枝葉の隙間に差し込んで細い枝や芽をカットするのに便利な芽切鋏(読み方は「めきりばさみ」)。ステンレス製のものや銅製の素材のもの、値段もお手頃価格のものから伝統の職人技が光る高級品まであります。
この記事では、片刃芽切鋏や両刃芽切鋏など用途別の種類を説明するだけでなく、おすすめの芽切鋏の選び方、人気商品をランキング形式でご紹介します。また、芽切鋏を安全に収納するのに便利なケースの選び方も合わせてご紹介!最後には刃部分の研ぎ方も解説します。園芸や盆栽など庭仕事をする方はぜひ参考にしてくださいね。
芽切鋏と庭木用鋏の違い
ご自宅のガーデニングや園芸に欠かすことのできない庭木用鋏。一見、種類は同じように見えますが柄と刃のサイズの違いや、デザインによって種類が違います。
これは、切る枝の太さや、目的によって適正に使える鋏の形状が違うからです。庭木用鋏には植木鋏・剪定鋏・芽切鋏・刈込鋏と種類がありますが、芽切鋏は特に、小さくて柔らかい草や木の芽を均等に剪定するための道具です。
狭い枝間の間でも剪定しやすいように、刃幅は狭く、刃は薄く作られています。植木鋏よりもサイズも小型で軽量です。ばね部分は植木鋏や剪定鋏と同様にバネが付いています。
芽切鋏の選び方
園芸鋏でも芽切鋏でも考慮したいのは、用途に合わせた選び方です。同じ芽切鋏でも、新芽を果樹の摘花などの細かい作業に向いているものや、やや太めの小枝の剪定に最適なものとデザインによって違いがあります。
芽切鋏を使う用途や材質によってご自身にとってピッタリのものを選んでくださいね!
用途に合わせて選ぶ
では、まず用途に合わせた最適な芽切鋏を提案いたします。ご自身がどんな種類の草木を剪定したいのか、葉や枝の大きさや太さはどうかなどを考えながら最適な芽切鋏を選んでください。
野菜の収穫にも適する剪定型芽切鋏
剪定鋏のように2枚の刃の形状に違いがある剪定型芽切鋏は、特に野菜の収穫時や、摘み花など果樹の細い枝きりに適しています。
刃それぞれの形状は違いますが、刃はやや厚めで幅は細くつくられているため細かい作業がしやすくなっています。
やや太めの小枝には使用できますが、刃が薄くつくられていますので太枝切りには向いていません。剪定用ではなく、あくまでも細かい作業用として使うことが出来ます。
太めの枝も楽に切れる片刃芽切鋏
剪定鋏と両刃芽切鋏の間のようなつくりで、芽摘みはもちろんやや太めの選定も出来る万能タイプです。剪定からガーデニングまで用途は幅広く使うことが出来ます。
特に、片刃は刃がブレードの片面についていて、片方だけが動いて枝を押し切る仕組みになっています。枝や茎をカットする際に固定できるため、枝のネジリを最小限に抑えることが出来ます。
ですので両刃タイプの物よりも太い枝が切りやすくなっています。
切り口が美しく細かい作業に最適な両刃芽切鋏
鋏のブレードの左右どちらにも刃がついているのが両刃と呼ばれる芽切鋏です。両刃タイプは切断面が美しく皮などを切り残すことがありません。
また、手軽で細身の形状から盆栽や果樹の小枝を間引く際にも最適に使えます。盆栽など、剪定後の見た目が重要な作業には両刃タイプを選べば、切り口の断面が美しく、整えやすいのでおすすめです。
材質に合わせて選ぶ
手入れのしやすさや、耐久性のある素材かどうかなど芽切鋏の材質に合わせて選ぶことも重要です。頻繁に使うのなら本格的な鋼タイプ、頻度が少ない園芸用にはステンレスタイプを選ぶとよいでしょう。
錆びにくくお手入れのしやすいステンレス製
ステンレス製の芽切鋏は錆に強く、比較的手入れのしやすいものといえます。ステンレスは古い考えから切れ味が鋼製に比べると格段に劣るのではないかという意見もありますが、現在のステンレス製の芽切鋏は強度もしなやかさもバランスの良いものになっています。
刃物は定期的なケアをしてあげることで、購入したばかりのような切れ味が持続しますがステンレス製はその点、砥石や拭き上げなどのケアを怠ってもある程度の切れ味を持続し続けることが出来る点で、手軽に扱いやすいタイプといえます。
丈夫でシャープな切れ味の鋼製
鋼製の芽切鋏の最大の特徴はその耐久性です。全身鋳造ですので、切れ味が良いだけでなく研直しや歪取りなどのメンテナンスがステンレスの物よりもしやすくなっています。
盆栽の剪定や庭木の細かい剪定を定期的に行い、長く大事に使っていきたい人にはプロ仕様の鋼製がおすすめです。使えば使うほど、手入れすればするほど、手になじんで自分だけの芽切鋏になることでしょう。
疲れにくい軽量の芽切鋏が細かい作業にはおすすめ
握力の弱い女性や、筋力の少ないお年寄りには疲れにくい軽量でコンパクトなタイプの芽切鋏がおすすめです。
手に収まるサイズの芽切鋏は無理に手の平を広げる必要がなく、バネの力が弱いものを選べばさらに手の疲れが少なく済みます。ステンレスのものは軽量設計になっているものが多いですので、手首の疲れを感じにくく済むでしょう。
落下防止のループ付きなら作業中も安心
芽切鋏の中には、小指をループ部分にはめて作業が出来るタイプのものがあります。長時間の作業は手首や指の疲れから思わず、芽切鋏を落としてしまうことがあります。
芽切鋏の刃部分は鋭利ですので、落ちてしまって怪我をする場合もあります。そんな場合に、あらかじめループで落下防止が付いているものは安全に作業のしやすい設計になっているので安心です。
芽切鋏のケースの選び方
芽切鋏を頻繁に使う人にとっておすすめなのは、芽切鋏を収納するケースもそろえることです。ケースを選ぶ際には必ず芽切鋏のサイズの確認をしましょう。特定の製品やブランドに合わせてつくられたものであれば問題ないですが、ケースを別で購入する際にはサイズの確認は重要です。
また、ベルト部分に通すことのできるものは、持ち歩きしやすいですし高い場所での作業の際にも、脚立に上る際に両手で移動が出来ますので安全です。
ご自身が使いやすい用途に合わせたデザインや、形状を選ぶようにしましょう。
芽切鋏のおすすめ人気ランキング7選
それではここで芽切鋏のおすすめランキングをご紹介します。芽切鋏の材質やサイズ、形状がそれぞれ違いますのでご自身にとってピッタリのものを選んでくださいね。
1位 岡恒 芽切鋏

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重量(約):110g
刃長:45mm
刃:高級刃物鋼
柄:炭素鋼
刃持ちと切れ味の良さは期待以上!高コスパ芽切鋏
野菜の収穫や草花の手入れをはじめ、松の木の剪定やバラの茎切りにも使える万能タイプ。千円以内で購入できるのに最高級の刃物鋼を使用し、精密な熱処理と加工を心を込めて造り上げた高品質の芽切鋏になっています。
作業性の良いバネ付きなのであまり力を入れなくても楽にカットすることが出来るのも魅力的。長く使用すればするほど、刃物の命である硬さと粘りを実感し、末永く愛用し続けることが出来ます。
鋼製ですので使用後、樹液や水気を切り、油で全体を拭いて合わせ部分とボルトに注油することで切れ味を長く持続させることが出来ます。手間はかかりますが、この値段で本格的な芽切鋏が手に入り、なおかつ長く愛用し続けられるのは他にないでしょう。
2位 シノギ芽切鋏 金止

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全長:180mm
重量:165g
越後三条鍛冶職人による宗家伝統を受け継いだ芽切鋏
江戸時代文久年間の創業以来100年以上に渡って培われた職人技が光る逸品です。人間工学に基づく力が入りやすく吸い付くようなフィット感と、刃物部分には特殊鋼「S58C」の最高級鋼を使用したプロご用達の商品になっています。
芽切や収穫用芽切鋏として使えるだけでなく、花摘みや新芽摘み、間引きなど幅広い用途で使うことが出来ます。メーカー保証として、プロの鍛冶職人が自ら刃研ぎメンテナンスを施してくれる刃研ぎ2回無料券がついていますので、自分で刃研ぎメンテナンスが出来ない人でも長く使い続けられる商品になっています。
3位 おの義刃物 芽切鋏

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刃長:53mm
サイズ:幅180mm、高さ60mm、奥行き20mm
重量:220g
材質:全鋼
緩やかな刃の形状が滑らかにカット可能
剪定鋏のような2枚の刃の形状が違う両刃タイプの芽切鋏です。両刃とも、表面を磨き上げたあと、特殊メッキ仕上げで錆に強い美しい仕上がりの芽切鋏。
7インチは長さが180㎜、刃長が60㎜m、手元で作業しやすく同シリーズの中でも一番人気が高いサイズになっています。芽摘みも剪定も可能なオールラウンド商品ですが、太枝はカットできませんのであしからず。やや太めの剪定から果樹の細い枝きり、野菜の収穫まで幅広い用途に使用できます。
4位 みきかじや村 双刃型両刃芽切鋏

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刃長:58mm
重量:約215g
材質:全鋼、本革(ナチュラル)グリップ仕上
付属:予備バネ付
用途:果樹、園芸の芽摘み、盆栽の小枝切りなど
仕様:金止付
芽切鋏に本革グリップを巻いてフィット感は抜群
見た目のデザインは、鋼と本革のバランスが非常に美しい芽切鋏です。専門の職人が1本1本丁寧に巻いていますので、握った時のフィット感は抜群!使えば使うほど、日焼けや手の握りで色合いが変わり味が出てきます。
芽切鋏本体も鍛冶職人が丹精込めて造り上げた全身鋳造で、耐久性と丈夫さは太鼓判付き。切れ味も鋭く手入れをすればするほど自分の手にしっかりなじみ、自分のものになる本格派です。
5位 秀久 ステンレス剪定芽切鋏

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刃長サイズ:約55mm
材質:特殊ステンレス刃物鋼
細かく入り組んだ場所でも狙って剪定できる
より良い刃物鋼とよりよい切れ味の宗家の伝統を受け継いだ本格派ステンレス製芽切鋏です。不要なものを一切取り除いた洗練されたシャープなデザインんはグッドデザイン賞も受賞しています。
全長は200㎜、刃長は約55㎜と細く長い形状になっていますので、普通の剪定ばさみでは葉まで切りそうな場所での剪定も、狙って切ることが出来ます。
6位 GardenOval 芽切鋏

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重量:100g
仕様:芽切・生花用
用途:切花・収穫・摘果
軽量コンパクトで芽切鋏になかったおしゃれなデザイン
Oval(楕円)という名前通り、見た目もスッキリなグリップ部分の可愛いシルエットの芽切鋏です。重量は約200gと軽量コンパクトなので手に収まりやすくバネ力も軽いので圧力の少ない女性でも作業しやすい設計です。
刃はニッケルメッキコーティングを施しているので、錆やヤニに強くお手入れも簡単。ストッパーも強く握ると自動でロックが解除されるワンタッチ方式になっています。
7位 ムサシ オルマ マグネット鋏 芽切型

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刃長(mm):70
全長(mm):190
女性でも使いやすいコンパクトな芽切鋏
商品重量は159gと軽量設計。芽切鋏では珍しい磁石の力で開閉して小枝や新芽をカットする芽切鋏です。
枝や茎を切断する際の、開閉反発力を約60%削減しているので、従来の芽切鋏の約1/3の力加減で作業が出来ます。そのため腕への疲労が少なく済み、長時間の作業も快適に行うことが出来ます。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() 岡恒 芽切鋏
1
|
740円 |
4.44 |
|
![]() シノギ芽切鋏 金止 T-17
2
|
4,320円 |
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|
![]() おの義刃物 芽切鋏 7インチ
3
|
3,600円 |
|
|
![]() みきかじや村 双刃型両刃芽切鋏
4
|
6,450円 |
|
|
![]() 秀久 ステンレス剪定芽切鋏 NO.517
5
|
9,000円 |
4 |
|
![]() GardenOval 芽切鋏
6
|
1,688円 |
|
|
![]() ムサシ オルマ マグネット鋏 芽切型
7
|
1,405円 |
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心地よい切れ味を保つための研ぎ方
芽切鋏という名称ゆえに何か特別な研ぎ方があるかと思われるかもしれませんが、基本的には他の刃物の研ぎ方と同じメンテナンスで問題なく使えます。
まず、砥石を水にしっかり漬けておきます。鋏は分解する必要はありませんが、刃物の奥から刃先にかけて順番に研いでいくのがポイントです。
刃先に向かって研ぐにつれ、鋏の角度を徐々に寝かせていきます。そうすることで刃の形状を保つことができて、変形することはありません。また、研ぐ際には刃裏は研がないようにしてください。刃裏を研いでしまうと切れ味が悪くなってしまいます。
まとめ
いかがでしたか?同じ芽切鋏でも、刃の形状や持ちやすいグリップやサイズ感によって、作業効率を上げて作業疲れを少なくすることもできます。また、刃の形状が薄く細いのであれば細かい場所にも入りやすいですし、芽引きする際にも作業しやすくなります。
ご自身の作業用途や剪定したい対象を考えながら最適な芽切鋏を選んでくださいね。