本や雑誌など、スキャンした画像データをパソコンに転送できるスキャナ。複合型プリンターに搭載されたスキャナよりも、スキャンを専用に行うスキャナは性能面で優れています。スキャンのみを必要としている場合には、フラッドベッドスキャナーがオススメですが、「エプソン」「キャノン」の2大トップメーカーの製品が売り上げも多く人気があります。
今回は、そんなフラッドベッドスキャナの選び方をはじめ、用途などを考えたオススメの商品を紹介していきたいと思います。
フラットベッドスキャナーの用途
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フラッドベッドスキャナーは、コピー機のように蓋の付いたボックス型をしていて、その薄く平らな形状からフラッドベットと呼ばれます。冒頭でも触れたように、本や雑誌などスキャンした画像・文書をパソコンに転送する機械のことです。機能自体は、スキャンを専門に行うための機械ですので、メーカーが出す製品同士の基本機能は同じです。
そのため、解像度やスキャンスピードなどが製品の性能を比較する上でのポイントになります。
フラットベッドスキャナの選び方
ここからは、フラッドベットスキャナーの選び方について説明していきます。タイプの違いや、解像度・読み込みスピードなどのスペックの見比べ方を解説していきますので、選ぶ際には以下の項目をチェックしてみて下さい。
搭載されたセンサーのタイプから選ぶ方法
フラットベットスキャナーには、中に搭載されたセンサーによってCCDとCISの2つのタイプに分けられます。まずは、この2つのタイプの特徴と違いを把握しておきましょう。
【CCD方式】本など、読み取る機会が多い人向け
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このタイプのセンサーを内蔵したスキャナーは、内蔵されたミラーの反射光と複数のレンズを使い集約してからセンサーで原稿を読み取る構造になっています。この構造のおかげで、本などを見開きでスキャンした時に見開き部が浮いていても、ピントの合う範囲が広いので奥までスキャンできるメリットがあります。
また、高解像度を要求される写真のネガやポジフィルムなどのスキャンにも対応していることや、スキャンスピードの速さも選ぶ時のポイントでしょう。
それとは逆に、中にミラーが必要な設計のため、結果的にどうしても本体に厚みができ場所を多くとってしまうデメリットもあります。また、コンセントで電源を確保できる環境が必要になるため起動までの時間が少なからず掛かることや、値段の高さなども欠点となります。
【CIS方式】低予算でコンパクト。収納力もある
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こちらのタイプの特徴は、ほとんどCCDタイプと逆のメリット・デメリットを持っています。ミラーやレンズを内蔵しておらず内部構造はシンプルなため、その分本体の厚みが薄く消費電力も低くなります。そのため手軽に持ち運びができ、USBケーブルから電源を確保できるメリットもあります。低価格で購入しやすいことも嬉しいポイントです。
CISタイプの物でも、現在では高機能の製品も販売されるようになってきていますが、高解像度でスキャンできる物を求めている人にはCCDのほうがオススメです。
解像度を確認
スキャナーを選ぶ上で無視できない要素でもあるのが解像度でしょう。実際に商品同士を比較する時の目安にもなる解像度ですが、どのように見たらよいかわからないという方に、解像度の見方を説明していこうと思います。
解像度の表記の違い
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商品のスペック表示を見ると、「dpi」「光学解像度」「読み取り解像度」の3つで表記されていることに気付くと思います。
まず「dpi」とは、1インチの幅に幾つのドットを表現できるかという単位のことです。この数値が多いほどより細かなところまで読み取れることになり、いわゆる高画質のスキャンができると言えます。しかし、この数値が高いほど保存するときの容量も大きくなりますので、サイズの大きな画像などを保存することの多い場合は注意しましょう。
次に「光学解像度」とは、機械そのもののスペック値を表していて、スキャナーがハード的に読み取ることのできる解像度をいいます。あまり見ることの少ない表記である「読み取り解像度」とは、ソフトウェアの補間を含んだ疑似解像度のことを示します。
フィルムなどの高解像度を必要とする場合
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解像度については、プリンターやパソコンで表示する際に関わってくる要素でありますが、スキャナーの場合は他の製品と比較してもそこまでハッキリと違いが表れにくいとも言われます。フィルムなどの高解像度を必要とする場合には、4800dpi以上の機種を選ぶ必要があります。
文書・画像をスキャンしたい場合
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フィルムのような、高解像度を必要としない文書や画像などを対象にスキャンしたい方であれば、文書では150dpi、写真などの画像には300dpiを目安にすれば充分なスペックといえます。また、スキャンした画像を拡大してプリントすることを想定した場合は、この数値の倍あれば充分といえます。
読み取り速度を確認
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読み取り速度を確認する場合には、msec/lineという単位を見てその商品のスペックを確認できます。この表記について説明しますと、msecは何ミリ秒のこと、lineは画像を構成する1行のことで、つまり1行を読み取るのに何ミリ秒の時間がかかるかという数値を表しています。この数字が小さいほど読み取り速度が速いことが言えます。
スキャンしたい画像や文書などの枚数が多い場合には、読み取り速度の速い機種を選ぶことをオススメしますが、そうでない場合にはあまりこの数値を参考にする必要は薄いと言えます。
用途別のおすすめ人気ランキング9選
それでは、ここからはフラットベッドスキャナーの商品を紹介していきましょう。書籍をメインにスキャンしたい方や、写真のネガなどの高解像度スキャナーをお求めの方など、それぞれの目的に合わせたオススメ商品を人気商品を中心に選んでみましたので、商品選びの参考にしてみて下さい!
1位 Plustek OpticBook 4800

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光学解像度:-
読取速度:約3.6秒
最大読取サイズ:A4
本体重量:-
本体サイズ:491(D)x291(W)x102(H)mm
書籍・書類をメインにスキャンする方向け
このスキャナーは、本を見開いて片側の1ページをスキャンする時に、縁のギリギリのところまで読み取ることが可能なので、蓋を閉めた時に本の折り込み部を破損するがありません。読み取り速度も、A4のカラーをスキャンした場合3.6秒しか掛からないスピードで、本などを何ページもスキャンしたい方などに打って付けのスキャナーです。
2位 エプソン カラリオ スキャナー

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光学解像度:4800×9600
読取速度:-
最大読取サイズ:A4
本体重量:約2.8㎏
本体サイズ:28.0(W)×43.0(D)×6.7(H)cm
写真のフィルム・ネガをスキャンしたい方にオススメ
商品名にもある通り、4800dpiの高解像度でフィルムのスキャンにも対応しているCCDセンサー内蔵のスキャナーです。35㎜のポジフィルムの1コマをスキャンするのに掛かる時間はおよそ1分26秒と読み取り速度の速さを持ちます。
CCDの弱点であった、電源起動に掛かる時間も電源ボタンを押して1秒で起動するというスピードで、ストレスがないのもオススメポイントです。
3位 エプソン スキャナー GT-X830

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光学解像度:6,400dpi
読取速度:300dpi:A4カラー 6秒
最大読取サイズ:A4
本体重量:5.7㎏
本体サイズ:57.8 x 37.2 x 18.8 cm
スピードと高画質の両立タイプ
読み取り速度と高解像度の両方の性能が欲しい方にはこちらの商品がオススメです。A4カラーを300dpi設定でスキャンした時の時間は6秒、また、フィルムを読み取りたい場合でも6400dpiとプロ仕様に匹敵するほどの高解像度で、画像を10倍以上拡大しても細かな部分までくっきりとスキャンされている性能の高さは圧巻です。
ポジフィルム・ネガフィルム・ブローニーなどのフィルムスキャンにも対応しているので、写真フィルムをメインにスキャンしたい方にもオススメな商品です。
4位 キヤノン フラットベッドスキャナ

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光学解像度:9600 x 9600dpi
読取速度:-
最大読取サイズ:A4
本体重量:4.6 Kg
本体サイズ::27 x 48 x 11.1 cm
9600dpiでより高精細な解像度のスキャンが可能
写真のフィルムスキャンを、より精細に読み取りたい方にオススメな商品がこちらです。キャノン独自の光学技術によって生み出された、9600dpiの高精細な画質と高速な読み取りスピードが人気の売れ筋商品です。
対応できるフィルムの種類も、35㎜フィルムやマウント・ブローニーなどそれぞれのフィルムに合わせた読み取りが可能です。
5位 エプソン スキャナー GT-S650

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光学解像度:4,800dpi
読取速度:約10秒 (300dpi)
最大読取サイズ:A4
本体重量:約1.5kg
本体サイズ:W 249 × D 364 × H 39mm
縦置き収納で場所を取らない薄型
机の上でパソコンの横に置いて使いたい方には、CISセンサー搭載の薄型スキャナーが便利でオススメ。こちらのスキャナーは、縦置きのままスキャンできて、使わない時もそのまま縦で収納できて場所を取らないのがメリットです。
厚さ約4㎝で重量は1.5㎏のコンパクトで軽重量なところが、場所を選ばずいつでもどこでも持ち歩いて、スキャンしたい時にはUSBポートからノートパソコンにつないで手軽にスキャンできる便利さがあります。
6位 Canon キャノン スキャナー

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光学解像度:4800×4800dpi
読取速度:約8秒(300dpi)
最大読取サイズ:A4
本体重量:1.7㎏
本体サイズ:W250×D367×H42mm
低予算で基本性能を備えたスキャナーが欲しい方にオススメ
このスキャナーのメリットは、4800dpiの高画質とA4カラーの読み取り速度8秒という高性能でありながら、1万円を切る低価格で手に入れることのできるコストパフォーマンスの高さが、他と比べて優秀であるといえます。
センサータイプはCISを搭載しているため、薄型でコンパクト設計なメリットもあり、縦置きスキャンも可能とAmazonなどのネット販売でも人気の高い売れ筋商品です。
7位 エプソン スキャナー DS-50000

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光学解像度:600dpi
読取速度:0.351msec/line(300dpi)
最大読取サイズ:A3
本体重量:14.8㎏
本体サイズ:64 x 46.8 x 15.6 cm
A3サイズまでスキャンできる
こちらのスキャナーは、本格的・長期的にスキャナーを使用することを見越した方にオススメな商品です。原稿の読み取り速度はわずか4秒で、長期的な大量の読み取り作業にも耐えられる耐久性があり、ビジネスなどの毎日使用するような場面でもその力を発揮し続けてくれます。
A3サイズまで対応していますので、大きなサイズの読み取りもこなしてくれます。
8位 EPSON Colorio フラットベッドスキャナー

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光学解像度:4,800dpi
読取速度:-
最大読取サイズ:A4
本体重量:2.2kg
本体サイズ:43 x 28 x 4.1 cm
CCDのデメリットを克服したスキャナー
このスキャナーは、CCD搭載の構造上ついて回ってくる本体サイズの厚みという弱点を克服されています。4800dpiの高解像度とA4カラーの高速スキャンを両立しながら、41㎜の薄型まで厚みを抑えることができたCCDセンサー搭載のフラットベッドスキャナーです。
コストパフォーマンスも高く、CCD搭載でここまでコストを抑えて販売できるのはメリットが高いと言えるでしょう。
9位 サンワダイレクト スキャナー

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光学解像度:2400×2400dpi
読取速度:ー
最大読取サイズ:A3
本体重量:約6㎏
本体サイズ:63 x 52 x 12.4 cm
A3用紙もスキャン可能なCIS搭載スキャナー
CISセンサー搭載の薄型設計であるメリットと、A3サイズの原稿まで読み取り可能な対応力を兼ね揃えた、サンワダイレクトが販売するフラットベッドスキャナーです。A3サイズまで読み取り可能な大きさで、A4サイズ以下の本や雑誌などを見開きで両面同時にスキャンすれば効率化も期待できます。
解像度も2400dpiまであるので、画像の読み取りにも充分な性能と、高額になりやすい大型のスキャナーにしては低価格に抑えられていることもオススメポイントです。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() Plustek OpticBook 4800
1
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54,800円 |
3.1 |
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![]() EPSON Colorio Scanner フィルム対……
2
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3,384円 |
2.9 |
|
![]() EPSON エプソン スキャナー GT-X830
3
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28,692円 |
3.73 |
|
![]() キヤノン フラットベッドスキャナ ……
4
|
26,700円 |
4 |
|
![]() エプソン スキャナー GT-S650
5
|
9,107円 |
4.12 |
|
![]() Canon スキャナー フラットベッド ……
6
|
9,400円 |
4.12 |
|
![]() エプソン スキャナー DS-50000
7
|
62,832円 |
3.03 |
|
![]() EPSON Colorio フラットベッドスキ……
8
|
15,092円 |
3.9 |
|
![]() サンワダイレクト スキャナー A3/A……
9
|
46,800円 |
3.72 |
|
まとめ
以上フラットベッドスキャナーの商品紹介でしたが、いかがでしたでしょうか?需要こそ減ってきているものの、薄型で場所を取らないCIS搭載型のスキャナーなどはまだまだ需要はあるようです。また、自分で撮影した写真のフィルムなどを自宅でスキャンする人などのニーズもあり、本格的なCCD搭載のスキャナーも一部で人気を残しているようです。
あまりスキャナーを購入する機会の少ない方でも、これを機に低価格なCIS搭載のフラットベッドスキャナーなどを取り入れてみてはいかがでしょうか。