洗面所や浴室などの水回りをはじめ、ドアや外壁の継ぎ目を埋めるのに使われる「コーキングガン」。防水性や気密性を保つために便利な工具です。一見どれも同じに見えるコーキングガンですが、稼働方式が違っていたり、プロ向け・DIY向けと様々なタイプがあります。
この記事ではコーキングガンの種類の違いと、おすすめコーキングガンの選び方をご紹介します。また、人気ランキングも合わせてご紹介いたしますので、ご自身の使い方にピッタリ合ったコーキングガン選びの参考にしてください。最後にはコーキング材の選び方も合わせてお教えします。
コーキングガンとは

お風呂場などの水回りでよく見られる、浴槽と壁やシンクと壁などのつなぎ目に見られるゴム(シーリング材)を注入するための工具です。
シーリング材を注入することで、漏水を防いだり気密性を高めることができ、また壁などのひび割れにも使われることもあります。
コーキングガンの選び方
一般的なコーキングガンに必要なシリコン材は、カートリッジごとに販売されており、シリコン材の先端をカッターなどでカットして取り付けて使います。
コーキングガンには稼働方式の違いやカートリッジ型とそうでないものなど違いがありますし、それぞれ使う場所によるメリットやデメリットがあります。ご自身の作業に合わせたコーキングガン選びが重要です。
稼働方式で選ぶ
コーキングガンには大きく分けて「手押し式」と「電動式」、「空圧式」の3種類があります。それぞれの特長をご紹介します。
一般的な手動式(手押し式)

従来型のコーキングガンで、ハンドルを握ることでコーキング材を押し出すタイプです。他の種類のコーキングガンに比べて安価で購入できますし、以前は何度もハンドルを握ってシリコンを注出する必要があった性能面も改善され、少ない回数で楽に押し出すことができるようになりました。
ただ、押出量の改善が見られても、作業の場所によっては長くハンドルの握り外しを繰り返す必要がありますので、腱鞘炎などの職業病を抱えている人には向きませんし、作業疲れも他の種類に比べると高くなってしまいます。
疲れにくい電動式

作業疲れが圧倒的に少なく、わずらわしさを軽減できると最近では定番になってきているのが電動式コーキングガンです。電動式は硬いシリコン材もレバーを引き続けておくだけで楽に押し出し続けることができますし、押している間は一定の量のシリコン材が出されるので仕上がりはとてもきれいです。
やはり充電式なので一定の時間しか電動が駆動しません。長時間作業には向きませんし、こまめに充電するか充電時間確保のために2~3個補助用として持っておく必要があります。
吐出量の調整ができる空圧式

エアホースやコンプレッサーに取り付けて行うタイプのコーキングガンのことを空圧式コーキングガンと言います。エア圧力の調整で吐出し量を調節できます。電動式よりも軽量で、エア圧力の強さでコーキング材を押し出すので腕や手が疲れません。
デメリットとしては、エア圧力を使うためエアホースやエアコンプレッサーも別途購入が必要ですし、作業スペースが限られてしますので一定の場所を動かずに作業するには適していますが、身動きを取る必要のある現場には向きません。
コーキング剤の液型で選ぶ
コーキング材は別名シリコン材とも呼ばれ、ほぼ同じ意味で認知されています。それらコーキング材にも種類がありますのでコーキングガンもそれぞれの液型に合わせて選ぶとよいでしょう。
カートリッジになっている1液型

1液型と呼ばれるものはカートリッジ上になっておりそのままコーキングガンに取り付けるだけで済みます。取り付けるだけでそのまま充填でき手間がかからないため、一般・DIY向けにはこちらがおすすめです。
より業務的な2液型

2液型は、コーキングとコーキングを固めるための凝固剤が別々になっているタイプです。施工や管理に手間と技術が必要になるので2液型はより業務的なプロ仕様のものと言えるでしょう。
カートリッジ不要なコーキングガン

接着剤やコーキング材をフィルム製パックのまま装着してそのまま施工できるプラスチック製カートリッジ不要のロータリー式コーキングガンも販売されています。
フィルムパックタイプなのでそのままコーキングボトルに差し込めば最後までしっかり吐出できますし、圧縮されて小さくなったパック材も簡単に取り外せます。カートリッジが不要なので廃棄物の量を減らせてエコな作業が可能です。
詰め替え式の缶入りのもの

大きな缶に大容量で入っている液型です。プラスチック製の空カートリッジ容器があれば詰め替えて使用することも可能です。ただし、缶入りの物は2液剤のため、別途で用意した凝固剤と配合して使用しなければならないので注意しましょう。
コーキング剤カートリッジの容量で選ぶ

カートリッジに入っているものは300ml~350mlと若干容量の違いがあります。しかし、大抵のコーキングガンはそれらの容量に対応しているサイズで作られていますので問題ありません。
数は少ないですが、600mlや800mlといった大型のカートリッジに入ったシリコン材もあります。大型のシリコン材を使いたい場合は大型のコーキングガンを用意するようにしましょう。
コーキングガンのおすすめ人気ランキング7選
ではここでおすすめのコーキングガンのランキングをご紹介します。
1位 Bcross(ビクロス) コーキングガン JM-100

amazon.co.jp
容量::330ml
稼働方式:手動式
Amazon口コミ評価ナンバーワン!使い勝手の良いコーキングガン
口コミでも「初めてのDIYに購入!」「器用ではない私も楽に充填できた。」「重くなく単純で扱いやすいので非常に助かった」など高評価意見が多く見られたこの製品。魅力は500円以内で買える高コスパな点でしょう。Amazonでは送料込みでも1000円以下と言う廉価に購入を決める人も多いようです。
機能面としても、ベーシックですが家庭内でDIYを行うには充分な仕様ですので安心して使えます。ノズル切断具とコーキング剤の注入穴の開け具付きなので買ったその日にすぐに作業が出来ます。コスパだけでなく使い勝手もよいスタンダードモデル製品です。
2位 らくらくMB 2液型コーキングガン 山本製作所

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液型:2液型
容量:550ml
稼働方式:手動式
初めてコーキングガンを使用する人にも最適
標準型の手動式でスタンダードなタイプですので初心者にも使いやすい構造です。強力型ハンドルよりも1回の握りで最大27mlのコーキング剤の吐出しが可能でありながら、ゴム製のピストンパッキンなので吸い込みは滑らかで液漏れしにくくなっています。
シリンダーリアカバーネジ式かワンタッチ式かご自身の好みに合わせて選ぶことができ、ワンタッチ式は楽に脱着できるため作業後の洗浄も楽に行えます。ハンドルはアルミ製なので耐久性が高く、ずっと使い続けられるコーキングガンと言えるでしょう。
3位 タジマ コンボイジャスト CNV-JUST

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重量:605g
液型:1液型
容量:330ml
稼働方式:稼働方式:手動式
ハンドルが360度回転可能なロータリー式コーキングガン
コーキングガンをピッタリ押し付けてノズル面を360度自在に操れば、狭いところでも作業が可能です。TTシステムにより押出力がアップしたので本体や周囲を汚すことなく滑らかな吐き出しで充填することができ、後からの修正もあまり必要ありません。
手動タイプですが使いやすいのが特徴で、ワンストローク握ったあと、プッシュロッドが自動で数ミリ戻るのでコーキング剤の加圧を開放して液だれを防止する機能があります。
4位 らくらく60MB カラーシリンダー コーキングガン本体セット 山本製作所

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液型:1液型
容量:750ml
稼働方式:手動式
シリコン材最大容量は750ml!中型標準型ハンドル大容量タイプ
ウレタンや変成シリコンなど低粘度シリコンを多量に打ち込みたいプロには最適のタイプで、一回の握りで噴出量は40mlと液漏れなく吐出できます。樹脂製ピストンとゴム製ピストンパッキンでコーキングの吸い込みがスムーズに行え、疲れにくいのも特徴です。
また全5色の発色が綺麗なカラーとアルマイト加工を施しているので溶剤で洗っても色落ちせずに、付着した材料の汚れは落ちやすいので発色がずっと続きます。好きなフレーズや名前などの名彫りにも対応しています。
5位 WAKI TWE PCコーキングガン 228mm オレンジ

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液型:1液型
容量:330ml
稼働方式:手動式
ワンコインで購入可能!緊急時や現場でのまとめ買いにも
コストパフォーマンスに優れており、ワンコインで購入可能なので初めてコーキングガンを購入したい人や、緊急時にも後悔しにくい商品です。オーソドックスな手動式ですが、タレ防止機能付きですのでコーキング剤での施工も問題なく行えます。コーキングガン自体は軽いので長時間作業でも疲れません。
6位 タジマ ロータリー式コーキングガン 【コンボイRS】 CNV−RS シーリング

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液型:1液型
容量:容量330ml
稼働方式:手動式
押出力切り替え式ロータリー式コーキングガン
硬いコーキング剤はレバーを下に、柔らかいものはレバーを上にシフトすればコーキング剤の硬さに合わせて押し出す際の力調節が可能です。下レバーは通常よりも約40%軽い力で充填が可能で、寒い季節や長期の保存期間で粘度が高くなったコーキング剤もレバー切り替えで楽々押し出すことができます。
7位 マキタ 充電式コーキングガン 18V CG180DZ

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重量:2.3 Kg
容量:300ml
稼働方式:電動式
パワーのある建設業者向け!一気に打てるコーキングガン
総合電動工具メーカーとしてその名を馳せるマキタだからこそ出来た電動式のコーキングガンは充電器付きでボタンを人差し指で押し続けるだけで噴出が可能です。トリガー操作でコーキング剤を押し出す量を細かく調節できて過負荷時には警告ランプも点灯。高機能なコーキングガンは現場作業が多いプロに最適です。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() Bcross(ビクロス) コーキングガン ……
1
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350円 |
3.9 |
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![]() らくらくMB 2液型コーキングガン ……
2
|
2,378円 |
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![]() タジマ コンボイジャスト CNV-JUST
3
|
1,127円 |
4.33 |
|
![]() らくらく60MB カラーシリンダー ……
4
|
9,698円 |
|
|
![]() WAKI TWE PCコーキングガン 228mm ……
5
|
450円 |
4 |
|
![]() タジマ ロータリー式コーキングガ……
6
|
2,916円 |
4 |
|
![]() マキタ 充電式コーキングガン 18V ……
7
|
18,100円 |
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付属のノズルを使ってより便利に
コーキング材のノズルにかぶせて使用するタイプのコーキングノズルは、コーキングガンで補修する時に、左右面にしっかりフィットして、コーキング剤がはみ出さず綺麗に仕上がります。余分なコーキング剤が出ないので手直しの手間を大幅に減らして液だれも起こりません。
用途で選ぶシーリング材
次にあげる5種類のシーリング材は使う場所や用途によって種類を変える必要があります。それぞれの場所に合わせたシーリング材を種類別にご紹介します。
用途が異なったものを間違って使用すると、充填直後はあまり違いが見られなくても時間の経過とともに不具合が生じる結果になりますので注意してください。
キッチン周りにはシリコン

シリコンには防カビ性がありますので、洗面所やキッチン回りなど水回りに適しています。カラーもホワイト・グレー・ブラウンなど多彩に用意されているので好みと使う場所に合わせて選ぶことができます。シリコンは塗装には不向きのため外壁等には使用できません。
建物の外装には変形シリコン

建物の外壁で施工後シールがむき出しになっているところや、今後塗装をする屋外箇所のなど一時的にシリコンをつけておくのには最適です。ウレタンや油性コーキングに比べると密着性・耐久性は劣るので他のコーキング剤でもよい場合には使わないようにしましょう。
内装にはアクリル

壁紙などの貼り換え、床と壁の隙間埋めなどにおすすめなのが水溶性のシーリング材です。また、接着剤のようにアクリル板の固定や接着にもアクリルシーリング材を使うことができます。
木材、金属にはウレタン

ウレタンは耐久性が高く、コンクリートのひび割れや木材・金属補修などにも効果的に使えます。充填後、塗装が必要なためノンブリードタイプと呼ばれる塗装による汚染がしにくいものを選ぶようにしましょう。
室内側の窓やドアには油性シーリング材

油性シーリング材は上から塗装することができないので、外壁には向きません。充填後内部は軟化状態となっているので、室内側の窓やドアの金属の折り曲げ部分、釘打ち部分の補強に使われます。
まとめ
コーキングガンの種類の違いやおすすめの選び方からランキングをご紹介しました。電動式や空圧式コーキングガンは作業時間が長かったり、作業範囲が広い建設業やリフォーム業者には最適な性能ですが、DIYや自宅内の作業に使うのであれば手動式でも充分です。
手動式も最近は吐出し機能が高くなり、軽い握りや少ない回数で噴出が可能になっているので、疲れが少なく問題なく使うことができるでしょう。ぜひご自宅のプチ改装や、DIYに役立てられるコーキングガン選びの参考にしてくださいね。