チョークと聞いて連想する特徴は、白く長細い、粉っぽくて割れやすいというものではないでしょうか。現代で主に販売されているチョークは色合いやサイズの幅が広く、粉が出にくい・割れにくいという特性も持っています。
チョークは白墨とも呼ばれ、学校の教員から工事作業従事者、アーティストにまで幅広く使われている筆記具です。日本理化学工業や日本白墨工業、馬印のような文房具メーカーからは使い方に合わせた製品展開がされています。
チョークの形状・太さ・素材などの違いから、用途に適した選び方を見ていきましょう。長く使い続けられる、ピッタリの一本が見つかるはずです。
チョークの使い方と消し方
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チョークの一般的な用途は、板面にこすりつけて文字や図形を書くことです。学校・学習塾で板書したり、色を使い分けてチョークアートを描いてウェルカムボードにもできます。絵具のような鮮明さではなく、柔らかい色合いが魅力です。
チョークは親指・人差し指・中指の3本でつまむように持ちましょう。先端は、指先から少し出るのが正しい持ち方です。指先からチョークが長く伸びていると、書くときの負荷が大きくなって割れやすくなります。
書いた文字・図形を消したい時には、黒板消しか布切れを使って拭いていきます。ただし、チョークアートでこの消し方をすると見た目が汚くなります。綺麗に拭くなら固く絞った濡れ雑巾、細かい修正は綿棒を使うのがおすすめです。
チョークの種類
チョークの形状は、棒チョーク・粉チョークの2種類です。棒チョークは書くために、粉チョークは画線工具の塗料として使われます。
文字・イラストを描ける棒チョーク
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カルシウム系や顔料などの原材料を水で練って、円柱・角柱状に成形されています。色はパステルカラーが基本ですが、近年は濃い原色や鮮やかな蛍光色も出てきました。
文字を書くことはもちろん、色を使い分けることで美しいアートを作成することもできます。とくに黒板への板書、ボードでの連絡といった用途であればこちらを選んでください。今回は棒チョークについて紹介します。
塗料として使われる粉チョーク
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チョークラインや画線器といった墨付け工具のタンクに入れて、正確な直線を引くために使われます。粉チョーク単体で字や絵を書くといった使い方はされません。
なお、ボルダリング・クライミングで手汗を防ぐために使用するチョークは主成分が炭酸マグネシウムです。粉チョークの原料である炭酸カルシウムは吸水性が期待できないため、代用できないことに注意してください。
チョークの選び方
棒チョークは見た目が同じような製品でも、素材や太さなどの特徴が違えば使い勝手に差が出てきます。どのような使い方をするのか、から考えるのがチョークの正しい選び方です。
用途から選ぶ
チョークはさまざまな用途があります。板書であれば黒板用、チョークアートなら絵画用、工事現場のマーキングなら工事用チョークを選びましょう。
教育現場で使用される黒板用チョーク
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黒板用のチョークを使用する場所は、学校や学習塾などです。子ども達と距離が近いため、健康に配慮した製品が多く見られます。消したときに粉が飛び散りにくく、黒板消しを当てれば消えやすいのが特徴です。
黒板用チョークを選ぶときには色にも気を遣いましょう。学校の黒板は緑色であり、赤・緑・茶・青で板書しても見えづらくなります。白・黄色は見えやすいため、この2色を多めに購入するのがおすすめです。
色の選択肢が多い絵画用チョーク
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絵画用チョークは、黒板用に比べて多彩なカラーが用意されているのが特徴です。形状は角柱や、ホルダーに丸芯をセットする製品が見られます。ごく細い線を引く、側面で一度に塗りつぶすといった使い方ができます。
見やすさ・消しやすさが求められる工業用チョーク
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工業用チョークは、通常のチョークでは書きづらい環境でも使用できるタイプです。たとえば墨のように黒い字を書ける木炭チョークや、濡れた面にも書ける雨天チョークが該当します。
屋外で使用するなら、見やすい色・太さの製品を選びましょう。水濡れしても消えず、布で拭けば綺麗に消せる製品が理想的です。
素材から選ぶ
一般的なチョークの主原料は硫酸カルシウム・炭酸カルシウム・油性顔料の3種類です。原料の違いにより硬さや文字の書き味が変わってきます。
石膏が原料である硫酸カルシウム
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石膏製チョークは、硫酸カルシウムの鉱物である石膏から作られています。石膏は粒子が粗いため柔らかく、黒板をあまり傷つけません。太い文字を書きやすいのが特徴です。
柔らかい半面で、折れやすい欠点を持ちます。消した時には粉が飛び散りやすく、健康面にもよくありません。そのため近年では生産量が減ってきています。
リサイクル原料から作られる炭酸カルシウム
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炭酸カルシウム製のチョークは粒子が細かく、硬いのが特徴です。折れにくいため長持ちさせやすく、細かな文字でも書きやすくなっています。
最大の特徴は消した時に粉が飛び散りにくい点です。使用者への影響が少ないため、黒板用チョークの多くが炭酸カルシウムを採用しています。
加えて原料はホタテの貝殻や卵殻などのリサイクルで作られているので、環境に良い側面も持っています。毎日使うなど消費が激しいなら炭酸カルシウムのチョークがおすすめです。
鮮明な色が魅力的な油性顔料
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油性顔料を固めて芯状にしたものは、ゲルチョークと呼ばれます。棒チョークよりも鮮やかな色合いを出すことができるため、チョークアートに最適です。
油分を含んでいるので、一般的な黒板に使うと油が残ってしまいます。チョークアート専用のブラックボード・ホワイトボードで使うようにしてください。なお、完成後は劣化を防ぐためにスプレーでコーティングしましょう。
太さから選ぶ
チョークの太さは太軸・細軸があり、軸の直径で文字の太さが決まります。どんな文字が書きたいのかを考えて、チョークの太さを選びましょう。アート用であれば両方持っていてもよいかもしれません。
細字が書ける細軸
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黒板への板書であれば、チョークは細めの方が書きやすくなります。学校で使うなら直径10mm程度のチョークがおすすめです。
細軸チョークは径7mmの製品もありますが、細いと折れやすくなりますし、板書した文字が遠くから見えづらくなります。JIS規格では石膏製が径11mm以上、炭酸カルシウム製は10mm以上ですから、細すぎるのもよくありません。
太字が書ける太軸
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上記でご紹介したJIS S 6009 2013の規格では、チョークの直径に上限は設けられていません。そのためか太軸のチョークは意外に数が多く、11.25mmや13mm程度の中太から25mmの極太まで販売されています。
太い文字は遠くからでも読みやすいため、アスファルト上へのマーキングや、工事現場の工程表示ボードへ書きつけるのにピッタリです。学校の授業でも、とくに強調したい箇所は太軸で書くなどの使い道があります。
機能から選ぶ
チョークの機能を見ていくときは、使い方に見合っているかを考えてください。機能がついていることにより、特定の状況では使えないこともあります。
雨でも消えにくい耐水チョーク
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屋外工事や雨天に行う作業などでは、通常のチョークで書いてもすぐ洗い流されてしまいます。その他にも水気が多いところへ書く必要がある場合、耐水性のあるチョークが便利です。
耐水チョークは原料に特殊な糊材を混ぜることで、書いた面へと貼り付くようにチョークが残ります。ただし、通常の黒板では使えないようになっているため注意してください。
2色を混ぜているマーブルチョーク
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一般的なチョークのカラーは単色ですが、マーブルチョークは2つの色素を混ぜて作られています。チョーク断面に独特のマーブル模様を作り出し、書いたときに複雑な色の変化を楽しめるチョークです。
用途としては、やはりチョークアートや看板デザインに使うことになるでしょう。派手な色合いは学校の授業や仕事連絡には向きません。予測のつかない色変化を採り入れたい、目を引きたい文字が書きたいときに重宝します。
手を汚さないコーティング加工・紙巻
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チョークを使っていると、指先がチョークの粉で汚れてきてしまいます。チョークホルダーを購入して対策するのもよいですが、最初から汚れにくいように対策されている製品がおすすめです。
黒板用チョークの中には、持ち手表面にコーティング加工がされている製品もあります。長時間持っていても手が汚れず、学校教師の方から人気のある機能です。
また、絵画用チョークの多くは紙巻がされて手に汚れが付きにくくなっています。幼いお子さんのお絵描き用としても、手に粉がつかないのは安心できる点です。
棒チョークのおすすめ人気ランキング7選
書くために使われる棒チョークのおすすめ商品をご紹介します。各製品の特徴はもちろん、色や1本あたりの価格も比較しながら選んでみてください。
1位 日本理化学工業 ダストレスチョーク DCC-6-W

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形状:棒チョーク
用途:黒板用チョーク
素材:炭酸カルシウム
太さ:細軸
機能:コーティング加工
グリーン購入法に適合した粉の出にくいチョーク
教育用文房具のメーカーである日本理化学工業では、粉の出にくい自社製品にダストレスチョークという商標をつけて販売しています。書き味はなめらかで、使いやすいと高評価の製品です。
同社のダストレス製品はホタテ貝殻をリサイクルして作られているため、国のグリーン購入法に適合しています。個人使用はもちろん、学校・役場単位で購入するのもよいでしょう。
2位 日本理化学工業 ダストレス プロチョーク DCP-50-W 50本

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形状:棒チョーク
用途:黒板用チョーク
素材:炭酸カルシウム
太さ:太軸
機能:コーティング加工
プロ仕様の太さにより大きい字が書ける
教育現場でチョークを使う先生方の声により誕生した、プロ仕様のチョークです。通常のダストレスチョークに比べて全長・直径ともに大きくなっています。
筆圧の高い方でも折れにくく、長く使えます。教室の後ろからでも大きく見やすい字を書きたい、と思っている教師の方に最適な製品です。
3位 日本理化学工業 ダストレス蛍光チョーク DCK-72-6C 72本

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形状:棒チョーク
用途:黒板用チョーク
素材:炭酸カルシウム
太さ:細軸
機能:コーティング加工
暗所でも判別しやすい蛍光色のチョーク
蛍光色のチョークにより、発色のよい字を書けます。夕方や照明の暗い部屋でも見えやすいと評判の製品です。ただし、よく使う白色は入っていないため、別途購入の必要があります。
4位 日本理化学工業 ダストレス アートチョーク スクールシリーズ SAC-12

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形状:棒チョーク
用途:黒板用チョーク
素材:炭酸カルシウム
太さ:細軸
機能:コーティング加工
墨色を含む多彩なカラーが魅力
12色の鮮やかなチョークが揃っている製品です。原色・蛍光色のほかに、黒板用チョークでは珍しい墨色を採用しているため、深みのある色彩表現ができます。授業用はもちろん、チョークアートにもおすすめです。
5位 馬印 スクールチョーク 100本入

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形状:棒チョーク
用途:黒板用チョーク
素材:石膏カルシウム
太さ:細軸
機能:-
チョークの消費が激しい教育現場におすすめ
100本入りでも価格が高くはなく、5色入りのためコストパフォーマンスのよい製品です。石膏から作られたチョークですが粉の飛散は少なく、子供のお絵描き用にも使えます。
なお、この製品には白チョークが含まれていません。教員の方は購入の際に注意してください。
6位 馬印 極太チョーク 25本入り C901

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形状:棒チョーク
用途:工事用チョーク
素材:石膏カルシウム
太さ:太軸
機能:-
見てほしい字を書きたいときに最適の太さ
通常のチョークに比べて倍以上も太い直径25mmが特徴的な製品です。屋外作業のマーキングや連絡ボードに使えば、極太の字がしっかり目に留まるでしょう。長さも100mmを超えるため、長く使えます。
7位 レイメイ藤井 チョークパステル LBCP100

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形状:棒チョーク
用途:絵画用チョーク
素材:油性顔料
太さ:-
機能:-
チョークアートにおすすめの12色パステル
鮮やかな色合いでありながら、柔らかい書き味が出せる製品です。アート用ブラックボードやガラス・鏡などにしっかりとイラスト・文字を書けます。書いても拭いても粉が出ないので、扱いが簡単なのも魅力です。
成分には顔料のほかにオイル・ワックス・界面活性剤などを使用しています。通常の黒板に使用すると消しにくいため、アート用のボードを用いた方がよいでしょう。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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![]() 日本理化学工業 ダストレスチョー……
1
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86円 |
3.2 |
|
![]() 日本理化学工業 ダストレス プロチ……
2
|
469円 |
3.9 |
|
![]() 日本理化学工業 ダストレス蛍光チ……
3
|
1,414円 |
4.3 |
|
![]() 日本理化学工業 ダストレス アート……
4
|
448円 |
4.05 |
|
![]() 馬印 スクールチョーク 100本入
5
|
982円 |
4.2 |
|
![]() 馬印 極太チョーク 25本入り C901
6
|
890円 |
|
|
![]() レイメイ藤井 チョークパステル LB……
7
|
691円 |
3.6 |
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まとめ
チョークは教育現場・アート・工事のマーキングなど、さまざまな使い方があります。商品の選び方では、どのような目的で使うのかを重視しましょう。
学校・塾での黒板用であれば、粉の出にくい硬いチョークがおすすめです。太さは10mm以上、色は白を中心に選びましょう。工事用チョークは太軸や耐水機能のあるチョークが適しています。
絵画用チョークは色合いで決めたくなるかもしれません。しかし、この場合もよく使う色や消しやすさを考えるようにしてください。使いやすいチョークを手にすれば、毎日の作業がきっと楽しくなります。