているため、ほこりを溜めないよう定期的に掃除しましょう。
テーブルタップの選び方
テーブルタップを選ぶポイントは、コード長・差込口の数・差込口の形状・設置方法・機能の5点です。便利な延長コードとして使いたい方は、コード長と差込口の数だけで選んでもよいでしょう。
コード長から選ぶ
テーブルタップのコード長は、大きく室内用・広い部屋用・屋外用のように分かれています。長ければ遠くまで差込口を伸ばせるものの収納しづらく、足を引っかけやすいのが欠点です。
コンセントから比較的近い室内なら1m~2m
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私室でのパソコン・照明器具や、キッチンの電子レンジ・炊飯器などにテーブルタップを使いたい場合なら、コード長は1m~2mあれば十分です。一般家屋の間取りであれば、プラグ差込口を部屋の中央まで伸ばすことができます。
なお、個人宅で使用するときには接続する機器の位置関係にも注意してください。高い場所にある機器と接続するとテーブルタップが宙に浮いてしまい、プラグが抜けかかってしまうことがあります。
大部屋の真ん中まで伸ばしたいなら3m~5m
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使用したい機器がコンセントから遠い場合には、3m~5m程度の製品がおすすめです。とくにオフィスのテーブルや会議室など、多人数のパソコンと接続する際には長いコード長が求められます。部屋の中央まで伸ばすことのできる長さを目安にするとよいでしょう。
室外・屋外での使用なら7~10m
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建物の各部屋や廊下を掃除したい、室外でコード式電動工具を使いたいのであれば、7~10m程度のテーブルタップがあると便利です。移動をする際にコード長の制限を感じることが少なく、作業内容に集中できます。
テーブルタップと機器を接続したまま移動するときには、プラグ差込口のある本体を壁や床にぶつけないよう注意が必要です。
テーブルタップが強い衝撃を受けるとネジなどの留め具がゆるみ、ケースが開いてしまうことがあります。
口数から選ぶ
テーブルタップの口数は最小の1個から、多いものでは10個以上の製品まで見られます。
延長コードとして使われる1個口
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1個口の製品は主に延長コード用です。差込口は1つしかないため本体サイズは小さくなっています。1500Wの定格容量を1つの差込口で使えるため、電子レンジのような消費電力の大きい機器に適した口数です。
1個口は不便に感じるかもしれませんが、タコ足配線での過負荷を避けられるメリットがあります。接続している1つの機器の消費電力だけを確認すればよいため、電力管理が簡単です。
小部屋用のテーブルタップとして普及している3個口
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上面に2つ・側面に1つの差込口をもった3個口は、一般家庭向けの延長コードとして広く使われています。差込口1つあたり平均して500W以下に抑えなければならないため、消費電力の大きな機器との接続は好ましくありません。
小電力機器を複数接続できる4個口以上
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電源を取りたい機器が多数あるのならば、4個口以上の差込口をもった製品を選びましょう。
近年は充電式機器が増えてきているため、必要になるであろう口数よりも2個ほど多い製品がおすすめです。
ただし、口数が多くなるとタコ足配線が起きやすくなってしまいます。接続している機器1つあたりの消費電力を計算し、定格容量に対して余裕のあるラインを保つようにしましょう。
差込口の違いから選ぶ
差込口の形状は、どのようなプラグを差し込みたいかで選びましょう。
基本は2Pプラグ用ですが、電子機器には3Pプラグ・ACアダプタ・USBといった電源プラグが存在します。
小型家電製品に多い2Pプラグ用
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2Pプラグは家庭内で使用する機器の多くが採用しており、テーブルタップの差込口はこの2Pプラグ用が標準とも言えます。
2Pプラグの電子機器ではテレビや音響機器、照明器具など消費電力の比較的小さなものが代表的です。
パソコンや電動工具などの3Pプラグ用
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パソコンや電動工具など出力の多い機器は、電源プラグにアース極のついた3Pプラグとなっています。
これらの機器を接続するのであれば、テーブルタップ側も対応した差込口である製品を選ばなければなりません。
この3Pプラグ用差込口は、2Pプラグも差し込んで使えるようになっています。持っている機器のプラグが2P・3Pで混在しているのであれば、テーブルタップは3Pで統一してもよいでしょう。
ACアダプタが差しやすい可動式プラグ差込口
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サイズの大きいACアダプタを普通のテーブルタップに差し込むと、2~3つの差込口を隠してしまいます。差込口を有効利用するためにも、可動差込口の製品を選びましょう。
また、差込口が左右に振れるようになっているため、ACアダプタを複数差し込むことも難しくありません。
スマホやスピーカーなど電子機器に使用されるUSBポート
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近年はUSBから電源供給を受ける電子機器が増えているため、USBポートがあると便利です。USBポートのみの製品も見られますが、その他機器も充電するなら2Pプラグ・3Pプラグ差込口とのバランスを考えましょう。
設置方法から選ぶ
テーブルタップは床に置いて使うだけでなく、テーブルの上や壁・柱に固定して使われることもあります。プラグの抜き差しでテーブルタップが動かないような設置方法を選びましょう。
床置きに向いている固定具なし
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安価なテーブルタップの多くは固定具がなく、プラグ差込口のある本体とプラグコードのみで構成されています。床に置いて使用する方なら固定具なしでも問題ないでしょう。
スチールテーブルなどに適したマグネット
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テーブルタップ本体の裏面にマグネットがあり、スチール製の家具にくっつけて固定することができます。木やアルミには使えないものの、簡単に着脱できるので便利です。
ただし、重量がかさむとマグネットでは支えきれず、床面へ落下してしまうこともあります。プラグを常時接続することはせず、必要なときにだけ使うようにしましょう。
壁に固定するネジ留め穴付き
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テーブルタップの端にネジ留め穴があり、ネジで壁へ固定することができます。穴をあけるため賃貸住宅では使いづらいものの、壁面にしっかり固定できるのは大きなメリットです。
固定力の強いクランプ付き
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テーブル上のパソコンやラックに置いたアンプ類のためにテーブルタップを使う場合、クランプで固定するタイプがおすすめです。
金具がしっかりと挟みこんで固定するため、テーブルタップが動かないようになります。電動工具を使用する作業台にも最適です。
自立するタワー型
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タワー型のテーブルタップは底面が広く平らになっているため、自立させることができます。差込口が各面についているため、テーブル上に置いて多人数で使いたいときに便利です。
自立するとはいえ、接続している機器のコードが引っ張られると横転してしまいます。高所から落下すると破損の可能性もあるため、なるべくテーブル中央で使うようにしましょう。
機能から選ぶ
テーブルタップは電気の流れている差込口が開いている機器であり、ほこりや水の侵入は故障や火災を招いてしまいます。便利な機能が付いていると安心して使用できるでしょう。
電源管理ができるスイッチ付き
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スチッチ付きの製品は通電のオンオフを切り替えられ、テーブルタップの電源管理ができます。1日のうち数分だけ使うといったケースに便利な機能です。
スイッチはテーブルタップ全てを一括管理するもの、差込口ごとについているものがあります。使用していない差込口は通電していない方が安全なので、差込口ごとにスイッチがある方がおすすめです。
プラグの抜け防止機能
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テーブルタップにプラグを差し込んだままにしていると、プラグが徐々に抜けてきてしまうことがあります。プラグの抜け防止は、差し込んだプラグを固定して漏電などを防いでくれる機能です。
この抜け防止機能を使うときは、プラグを差し込んでから時計回りに動かします。プラグを抜くときは逆に動かすだけです。プラグ抜けが起こると困るパソコンなどに使うのもよいでしょう。
ほこり防止シャッターで火災を防ぐ
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テーブルタップは床面や壁近くに設置されることが多く、ほこりが溜まりやすい機器です。差込口に溜まったほこりはトラッキング火災の原因となるため、ほこり防止シャッターがある製品を選びましょう。
普段はこのシャッターが閉じていて、プラグを差し込むとシャッターが開く仕組みになっています。テーブルタップも定期的に掃除すべきですが、万が一のアクシデントを防いでくれる大事な機能です。
漏電を防ぐトラッキング防止キャップ
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差込口だけでなく、テーブルタップ自体の電源プラグにもトラッキングを防ぐ機能は欲しいところです。このトラッキング防止キャップはプラグの根元を黒い絶縁体で覆い、ほこりによる漏電を防いでくれます。
水回りにおすすめの簡易防水
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水周りで使用するテーブルタップは簡易防水の施された製品を選びましょう。差込口にシャッターだけでなく、パーツ接合部にもパッキンを使用することにより、内部への浸水を防いでくれます。完全防水ではないため、水がかからないよう注意してください。
落雷での故障を防ぐ雷サージ防御
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電子機器にとって、最も恐ろしいのが落雷ではないでしょうか。雷サージ防御は、テーブルタップ内部の防御装置によって落雷のエネルギーから接続機器を守ってくれます。
この雷サージ防御で防げるのは避雷設備がある建物での過電圧・過電流のみです。
また、雷サージ防御を使用すると防御装置が損傷してしまうため、二度目の雷には対処できないことがあります。
パソコンを使う方におすすめのPC通電連動
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PC通電連動は、パソコンの電源を入れたときに他機器の電源も入るようにする機能です。
差込口は主電源用・連動用に分かれ、主電源の消費電力変化を感知すると、連動用にも電気供給がされる仕組みとなっています。
スピーカー・プリンタなど、パソコンと同時に使う機器がある方におすすめの機能です。連動用に差し込んだ機器の電源切り忘れがなくなるため、節約にもつながるでしょう。
テーブルタップのおすすめ人気ランキング9選
テーブルタップの人気商品を9個ピックアップしました。各商品は差込口の数・形状や機能などが異なるため、自分に適した製品であるかを考えて選んでみてください。
1位 エレコム 電源タップ 3個口 1m T-S02-2310WH

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差込口数:3個口
差込口の形状:2Pプラグ
固定方法:固定具なし
機能:トラッキング防止キャップ
家庭用テーブルタップとしておすすめ
パソコン周辺機器を安価に提供しているエレコムの製品です。テーブルタップとしては標準的な3個口で、コード長1mと家庭向けの仕様となっています。プラグは配線しやすいスイング形状を採用し、トラッキング防止キャップ付きです。
2位 エレコム 電源タップ 4個口 3m T-ST02-22430WH

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差込口数:4個口
差込口の形状:2Pプラグ
固定方法:固定具なし
機能:ほこり防止シャッター・トラッキング防止キャップ
広い部屋でも使いやすいコード長
こちらは4個口・3mの製品です。オフィスなど大部屋用のテーブルタップを探している方はこちらを選ぶとよいでしょう。ほこり防止シャッター付きなので、使っていない差込口があるときでも安全に使えます。
3位 エレコム color style 6個口 2m T-BR04-2620BR

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差込口数:6個口
差込口の形状:2Pプラグ
固定方法:壁掛け用フック
機能:スイッチ付き・トラッキング防止キャップ・雷サージ防御
電源管理がしやすい多口数のテーブルタップ
6個の差込口それぞれにスイッチが付いており、各差込口の電源オンオフを管理できます。コード長は2mなので広い室内には適しませんが、作業台に置いて電動工具用の電源として使うのであれば使いやすいでしょう。
背面には壁掛け用の穴があり、壁に取り付けたネジなどに引っ掛けて固定が可能です。
4位 サンワサプライ USB充電ポート付き 2P2個口 TAP-B101U-2W

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差込口数:2個口
差込口の形状:2Pプラグ・USB
固定方法:固定具なし
機能:ほこり防止シャッター・トラッキング防止キャップ
USBポートが2つ付属している
サンワサプライもパソコン周辺機器を開発しているメーカーです。この製品は差込口が2Pプラグ用・USBポートで2つずつあり、スマホの充電に使いやすくなっています。なお、ほこり防止シャッターはUSBポートにはありません。
5位 サンワサプライ 雷ガードタップ 10個口・2P 1m TAP-SP2110-1

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差込口数:10個口
差込口の形状:2Pプラグ
固定方法:マグネット
機能:スイッチ付き・トラッキング防止キャップ・雷サージ防御
落雷での機器故障を防ぐ機能が魅力
雷ガードタップの名前通り、落雷から接続機器をガードする機能を重視しています。雷ガードの作動中は緑ランプが点灯しているため、安全確認もバッチリです。10個の差込口にはシャッターがないため掃除を定期的に行いましょう。
6位 サンワサプライ 3P 4個口+2P 4個口 TAP-B50

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差込口数:8個口
差込口の形状:2Pプラグ・3Pプラグ
固定方法:マグネット・ネジ留め穴付き
機能:スイッチ付き・ほこり防止シャッター・トラッキング防止キャップ・雷サージ防御
3Pプラグを使いたい方におすすめ
2Pプラグ・3Pプラグ差込口が計8つ設けられているテーブルタップです。小型電子機器から充電器やパソコンとの接続がこの1台でできるようになっています。離れている一対のプラグは、ACアダプタ用として使いましょう。
ほこり防止用カバーは3個あり、使わない差込口にほこりが侵入するのを防いでくれます。確認ランプ付きの雷ガード機能、一括集中スイッチ付きなど、機能性も十分です。
7位 スマートハイブリットタップ 3口

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差込口数:3個口
差込口の形状:2Pプラグ・USB
固定方法:固定具なし
機能:トラッキング防止キャップ・雷サージ防御
携帯性のよい小型テーブルタップ
表面に2Pプラグ2個口とUSBポート4個口、裏面に2Pプラグ1個口付きです。USBポートの1つはクイックチャージ対応であり、スマホ充電が素早く行えます。プラグを収納することで手のひら大になるため、旅行用の電源タップにおすすめです。
コード長は25cmと短く、コンセントから遠い場所では使えません。テーブルや寝台などに設置されているコンセントに使い、照明やスマホの充電用として利用するとよいでしょう。
8位 humor 充電器 Type-C ACアダプター タップ

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差込口数:3個口
差込口の形状:2Pプラグ・USB
固定方法:タワー型
デスク上での見栄えがよいUSBポート付きタップ
スマートな外観であり、表側にUSBポート4個口、裏側に2Pプラグ用が3個口ついています。底面にはアルミニウム板が敷かれ、表側が少し持ち上がった形状です。スマホを立てかけながらUSB充電することができます。
9位 Fargo TAPKING USB PT601BEWD

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差込口数:6個口
差込口の形状:2Pプラグ・可動式プラグ・USB
固定方法:固定具なし・マグネット・ネジ留め穴付き・クランプ付き
機能:スイッチ付き・ほこり防止シャッター・トラッキング防止キャップ・雷サージ防御
見た目だけでなく使い勝手もよいテーブルタップ
木目調が美しい、おしゃれなインテリアとしてもおすすめの製品です。2Pプラグ差込口は可動式であり、大型ACアダプタやさまざまな角度のプラグ差込に対応しています。
30°・60°・120°・150°に回転するとシャッターが出るため、ほこり対策も万全です。
安全ブレーカーを内蔵しているのも本商品の特徴です。使用電力が許容量をオーバーすると自動でブレーカーが落ちるため、部品過熱による火災を防ぐことができます。USBポートは機器へ最適な電力を送ることができるなど、機能面も充実です。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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![]() エレコム 電源タップ T-S02-2310WH
1
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297円 |
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![]() エレコム 電源タップ T-ST02-22430WH
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550円 |
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![]() エレコム color style T-BR04-2620BR
3
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1,089円 |
4.39 |
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![]() サンワサプライ USB充電ポート付き……
4
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1,040円 |
3.65 |
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![]() サンワサプライ 雷ガードタップ TA……
5
|
1,488円 |
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|
![]() サンワサプライ TAP-B50
6
|
896円 |
3.9 |
|
![]() スマートハイブリットタップ
7
|
1,699円 |
4.1 |
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![]() humor Type-Cタップ
8
|
3,661円 |
3.5 |
|
![]() Fargo TAPKING PT601BEWD
9
|
3,680円 |
4.3 |
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まとめ
テーブルタップを使うことで、コンセントから離れた場所に電源の差込口を設置できます。選ぶときには、まず部屋の広さからコード長を決めましょう。その後に差込口の数と形状を見ていけば、大体の目途はつくはずです。固定して設置したいときには固定具付きを探してみてください。
機能面では、ほこり防止シャッター・トラッキング防止キャップがあるかを見ておくとよいでしょう。この2つがあれば危険なトラッキング火災を防ぐ効果が見込めます。
ご紹介したポイントから、安全に使えるテーブルタップを選んでみてください。