この記事では、エアコンの取り付けに必要な真空ポンプの選び方とおすすめ商品をご紹介します。真空ポンプは真空引きをする際に必要な機材になります。
エアコンの設置・メンテナンスを請け負う業者の方にとっては必須の機材であるため、現在多くの機種が販売されていています。それだけに「どの真空ポンプを選んでいいのか分からない!」と困ったことになってしまいがちです。メーカーについても、マキタ、イチネンなど多数のメーカーから発売されており、値段や種類も様々です。
この記事では選び方とともに、おすすめの商品をランキング形式でご紹介しています。製品選びに迷ったら是非この記事を見て、参考にしていただけたらと思います。
真空ポンプの仕組み
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真空ポンプには、大きく分けて手動式と電動式の2種類が存在します。現在でも手動式は売られていますが、電動式の方が小型でポンプの能力も高いため、現在はこちらが主流です。
もちろん、価格的には手動式の方が安く抑えられるのですが、真空度の能力や業務の効率性といった点では電動式の方が圧倒的に上になります。
そのため、業務としてエアコンを設置する場合には電動式、個人でコストを抑えてエアコンを設置したいという場合には手動式がオススメです。電動式である真空ポンプには「油回転真空ポンプ」「ドライポンプ」「ダイアフラム真空ポンプ」などの種類が存在します。
特に、油回転真空ポンプはコストパフォーマンスにも優れており、一般的に使用されることの多い種類のポンプです。
真空ポンプは吸気口から空気を取り込み、最後には排気口から排出するという仕組みで真空状態をつくっていきます。
真空ポンプの使い方(エアコン取り付けの真空引きについて)
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真空引きとは、エアコンを取り付ける際に室外機の配管内に存在する空気を抜き取る作業のことを言います。
エアコンが冷気を室内に送り込むためには、冷媒回路というものが必要です。
冷媒回路には、混合ガス冷媒とオイルが使用されており、これらを循環させることで空気を冷やすことができるようになっています。
この冷媒回路内の配管内に余計な空気が入ると、エアコンの効率が低下するとともに故障の原因にもなってしまいますので、真空引きという作業が必要となるのです。
真空引きの作業に欠かせないのが、今回ご紹介する真空ポンプです。室外機に真空ポンプを取り付け、スイッチを入れると配管内の空気を外気側へと排出してくれます。
真空ポンプの選び方
エアコン設置の際に、重要な役割のある真空ポンプですが、具体的にどのような点を考慮して選べばいいのでしょうか?
考慮する点としては大きく分けて「電動力」「真空能力」「オイル逆流防止機能」の3つになります。
ご自身の使用シーンを思い浮かべながら、選ぶ基準を検討をしてみてください。
電動力で選ぶ
真空ポンプの電動力には、電源タイプと充電式バッテリータイプの2種類が存在します。
両方のタイプのそれぞれにメリット・デメリットが存在します。
電源タイプ
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スタンダードなのは、直接電源につなぐタイプです。
安定して電力が供給されるため、安心して使用することができます。
しかし、電源の場所に依存してしまうため、当たり前ですがコンセントが遠いもしくはない場所での作業には向きません。
もし、そのような場所での作業がある場合には、次のバッテリータイプのポンプを選ぶと良いでしょう。
充電式バッテリータイプ
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電源の場所にとらわれずに使用したいのであれば、充電式バッテリータイプをオススメします。
事前に充電しておくことで、どんな現場においても作業できるのが魅力的です
ただし、事前に充電するという手間が必要となり、また作業の途中で充電切れになるというリスクもあります。
予算に余裕があるのであれば、電源タイプと充電式バッテリータイプを併用できると良いかもしれませんね。
真空能力で選ぶ
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真空能力によって、エアコンの配管内の空気を抜くまでの時間が決まってきます。
短時間で済ませたいのであればパワーの大きなポンプを選びましょう。
しかし、当たり前ですが真空能力と比例して価格も大きくなる傾向にあります。
エアコンを設置する工事の時間は、1時間が目安となりますが、この時間を少しでも縮めようと思えばより大きなパワーのあるポンプを選んだ方がいいかもしれません。
ちなみに、真空度の単位は一般的にミクロンで表記されます。この真空度の値が低いほど、高い真空状態をつくることができるので参考にしてみてください。
オイル逆流防止機能
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真空ポンプは、配管内を真空状態にしてくれますが一点注意があります。それがオイルの逆流現象です。
この逆流現象は、真空の状態でポンプを配管に取り付けたまま誤って電源を止めてしまうと発生してしまいます。
真空状態の配管がポンプ内のオイルを吸い上げていってしまうため、最悪の場合はエアコンの故障にもつながりかねません。
手順を正しく進めていれば、通常は起こらない現象ではありますが、特に初心者の方は慣れない作業のため忘れがちになります。
また、ベテランの方でもうっかりオイルを逆流させてしまったというのはよくあることです。
そんなときにオイル逆流防止機能があるかないかでは、安心の程度が変わってくるので、購入の際のポイントの一つとして知っておきましょう。
真空ポンプのおすすめ人気ランキング10選
真空ポンプを選ぶときに、どのような点を踏まえて検討すればいいかということをご紹介しましたが、実際にはどのような商品があるのか気になっているのではないでしょうか?
そのような方のために以下でオススメの商品を紹介をさせていただきたいと思います。ぜひ、気になる商品があればチェックしてみてください。
1位 アサダ VP150 充電式真空ポンプ

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重量:2.9㎏
電源:充電式
真空到達度:150ミクロン(20Pa)
真空到達度:50(L/min)
作業時間:50分
コスパ抜群 便利な充電式タイプ
エアコンのメンテナンスに非常に便利なのが、アサダより出ているこの真空ポンプです。
この商品には、バッテリーがついておりませんが、マキタのバッテリーが使用できるため、普段から電動工具を使用している方にとっては非常に便利な商品になっています。
バッテリー切れの警告音やオイル逆流防止機能付きなので、初心者の方にも非常にオススメの商品です。
2位 イチネンTASCO TA150SB-2

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重量:4.3㎏
電源:電源式
真空到達度:38ミクロン
排気速度:40(L/min)
作業時間:−
ウルトラミニツーステージの真空ポンプ
ツーステージ式ローターを搭載しており、小さくてもルーム用のエアコンからパッケージエアコンまで幅広く対応することができます。
小型で重量も軽いため、屋外での作業もスムースに進めることができます。
また、気になる音や振動も抑えられているため気兼ねなく使用できるのも魅力です。
3位 マキタ VP180DZ

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重量:3.5㎏
電源:充電式
真空到達度:150ミクロン(20Pa)
排気速度:50(L/min)
作業時間:50分
安心のマキタ コードレス真空ポンプ
電源を気にせず使えるコードレスタイプのポンプです。そのため、場所を選ばずすぐに真空引きを開始できるのが魅力となっています。
満充電で50分の使用に耐えてくれるため、屋外での作業も安心。ルームエアコンの真空引きであればこの商品で十分と言えるでしょう。
4位 マニホールドゲージ&真空ポンプセット

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重量:6㎏
電源:電源式
真空到達度:75ミクロン(10Pa)
排気速度:30(L/min)
作業時間:-
ルームエアコンやカーエアコンの修理に!
マニーホールドゲージやチャージングホースなどエアコンの真空引きに必要となる製品が一緒になっています。
特に、どのような道具を揃えたらいいのか分からないという方にオススメのセット商品になっています。
ただし、家庭用エアコンの真空引きで使用する場合には配管の接続サイズが異なるため、別にアダプタを用意する必要があるので注意が必要です。
5位 TASCO TA150XB

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重量:10.7㎏
電源:電源式
真空到達度:15ミクロン
排気速度:66(L/min)
作業時間:-
小型から大型までの空調や冷凍機器の真空引きに!
真空到達度15ミクロンの高性能な真空ポンプであり、多くの冷媒回路の真空引きに使うことができます。
この商品には、長時間の稼働に耐えられるように4ポールモーターが採用されているため、HFC機器や低温機器などにも効果的に性能を発揮することができます。
オイル逆流弁付きなのも嬉しいですね。
6位 イチネンTASCO TA150XA

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重量:9.5㎏
電源:電源式
真空到達度:15ミクロン
排気速度:40.8(L/min)
作業時間:-
高性能オイル付き!ツーステージ式ポンプ
ツーステージ式ポンプのため、お手頃な価格にも関わらず高真空が得られる商品になっています。
付属品として、オイルが450ccついてくるため、その日から作業を行うことができます。
7位 イチネンTASCO TA150SA-2

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重量:3.7㎏
電源:電源式
真空到達度:375ミクロン
排気速度:40(L/min)
作業時間:-
小型・軽量化を徹底的に追求
持ち運びやすいハンドルがついており、その軽さと大きさから扱いやすい商品です。
小さいながらも、オイル逆流防止機能や中のオイルの残量がわかるゲージなどがついており、使い手目線の設計になっています。
8位 パナソニック EZ46A3LJ1G-B

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重量:3.6㎏
電源:充電式
真空到達度:充電式
排気速度:25.8(L/min)
排気速度:120分
排気量を抑えた省エネタイプ
充電一回あたりの運転が約120分と、かなり省エネに設計されています。
電源不要のため、コードの届かない屋根や屋上での作業にはもってこいの商品です。
また、真空ポンプ専用のケースがついてくるので、さらに持ち運びやすくなっています。
9位 タスコ TASCO TA150ZP-1

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重量:-
電源:充電式
真空到達度:135ミクロン
排気速度:25.8(L/min)
作業時間:120分
運転時間約3倍のロングライフ設計
省電力に特化しているシングルステージ型の真空ポンプとなっています。
パナソニックの14.4Vバッテリーを使用することができるので、普段パナソニックの電動工具を使用している人にオススメです。
10位 イチネンTASCO TA150SW

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重量:3.75㎏
電源:電源式
真空到達度:25ミクロン
排気速度:25ミクロン
作業時間:-
スムーズな作業と幅広い用途!
ガラパラスト弁がついており、ポンプ内のオイルに溶けたガスを効率的に追い出すことでスムーズに作業をすることができます。
対応機器も幅広く、ルームエアコンから小型のパッケージエアコンまで対応しています。価格もお手頃なため、コスパの高い商品と言えます。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() アサダ VP150 充電式真空ポンプ
1
|
25,793円 |
|
|
![]() イチネンTASCO TA150SB-2
2
|
19,787円 |
4.46 |
|
![]() マキタ VP180DZ
3
|
30,436円 |
|
|
![]() マニホールドゲージ&真空ポンプセ……
4
|
10,500円 |
3.5 |
|
![]() TASCO TA150XB
5
|
39,053円 |
|
|
![]() イチネンTASCO TA150XA
6
|
34,410円 |
3.9 |
|
![]() イチネンTASCO TA150SA-2
7
|
19,640円 |
|
|
![]() パナソニック EZ46A3LJ1G-B
8
|
53,600円 |
4.4 |
|
![]() タスコ TASCO TA150ZP-1
9
|
24,990円 |
|
|
![]() イチネンTASCO TA150SW
10
|
23,700円 |
4.45 |
|
真空ポンプの起動を助けるオイル
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油回転真空ポンプには、ポンプ内に専用のオイルを使っています。
潤滑油としての役割だけでなく、真空到達度やポンプ自体の耐久性などにも影響を与えるので購入の際には、オイルの種類を合わせて検討するのも重要です。
様々なメーカーから多くの種類のオイルが発売されており、「ポンプの起動時に負担をかけない」や「ポンプ内の摩耗や腐食を防止する」などの特徴を検討して購入を考えてはいかがでしょうか?
回転の効率をアップさせ真空状態を作り出すことはもちろん、日々のメンテナンスにおいてもオイル選びも重要な視点の一つですよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回はエアコンの取り付けの際に活躍する真空ポンプのオススメ商品をご紹介してきました。
単に真空ポンプといっても、予算や必要な能力によって選ぶ基準が違います。ぜひ今回の記事を参考にしていただき、購入してみてください。