耐油手袋は、油に触れても劣化しにくい手袋です。薄手やロングタイプ、滑り止め付きなど材質によって性能は様々。エステー、東和コーポレーションなどの有名メーカーから種類豊富な商品が販売されていて、どれがよいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、耐油手袋の選び方と、おすすめ人気商品10選をランキング形式でご紹介します。どの商品も売れ筋のものばかりですが、それぞれに特徴があるので、自分が行う作業内容にぴったりのものを選んでください。
耐油手袋の選び方
最初に耐油手袋の選び方についてご説明します。一口に耐油手袋といっても様々な作業環境に合わせた商品があり、特徴も異なります。それぞれの商品をよく知って、自分に合ったものを選ぶのがポイントです。
材質で選ぶ
まずは耐油手袋にとって最も重要である、耐油性に直結する材質についてです。耐油性に優れ、手袋に多く用いられている主な素材には以下の2つがあります。
耐久性・耐熱性に優れたニトリル製
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ニトリルは合成ゴムの一種です。天然ゴムが油に弱いのに対して、高い耐油性を持っていて、耐油手袋の主流になっている材質です。また、耐薬品性にも優れているので、様々な用途に使えます。摩擦や突き刺しにも強く、耐久性が高いことも大きな長所です。
短所としては、やや柔軟性に欠けことがあります。また、耐熱性が高く高温に強い一方で低温には弱く、低温環境下では硬くなってしまうことがあります。
耐候性に優れ比較的安価な塩化ビニル製
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ニトリルほどではないものの、塩化ビニルも耐油性に優れた素材です。耐候性に優れた素材で、温度変化や紫外線の影響を受けにくいという特徴があり、身近な製品に多く用いられています。手袋の材質としては、機械産業用のほか、水産業用や農業用の製品にも使われます。
塩化ビニルのもう一つの特徴にニトリルに比べると安価であるということがあり、製品である手袋も経済性に優れたものが多くなっています。欠点としては、60℃以上の熱に弱いということがあり、高温での作業には向いていません。
作業内容で選ぶ
油を使う作業にも様々なものがあります。作業内容・作業環境に合わせて選ぶことが、製品選びの際には重要になります。
金属類の扱いには厚手で強度のあるタイプ
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耐油手袋には、厚さがが異なるいくつかのタイプがあります。自動車や機械の組み立て工場が典型ですが、金属部品を多く扱う現場では、ケガを防止する意味でも簡単には破れたり割けたりしない厚手で強度があるタイプが向いています。
ただし、厚手の手袋は指先の繊細な感覚を伝えるには向いてませんから、緻密な作業には不向きです。
精密機械業には薄手でフィットしやすいタイプ
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同じ機械でも精密機械と呼ばれるものの組み立て等の作業には、厚手の手袋では対応が難しくなります。耐油手袋には薄手のタイプもありますから、精密作業用には手にフィットして微妙な感覚も伝えてくれる薄手タイプを選んでください。
機械の組み立て作業には滑り止め付きタイプ
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機械の組み立てのように油が付着した部品を扱う際には、手に持った部品が滑ることが問題になります。部品が滑って取り落とすようなことがあると、作業効率が落ちるのはもちろん事故に繋がる可能性もあります。
安心・安全な作業をするためにも、機械の組み立て作業などには滑り止めの加工がされた製品を選ぶことが必要です。
食料品には食品衛生法に適合したタイプ
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材質に化学合成された素材が使われた手袋の中には、製造時に付着する可塑剤等の影響により、食品を扱うには適さないものがありますので注意が必要です。
食品衛生法適合品とする手袋には問題となる成分が含まれておらず、安心してご使用いただけます。食品を扱う場合には、このタイプの製品を選ぶようにしてください。
形状で選ぶ
耐油手袋には一般的な形のもの以外に、形状に特徴を持たせた製品もあります。これも用途によって使い分けるものですから、特徴を把握して製品選びに役立ててください。
通気性の良い背抜き手袋
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背抜き手袋というのは、ゴムや樹脂を手袋全体ではなく手のひらや指先の部分に限ってコーティングしたものをいいます。ゴムや樹脂で全体が覆われていないため、通気性がいいのが特徴です。
ただし、手の甲の部分にはコーティングがないので、水周りでの作業などには不向きです。どんな用途にも使えるというわけではありませんから、用途に応じて選びましょう。
腕までガードするロング手袋
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せっかく手袋で手をガードしていても、袖口のところから水や油が進入してきてしまうことがあります。特に皮膚に付着させてはいけない成分が含まれたものを扱うこともありますから場合には、これは大きな問題になります。そんなときに袖口からの進入を防いでくれるのがロングタイプの手袋です。
ロングタイプといっても、肘の方まで広くガードしてくれるものから、袖口の部分が数cm程度長くなっているものまで色々な長さのものがあります。また、腕をガードする腕カバーが別に付いているものもありますし、腕カバーのみの販売もされています。必要に応じて選んでください。
縫い目のないシームレス手袋
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シームレスというのは縫い目がない(無縫製)という意味です。耐油手袋の中には、ニトリルゴムや塩化ビニルだけで作られたものもありますが、綿などの生地にコーティングを施したものもあります。この裏生地が無縫製で作られているのがシームレス手袋です。
シームレスの手袋は、縫い目がないため指先がゴワつくことがなく、フィット感に優れています。精密な作業が要求される現場には特におすすめの製品です。
衛生面が気になる方は抗菌・防臭加工のものを
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手袋の中はどうしても汗や汚れが溜まりがちです。汗などが溜まるとそこで雑菌が繁殖して、衛生的にも良くありませんし、臭いも気になります。
まめに手入れすればかなり抑えることもできますが、手袋というのはその形状から、どうしても洗った後で乾きにくく水分が残ってしまいがちで菌が繁殖する原因となります。
このように清潔に保つのが難しい手袋ですから、衛生面を重視したい人は予め抗菌・防臭加工がなされたものを選んでおくことをおすすめします。
耐油手袋のおすすめ人気ランキング
ここからは具体的なおすすめ商品をご紹介していきます。それぞれの商品に特徴がありますから、自分の作業内容に合ったものを選んでください。
1位 エステー No.600 ニトリルモデル(裏メリヤス)

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ユーザーからの評価も高い、バランスの取れた良品
Amazonのカスタマーレビューでは5段階評価で星5つをつけている人が80%以上。実際に使っている人から高い評価を受けている製品です。具体的には「耐久性が高い」「丈夫」といった声が目立ちます。
ニトリル製で破れにくく、突き刺しなどに強いのはもちろん、やわらかく使いやすく、長時間使用しても疲れにくい耐油手袋です。食品衛生法適合品でもあるため、食品加工の現場でも安心して使えます。
1双当たりの値段は300円を切っており、コスパの面も優れた商品です。口コミでもこの点を評価する声が集まっています。性能の面の評価も高く、価格も抑えられているので、バランスが取れた総合的に見てとてもお買い得な製品といえます。今回のイチオシ商品です。
2位 GREASE BULLY ブラックニトリルグローブ 100枚入り

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1枚当たり30円以下。抜群のコストパフォーマンス
かなり低価格のニトリル製グローブです。1枚あたりの値段は30円にもなりません。低価格の製品ではありますが、ニトリル製であることには違いないので、油や溶剤、化学薬品に優れた耐性を発揮します。
なお、封入数の表示は100枚となっていますが、これは左右の区別がない同型の手袋が100枚入っているという意味です。
ちなみに、ランキング中の他の製品にある「双」というのは右手用と左手用のセットであることを意味しています。左右の区別がないデザインなので、フィット感という意味では劣りますが、何よりも安価なので使い捨ての手袋として使うには打って付けです。
3位 エステー No.340 ニトリル耐油薄手(裏毛なし)20双入り

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食品加工などに適した薄手の耐油手袋
今回のランキングでは、比較的厚手で耐久性に優れたタイプを多くご紹介しているのですが、この商品は薄手タイプです。薄手の手袋は、厚手のものよりも破れやすかったりはしますが、素手の感覚に近いので繊細な作業に向いています。また、この商品は食品衛生法に適合したものでもあります。
耐熱性が高く煮沸消毒もできるので、食品加工場・調理場などでの使用に特に向いている製品です。また、ニトリル製で突き刺しなどにも強いので、この点からも刃物などを扱うことも多い調理の現場で重宝すること間違いなしです。
4位 東和コーポレーション アクティブグリップ耐油 No.585

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特殊加工マイクロフィニッシュ採用で高いグリップ力
東和コーポレーションの独自技術であるマイクロフィニッシュ加工を施したシリーズの中でも耐油性能に特に優れた商品です。マイクロフィニッシュ加工というのは、手袋表面の加工を単なる凸凹でなく無数の小さな吸盤状にしたもので、対象物に吸着するため高いグリップ力を発揮します。
油を頻繁に扱う、手が滑ると事故に繋がりかねないような現場では非常に頼りになる製品です。柔らかく手に馴染み疲れにくいソフトタイプであることも、おすすめポイントです。
5位 ショーワグローブ 水産ニトローブ30 No.771

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手袋内部に水が入りにくいロングタイプ
商品名にあるように、水産・漁業の現場を想定した商品です。もっとも、この製品には指先が4重コートで強化されていたり、滑り止めに粒子付きの特殊加工がなされていたりといった特徴があり、清掃・サービス業や自動車関連業、石油・化学関連業などでも使用可能です。
商品名に「30」とあるのは、全長が30cm(LLサイズは32cm)のロングタイプであることを示していて、姉妹品の「水産ニトローブ」よりも4~5cm長くなっています。袖口からの水などの浸入を防ぎたい方に適した商品です。
6位 東和コーポレーション ソルベックス中あつ手 No.275

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油だけでなく、薬品・溶剤にも強い手袋
この商品は、メーカーのカタログ等では「耐薬品・耐溶剤用手袋」に分類されています。油だけでなく、薬品や溶剤にも強いので、様々な作業に安心して使えます。
この商品は各種用途に使いやすい中あつ手ですが、ソルベックスにはうす手、あつ手もあります。フィット感を求めるか、丈夫さを求めるかなどによって使い分けることもできます。Amazonのカスタマーレビューでは、「フィット感が良い」「脱ぎやすい」といった使用感の良さを指摘する声も多い商品です。
7位 ミエローブ とくとくパック 耐油シームレス 3双組

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塩化ビニル製手袋のお買い得パック
ミエローブは、三重化学工業株式会社の作業用手袋のブランドです。この商品は、ミエローブの中でもお買い得感のある3双組のとくとくパックの一商品となります。メーカー比で従来品の3倍の耐油性があり、他社の製品よりも柔らかく使いやすいことをウリにしています。
ただし、塩化ビニル製ですから、ニトリル製のものと比べると摩擦や突き刺しに対する強度は低くなります。
8位 丸五 耐油万年#710

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販売開始から20年のロングセラー商品
株式会社丸五は、大正8年(1919年)設立の老舗メーカーです。地下足袋や安全スニカーを主力商品にしているメーカーですが、ゴム塗り手袋も1930年に製造を開始しています。この製品は、発売から20年が経過したロングセラー商品です。
価格がやや高めではありますが、長く売れ続けているということはそれだけ信頼を集めているということですから、安心して購入することが出来る商品といえます。
9位 耐油イーグル極寒ソフト

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低温に強いニトリル製耐油手袋
選び方のところで少し触れましたが、ニトリルゴムの欠点は低温環境下で硬くなってしまうことです。しかし、この製品は特殊配合のニトリルゴムを使用することで、低温環境下でもやわらかいことに特徴があります。
マイナス20℃でもやわらかさが持続するので、寒冷地での油作業に極めて適した製品です。
10位 東和コーポレーション アクティブグリップ No.910 10双入り

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背抜きコーティングで通気性に優れる
「アクティブグリップ」という名称は、特殊な滑り止め「マイクロフィニッシュ加工」が施されていて、高いグリップ力を誇っていることからです。
今回のランキングでは4位に同社の「アクティブフィニッシュ耐油」もランクインしていますが、そちらとの差は、この商品が背抜きコーティングであることです。通気性を重視したい方には、こちらをおすすめしますが、背抜きですから、手袋全体が水や油に浸かるような環境での使用には向いていません。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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![]() エステー No.600 ニトリルモデル(……
1
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3,564円 |
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![]() GREASE BULLY ブラックニトリルグ……
2
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2,775円 |
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![]() エステー No.340 ニトリル耐油薄手……
3
|
2,052円 |
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![]() 東和コーポレーション アクティブ……
4
|
374円 |
3.65 |
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![]() ショーワグローブ 水産ニトローブ3……
5
|
3,337円 |
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|
![]() 東和コーポレーション ソルベック……
6
|
319円 |
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![]() ミエローブ とくとくパック 耐油シ……
7
|
771円 |
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|
![]() 丸五 耐油万年#710
8
|
589円 |
|
|
![]() 耐油イーグル極寒ソフト
9
|
480円 |
3 |
|
![]() 東和コーポレーション アクティブ……
10
|
2,500円 |
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まとめ
耐油手袋の選び方とおすすめの商品をご紹介しました。耐油手袋は、自動車や機械産業では必須のものですし、農業や漁業の現場や食品加工でも用いられます。
ケガを防止したり、滑り止め効果で作業効率を上げたり、安全に食品を扱ったりと何かと役に立つ製品ですから、この記事も参考に自分の用途に合ったものを是非見つけてください。