独特の強いピート香とスモーキーさが特徴のアイラウイスキー。その独特の個性を愛するウイスキーファンは世界中に多く存在しますが、ラフロイグ・ラガヴーリン・ボウモアなど多くの有名銘柄が市場に出回り、どのような基準で選べばよいか迷ってしまいますよね。
そこで今回はアイラウイスキーの選び方と、おすすめ人気商品をランキング形式でご紹介します。銘柄別にハイボールやロックなどおすすめの飲み方も紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
独特の強いピート香とスモーキーな風味が魅力!スコットランドのアイラ島産の「アイラウイスキー」
アイラウイスキーとはスコットランドアイラ島産ウイスキーのことを指します。スコッチウイスキーのひとつに分類され、生産はスコッチウイスキーの定義に則ります。アイラ島の蒸溜所はほとんどが海に面しており、その立地が独特の風味を生み出します。
アイラウイスキーは個性的な強い香りとスモーキーな味わいで有名。野草や水生植物が分解されずに蓄積されたピート(泥炭)を使って原料を乾燥させることで生まれます。濃いヨードのような香りと独特の味わいが好きな方にとっては、おさえておきたい生産地と言えるでしょう。
アイラウイスキーの選び方
アイラウイスキーを選ぶ際に重要な4つのポイントを見ていきましょう。
使用される原酒の種類や数が異なる!香りや味わいが異なる「種類」で選ぼう
アイラウイスキーには主に2つの種類があり、香りの特徴や飲みやすさが異なります。ぜひあなたの好みに合わせた種類で選んでみてください。
蒸溜所ごとのこだわりが光る!独特の香りや風味を楽しめる「シングルモルトウイスキー」
大麦麦芽のみを使用し、単一蒸溜所で生産されるウイスキーを「シングルモルトウイスキー」と呼びます。蒸溜所ごとに原料・製造方法へのこだわりがあり、ピートの炊き具合でその香りも大きく異なります。
蒸溜所ごとのこだわりを感じてみたい方は、シングルモルトウイスキーに挑戦してみるのがおすすめです。
複数の原酒をバランスよくブレンド!飲みやすい味わいが特徴の「ブレンデッドウイスキー」
シングルモルトウイスキーに、大麦以外の穀物を原料としたグレーンウイスキーをブレンドしたものをブレンデッドウイスキーと呼びます。さまざまな銘柄の原酒を完成品のバランスを考えて精巧にブレンドされるので、一般的にまろやかな味わいで飲みやすい特徴があります。
アイラウイスキー独特の風味をあえて生かしたブレンドも盛んに行われており、ピートの香りを楽しみながら完成度の高いウイスキーを味わいたい方におすすめです。
地域ごとに味わいや風味の特徴が異なる「蒸溜所」で選ぼう
アイラウイスキーはスモーキーな味わいと薬にも例えられるヨード風味が特徴的ですが、蒸溜所ごとにこだわりやそのバランスが異なります。現在アイラ島には9つの蒸溜所があり、それぞれの特徴を覚えておくと良いでしょう。
アイラらしいピート香とスモーキーさを楽しみたいなら「南端」の蒸溜所を選ぼう
アイラウイスキーらしい強烈なピート香を味わいたい方は、島の南端に位置する蒸溜所を選ぶのがおすすめ。蒸溜所としてはラフロイグ蒸溜所・ラガヴーリン蒸溜所・アードベッグ蒸溜所が有名です。
いずれの蒸溜所で生産される銘柄も、アイラらしい強い個性が際立つピート香とコク深いスモーキーさが特徴的です。初めて飲む方はあまりの強烈さに驚いてしまうかもしれませんが、そのクセの強さに世界中の多くのウイスキー愛好家が病みつきになっています。
マイルドな味わいと穏やかな風味が特徴!ノンピートの銘柄も手掛ける「北端」の蒸溜所を選ぼう
強すぎる香りが苦手な方は、比較的穏やかな風味を持つと言われる島の北端に位置する蒸溜所を選ぶのがおすすめ。蒸溜所はブナハーヴン蒸溜所・カリラ蒸溜所が代表的です。
伝統的な潮っぽさやスモーキーさは残しつつ、マイルドなピート香のウイスキーを味わうことができます。ノンピートの銘柄も生産しているため、初めてアイラウイスキーを飲むという方も安心して飲むことができますね。
バランスよく南端と北端の特徴を取り入れた、洗練された風味が魅力の「中央」の蒸溜所を選ぼう
アイラ島のほぼ中央に位置する蒸溜所は、南端と北端の特徴をバランスさせた銘柄を多く生産します。代表的な蒸溜所はボウモア蒸溜所で、アイラ伝統の潮っぽさ・スモーキーさ・ピート香が優れたバランスで共存するウイスキーを生産します。
その完成度の高さと洗練された味わいから「アイラモルトの女王」とも呼ばれます。アイラらしい独特な風味を洗練されたバランスで味わいたい方、初めてアイラウイスキーに挑戦する方にもおすすめです。
香りや味わいに大きく影響する「熟成年数」で選ぼう!迷ったら10~12年がおすすめ
ウイスキー製造でもっとも時間のかかる熟成工程はウイスキーの味わいや風味に大きく影響を及ぼします。アイラウイスキーはスコッチウイスキーの定義に則ると最低3年は熟成させる必要がありますが、一般に熟成期間が長いほど芳醇で深いコクを持つようになります。
そのウイスキー本来の味わいを楽しめる熟成のピークは10~12年と言われます。初めて挑戦する銘柄は、まずこの10~12年物を選んでみるとよいでしょう。
「生産工程」が異なるオフィシャルボトルとボトラーズボトルをチェックしよう
ウイスキーにはオフィシャルとボトラーズという概念があります。オフィシャルボトルはひとつの蒸溜所で生産・熟成・ボトリングまで一貫して行われるウイスキーを指し、ボトラーズは企業が蒸溜所から樽を買い付け、独自に熟成・ボトリングを行うウイスキーを指します。
ボトラーズはオリジナルとは異なる新しい魅力が付与され、個性的な味わいを楽しめることが多いです。まずはオフィシャルボトルで蒸溜所ごとの魅力を味わった後で、ボトラーズに挑戦し新しいウイスキーの世界観を楽しんでみてください。
アイラウイスキーのおすすめ人気ランキング10選
ここからはおすすめのアイラウイスキー10商品をランキング形式でご紹介します。自分好みの味わいや風味を持つ商品を選ぶ参考にしてください。
1位 ラフロイグ(LAPHROAIG) 10年
熟成期間:10年
内容量:750ml
アイラモルトの王とも呼ばれる強烈な風味と深い味わい
ラフロイグはアイラモルトの王とも呼ばれ、歴代英国王室にも愛されたアイラウイスキーの象徴的存在です。その味わいはピート由来の強烈なヨード香とスモーキーさを伴うオイリーで濃厚な味わい、それでいて後味はドライと独特な個性を発揮します。
その深い味わいに惚れ込み、今でも世界中に多くのファンを抱えます。ぜひその特徴的な味わいを楽しむため、ストレートかロックに挑戦してみてください。香りがよく立つハイボールもおすすめです。
2位 アイラミスト(ISLAY MIST) オリジナル ピーテッド
熟成期間:5年
内容量:700ml
アイラとスペイサイドの特徴をバランスよく兼ね備える
アイラミストはラフロイグをキーモルトに使用したブレンデッドウイスキーです。重厚なラフロイグをベースに、スムーズで華やかなスペイサイドのシングルモルト、グレーンウイスキーをブレンドします。
オリジナル ピーテッド はアイラミストのベーシックラインで、アイラらしいピート香・スモーキーさ・潮っぽさとスペイサイドらしいスムーズで甘い風味が絶妙にバランスしています。飲みやすく華やかな風味を感じるため、ぜひハイボールで味わってみてください。
3位 ボウモア(BOWMORE) 12年
熟成期間:12年
内容量:700ml
スモーキーさと洗練された味わいが特徴のアイラの女王
1779年創業、アイラ島最古のボウモア蒸溜所は、アイラらしい重厚感とすっきりとした飲みやすさを併せ持つバランスに優れた特徴を持ちます。こだわりの原料と伝統的な製法により作られるウイスキーは、気品のあるスモーキーさをまとい、「アイラの女王」とも呼ばれます。
アイラらしさと飲みやすさ、柑橘系の爽やかさをバランスよく備える12年物は、アイラウイスキー最初の一杯としておすすめです。ロックや水割り、ハイボールなどさまざまな楽しみ方ができますよ。
4位 ラガヴーリン(Lagavulin) 16年
熟成期間:16年
内容量:700ml
品質へのこだわりが光るスタンダードボトル16年熟成
アイラ島ラガヴーリン湾に面する蒸溜所で作られるウイスキーは、力強い、独特なスモーキーさで個性派ウイスキーとして知られています。地元でも愛され、ラフロイグ・ボウモアと並びアイラ島でもっとも飲まれるウイスキーのひとつで、スタンダードボトルは16年熟成です。
生産効率ではなく品質を大切にするこだわりが、完成度の高さを生みます。スモーキーさとドライな口当たりがバランスよくまとまり、ほのかな甘味やフルーティさを感じる後味は初心者でも飲みやすい味わいです。ぜひストレートやトゥワイスアップで楽しんでみてください。
5位 アードベッグ アン・オー(AN OA)
熟成期間:10年
内容量:700ml
アイラらしいスモーキーさが特徴の強烈な個性を放つ
アイラウイスキーのなかでもひときわ強い個性を持つことで知られるアードベッグは、その強烈なスモーキーさとピート香で世界中のファンを虜にしています。アードベッグでは「ノンチルフィルタード」という製法が採用されており、原酒本来の味をダイレクトに楽しむことができます。
アン・オーはシリーズの中では比較的クセが少なく、シェリー樽・新樽・バーボン樽の3種の樽でじっくり熟成することで、フルーティさとまろやかさが複雑に調和した味に仕上がっています。特徴的な個性を楽しむため、ぜひストレートに挑戦してみてください。
6位 ブルックラディ(BRUICHLADDICH) ザ・クラシック・ラディ
熟成期間:-
内容量:700ml
ノンピートウイスキーも手掛ける地元産へのこだわり
アイラでは珍しいノンピートウイスキーを手掛けるブルックラディ蒸溜所。最大の特徴はワイン用語である「テロワール」の概念へのこだわりで、土地の風土や気候、文化がお酒に影響も与えるという信念を持ちます。
スコットランド産の大麦を100%使用し、着想・蒸溜・熟成・ボトリングまでを一貫して地元で実施。今でも職人の丁寧な作業により、品の良いフルーティーさと甘みが特徴の完成度の高いウイスキーを生産します。その華やかさを味わうため、ストレートで飲むのがおすすめです。
7位 カリラ(Caol Ila) 12年
熟成期間:12年
内容量:700ml
スモーキーさ・潮っぽさ・甘みがバランスよく両立
もともとはブレンデッドウイスキーのキーモルトを提供し、シングルモルトの生産は制限があったため、知る人ぞ知るアイラモルトの銘酒と呼ばれます。冷却水に海水を使用する唯一の蒸溜所でアイラらしいドライな潮っぽさ・スモーキーさ・甘みがバランスよく共存します。
スタンダードボトルである12年はバランスの良さとまろやかな口当たりで、ストレートで飲むのがおすすめ。またスパイシーな余韻を楽しむため、ロックやハイボールでも楽しむことができます。
8位 キルホーマン(Kilchoman) マキヤーベイ
熟成期間:3〜5年
内容量:700ml
100%アイラ産の自社工程によるこだわり深い味わい
キルホーマン蒸溜所は2005年創立、124年ぶりにアイラで誕生した蒸溜所です。原料栽培・製麦・糖化・発酵・蒸溜・熟成・ボトリングというウイスキー製造の全行程をすべて自社でまかなえる100%アイラ産にこだわっており、丁寧な手造りの作業が高い品質のウイスキーを生みます。
マキヤーベイはシリーズのスタンダードボトルともいえる存在で、アイラらしいスモーキーさを感じながらも、シトラスのような爽やかさ、バニラのような甘みを感じることができます。その複雑な後味を感じるため、ぜひハイボールで味わってみてください。
9位 ポートシャーロット(PORT CHARLOTTE) 10年
熟成期間:10年
内容量:700ml
フレンチワイン樽由来の深い熟成の味わいが特徴
ブルックラディ蒸溜所が作るピーテッドシリーズのスタンダードボトルです。熟成にはファーストフィル・セカンドフィルのバーボン樽と、珍しいセカンドフィルのフレンチワイン樽が使われ、ピート香とスモーキーさに加え、熟成の深みが感じられるリッチな味わいを持ちます。
バーボン樽に由来するスパイシーさや、カスタードのような甘み、シトラスのような爽やかさがバランスよく混じりあいます。ストレート・ロック・ハイボールなどあらゆる飲み方に対応できる万能性も魅力で、ぜひさまざまな味の側面を感じてみてください。
10位 ブナハーブン(Bunnahabhain) 12年
熟成期間:12年
内容量:700ml
原料由来のフレーバーを感じるノンピートウイスキー
アイラでは稀少なピートをほとんど炊かない製法で作られ、クセがなくやさしい口当たりが特徴的です。原酒本来の味にこだわりを持っており、冷却ろ過を行わない、時間をかけた丁寧な伝統的製造工程により、いい意味で飾り気のない麦芽のフレーバーを感じることができます。
12年のシングルモルトは熟成にバーボン樽とシェリー樽が使われ、甘みとキレのある味わいを楽しむことができます。そのほのかな甘みを楽しむためストレートがおすすめですが、加水するとまた違った雰囲気も楽しめるのでロックにも挑戦してみてください。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
ラフロイグ(LAPHROAIG) 10年
1
|
4,880円 |
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アイラミスト(ISLAY MIST) オリ……
2
|
2,016円 |
4.1 |
|
ボウモア(BOWMORE) 12年
3
|
3,580円 |
|
|
ラガヴーリン(Lagavulin) 16年
4
|
15,070円 |
|
|
アードベッグ アン・オー(AN OA)
5
|
9,240円 |
|
|
ブルックラディ(BRUICHLADDICH) ……
6
|
4,444円 |
4.37 |
|
カリラ(Caol Ila) 12年
7
|
4,580円 |
|
|
キルホーマン(Kilchoman) マキヤ……
8
|
4,785円 |
|
|
ポートシャーロット(PORT CHARLOT……
9
|
5,684円 |
|
|
ブナハーブン(Bunnahabhain) 12年
10
|
4,224円 |
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まとめ
独特の強い風味が特徴のアイラウイスキー。その強烈さに初めは驚いてしまうかもしれないですが、一度飲むと虜になってしまう個性を持っています。ストレート・ロック・ハイボールなど飲み方によっても味わいが異なってくるので、ぜひいろんな飲み方を試してみてください。
銘柄ごとに蒸溜所のこだわりが光り、その特徴が異なります。熟成の度合いによっても味や風味の深みが変わってくるので、お気に入りの銘柄を見つけた際にはぜひ異なる熟成年数のウイスキーを試す縦飲みに挑戦してみてくださいね。