レバーホイストとは、手でレバーを操作し、重たいものを上げ下げできる工具です。チェーンブロックと言ったりもしますが、チェーンブロックよりも小型で軽量です。性能はチェーンブロックとほとんど一緒なのに安価で購入できます。吊り上げ、吊り下げ、牽引、荷締など様々な用途に使えます。
レバーホイストを選ぶ理由はどこにあるのでしょうか。レバーホイストの使い方の違い、メーカーの違い、定格荷重の違いからレバーホイストの選び方と、レバーホイストのおすすめ商品をご紹介します。
8年間工事現場の監督経験がある筆者が、現場の状況を意識しておすすめ商品を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
レバーホイストの使い方
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まずはレバーホイストの使い方について説明していきたいと思います。レバーホイストの使い方は実に多様で、吊り上げ、吊り下げ、牽引、横引き、荷締などの使い方ができます。ここでは代表的な操作方法を説明します。
- ①フックを引っ張りたい2点にレバーホイストを引っ掛けます。
- ②鎖にテンションをかけます。テンションがかかっていないと、レバーがブロックされないので使えないものが多いです。レバーのスイッチみたいなものをNやニュートラルの位置にして鎖を引っ張ってテンションをかけます。
- ③締めるか緩めるか選びます。吊り上げ、荷締なら基本的に締めることになるため、レバーのスイッチをUPの位置に変えます。
- ④レバーを動かします。
このように大体の商品はこの使い方です。鎖がロープだったり、商品により少し違うので、正確な使い方はカタログなどで確認するのが良いでしょう。
レバーホイスト、レバーブロック、チェーンブロックの違い
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次にレバーホイスト、レバーブロック、チェーンブロックの違いについて説明します。簡単に言うと、チェーンブロックの小型のものがレバーホイストと呼ばれます。レバーブロックとはキトーというメーカーの商品の名称です。
使い方や用途はほとんど一緒で、定格荷重が少し違います。チェーンブロックは名前の通りチェーンを使いますが、レバーホイストはチェーンだったりロープだったりワイヤーだったりと、商品により色々使います。
使い方でレバーホイストを選ぶ
レバーホイストの使い方は実に多様で、吊り上げ、吊り下げ、牽引、横引き、荷締などの使い方ができます。ここでは、使い方ごとにレバーホイストのおすすめ商品をご紹介します。
吊り上げ、吊り下げ時のレバーホイストの選び方
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吊り上げ吊り下げなど楊重をする時のレバーホイストの選び方は定格荷重と揚程の2つです。どれくらいの重さのものを持ち上げるのかというのがひとつ目のポイントになります。
一般的な選び方は0.5t、1t、3.2t、6.3tの4種類で大まかに分かれます。
重量よりも定格荷重が大きく上回るレバーホイストを使うと、一気にまとめて楊重して、楊重回数を減らすことで作業時間を短縮できます。
そこまで重くないものや、小分けにできるもの、より安全を重視して楊重したいというときもは0.5tや1tのレバーホイストを使います。
2つ目のポイントが揚程です。高さによってはチェーンの長さを調整する必要が出てくるため、どのくらいの高さを持ち上げるのかが重要です。チェーンを変えたりするのは少し大変なので、標準揚程以内で作業ができるように選ぶと良いでしょう。
楊重時のおすすめ商品 キトー レバーブロック LB010

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質量:質量
これまでにない小形・軽量化を実現している商品。操作性と安全性を重視して開発されたプロフェッショナル仕様です。過酷な現場で満足のいく性能、耐久性があります。運輸、橋梁、建設、土木、造船、林業などあらゆる現場で活躍します。キトー独自の遊転装置で大幅な作業のスピードアップが可能です。
強靭なフレームでタフに使えますし、独自の遊点装置で揚程をすばやく調整できる優れもの。世界最高レベルの強力ロードチェーンもついていて、はずれ防止つきフックラッチと至れり尽くせりです。キトーを使っておけば間違いありません。
牽引、横引き時のレバーホイストの選び方
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牽引、横引き時のレバーホイストの選び方は、定格荷重とレバーのサイズの2つです。
定格荷重が同じものの場合、吊り上げと横引きでは一般的に横引きの方が若干重いものを動かせますが、無理な負担をかければ壊れてしまうので、多少の余裕を見て商品を選びましょう。
二つ目はレバーのサイズです。横引きの時は、何回もレバーホイストを盛替える可能性がある点と、レバーを何回も動かさなければいけません。盛替える回数が多い時は小型のものが軽くて使い勝手が良いです。
レバーを何回も動かすときは、レバーのサイズが大きい方が力が小さくて済むので楽です。これは作業計画からバランスを見て判断しましょう。車が轍にハマってしまった時に使いたい、といった時は横引きする距離は短いが車にずっと収納しておきたいので小型を、という選び方で良いと思います。
牽引時のおすすめ商品 象印チェンブロック レバーホイスト YAD-00515

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標準揚程(m):0.5
レバー長さ(mm):180
質量(kg):2.92
この商品は実績のある鋼板製ボディーと鍛造製レバーで超小型・軽量でありながら丈夫です。信頼の三重式減速と小刻みな巻上ラチェットピッチで「あと一締め」が締まります。なかなかギリギリまで締めれないものが多いですが、これは締まると人気です。
史上最強を誇る「+V級ロードチェーン」を採用されているのでチェーンはかなり丈夫です。どこもチェーンの丈夫さをうたっていますが、中でもキトーや象印は丈夫な印象があります。
遊転時に発生するイライラも、強制遊転方式の採用しているため軽減します。ブレーキ周りにちょっとしたこだわりがあるようで、カミコミはあまりしません。
荷締時のレバーホイストの選び方
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トラックなどに荷を積んで、荷崩れしないように荷締をする時のレバーホイストの選び方は2つあります。作業性と携帯性です。
荷締は毎日のように盛替え作業が発生するので、作業がしやすいことがとても重要です。小さくて軽いものが便利ですので、選ぶときに注意しましょう。
荷締のおすすめ商品 キトー レバーホイスト LX003

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標準揚程:1.0m
質量:1.6kg
超小形・軽量なので高所作業や狭い場所での操作、軽い荷物の荷締め、固定、位置合わせなど各種作業で活躍します。小さくて軽いからこそ様々な用途で使おうという発想になります。重いレバーホイストではこうはいきません。
バネ付ですので、長時間の連続作業にも適しています。さらに刃の保護のため刃部喰い違い防止調節ネジ付きです。及び刃の開きすぎ防止用ピンがついています
ちなみに大は小を兼ねるという意見もありますが、レバーホイストに関して個人的には大は小を兼ねないとおもいます。20㎏のレバーホイストで荷締しようと思う人はあまりいないと思いますので適材適所で選ぶことをおすすめします。
メーカーでレバーホイストを選ぶ
ここではレバーホイストをメーカーで分類して紹介したいと思います。レバーホイストのメーカーは様々あり、正直どれを選んだら良いかわかりませんよね。
代表的なメーカーの象印チェーンブロック、キトー、ニッチ、エスコについて紹介します。他にもメーカーはありますが、多く出回っているのは今回紹介したメーカーです。参考にしてみてください。
象印チェーンブロックの特徴とおすすめレバーホイスト
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象印チェーンブロックは大阪府大阪狭山市に本社があるメーカーです。1936年にチェーンブロック・レバーホイストの製造を開始しており、84年の歴史がある老舗メーカーです。
手動だけでなく電動も扱っており、安定性に定評のあります。定格荷重も割と小さいものから扱っているので選びやすいメーカーです。
象印チェンブロックのおすすめ商品 チェーンレバーホイスト Y2K1010

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レバー長さ(mm):127
V級チェーン・特殊表面塗装でサビ対策は万全です。スピーディーにそして使いやすく信頼に応える縦、横、斜万能牽引機。JIS規格品(JIS B 8819)です。
とても小型で汎用性がすごく高いです。一つ持っておくとかなり便利と言えるでしょう。
キトーの特徴とおすすめレバーホイスト
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キトーの製品はプロ向けです。国内のチェーンブロック・レバーホイストのシェアは6割を超えています。海外展開もしており、アメリカやカナダなどで使用されて売上の7割を占めています。
耐久性も十分な製品が多く、プロの方はキトーを選んでおけばまず間違いありません。
キトーのおすすめ商品 レバーブロック LX005

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質量:2.6kg
小形・軽量で持ち運びやすいです。ある程度慣れは必要ですが、キトー独自の遊点装置で揚程をすばやく調整できます。一段減速構造でばつぐんの荷締め感があります。世界最高レベルの強力ロードチェーンとも言われています。
はずれ防止つきフックラッチ付で便利。安定感ではキトーに勝るブランドは無いと言えるでしょう。フリーでチェーンを動かすときに引っかかる事がたまにあります。
ニッチの特徴とおすすめレバーホイスト
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ニッチは1942年に合併してできた大阪のチェーンブロックの会社です。象印にも負けず劣らずの歴史ある老舗メーカーで商品も幅広く扱っています。
ニッチのおすすめ商品 レバーホイスト RB50050A

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特殊メッキを施したロードチェーンは錆や腐食に強く、屋外作業にも十分な能力を発揮します。ニッチ独自の遊点機構で、荷重がかかれば自動的にブレーキが掛かるオートロック機構です。
<p>安全を売りにしているニッチの商品は、上下フックは吊り荷が外れにくく、横ずれ防止効果がある安心設計です。ブレーキは、片方のつめが破損してももう一方のつめが作動して確実に荷重を保持する安心のダブルポール式ブレーキを採用しています。< p=””>事故などに敏感な人は多いですから、そんなときはニッチがおすすめです。
エスコの特徴のおすすめレバーホイスト
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1972年設立の大阪の会社です。他のメーカーと比べると比較的新しいメーカーです。レバーホイストばかりでなく、工具全般を幅広く扱っており海外展開もしています。
エスコのおすすめ商品 レバーホイスト EA988AB-1

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重量:0.25t
ラチェット式で、使い易く安全です。逆転ツマミで、揚程を瞬時に調整できる最低限の機能を有している商品です。
1t、0.5tなど定格荷重でレバーホイストを選ぶ
ここでは1t、0.5tなどの定格荷重で、レバーホイストの選び方とおすすめ商品を紹介します。一般的な選び方は定格荷重で考えると、0.5t未満、0.5t~1t、1t以上の3種類くらいで大まかにわかれます。
重量が大きくて分解できないものの場合は、当たり前ですが1t以上のレバーホイストを使わざるを得ません。作業荷重よりも定格荷重がかなり大きいものを使う時のメリットは、作業時間を短縮できることです。
一気にまとめて楊重して、楊重回数を減らして作業時間を減らしたいという時も3.2tや6.3tのレバーホイストを使います。玉掛け作業や地切り、楊重の時間が回数分まるっと減るので、作業時間が限られている場合はとても有効に使えます。
そこまで重くないものや、小分けにできるものは0.5tや1tのレバーホイストを使います。
それでは定格荷重ごとのおすすめのレバーホイストをご紹介します。
0.5t未満のおすすめレバーホイスト 象印チェンブロック チェーンレバーホイスト Y2K1510

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レバー長さ(mm):162
縦、横、斜万能牽引機
スピーディーにそして使いやすく信頼に応えてくれます。重量が1㎏というのはかなり魅力的で小回りが利くのは本当に便利です。JIS規格品(JIS B 8819)ですので品質も安心です。
価格もそこまでお高くはないので手が届く範囲だと思います。
0.5t~1tのおすすめレバーホイスト 三方良し レバーホイスト 1t

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重量:7.5kg
コスパ最強
三方良しのレバーホイストは価格が安いです。その割に性能はそこそこなので、かなりの人気機種です。切り替えのスイッチは固いですが、使っているうちに馴染んできます。
プロじゃないけどそこそこ使うし必要、という方にはこの商品がおすすめです。
1t以上のおすすめレバーホイスト キトー レバーブロック LB016

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質量:8kg
安心・安全のキトー
キトーのレバーホイストは、値段は他の商品より高いですが、その分の信頼性と耐久性はに変えられません。
重いものを楊重するような時、安価なものではフックがべこっと壊れるなどの事故が発生することもあるため、重量物は出し惜しみせずキトーを選ぶのがおすすめです。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() キトー レバーブロック LB016
1
|
29,800円 |
3.8 |
|
![]() 象印チェンブロック レバーホイス……
2
|
11,859円 |
|
|
![]() キトー レバーブロック LX003
3
|
11,200円 |
4.07 |
|
![]() 象印チェンブロック チェーンレバ……
4
|
5,193円 |
4.3 |
|
![]() キトーのおすすめ商品 レバーブロ……
5
|
13,824円 |
4.27 |
|
![]() ニッチ レバーホイスト RB50050A
6
|
13,724円 |
|
|
![]() エスコ レバーホイスト EA988AB-1
7
|
14,599円 |
|
|
![]() 象印チェンブロック チェーンレバ……
8
|
5,541円 |
4.05 |
|
![]() 三方良し レバーホイスト 1t (レバ……
9
|
6,000円 |
4.09 |
|
![]() キトー レバーブロック LB016
10
|
29,800円 |
3.8 |
|
まとめ
本記事ではレバーホイストの使い方の違い、メーカーの違い、定格荷重の違いからレバーホイストの選び方と、レバーホイストのおすすめ商品をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?本記事を参考に安全で安心なレバーホイストを選べるようになれば幸いです。
</p>安全を売りにしているニッチの商品は、上下フックは吊り荷が外れにくく、横ずれ防止効果がある安心設計です。ブレーキは、片方のつめが破損してももう一方のつめが作動して確実に荷重を保持する安心のダブルポール式ブレーキを採用しています。<>