一眼レフカメラをお持ちの方にとって、レンズの汚れや傷を防ぐために欠かせないのがレンズフィルター。ハクバやニコンなど各メーカから販売されていますが、保護目的のプロテクトフィルター(保護フィルター)だけでなく撮影効果を得られるものもあり選び方に迷う方も多いはず。
当記事ではレンズフィルターの選び方とともにおすすめの商品をランキング形式でご紹介します。レンズの基本的なお手入れ方法についてもまとめたので、ぜひチェックしてみてください。
レンズフィルターとは

レンズフィルターはレンズに傷が付くのを防いだり、水滴やホコリが直接付着しないように守ってくれます。カメラレンズの傷を修復するには高額な費用が必要になるため、保護するために欠かせないアイテムと言えます。
また、保護だけでなく写真のクオリティを上げるために使用するフィルターもあります。代表的なフィルターはND(減光)フィルターやPL(偏光)フィルターといったものですが、詳細については後ほどご紹介します。
レンズフィルターの選び方
レンズフィルターはまず手持ちのレンズに合うものを選ぶことが最重要です。その他、保護目的だけなのか撮影効果があるものも検討するのか、装着方法についてもチェックしておきましょう。
まずはレンズの口径サイズを確認しよう

レンズフィルターは装着したいレンズの口径に合わせて選びましょう。サイズが異なると取り付けられないので注意が必要です。
フィルター径はレンズ前面か側面、もしくはレンズキャップの裏側に◯◯mm・Φ◯◯mm・Φ◯◯と記載されています。お手持ちのレンズが何ミリなのかを確認してみてください。
フィルターの厚みで選ぶ

レンズフィルターの厚みは基本的に「通常枠」「薄枠」「極薄枠」の3種類があります。標準レンズや望遠レンズはどれを選んでも問題ありませんが、焦点距離28㎜以下の広角レンズに装着する場合はフィルターの枠が影として映り込むことを防ぐため「超薄枠」を選ぶ必要があります。
標準レンズや中望遠、望遠レンズに取りつける場合は「通常枠」「薄枠」で問題ありませんが、フィルターを重ねて使用する場合は「薄型」か「極薄枠」を、複数のレンズで使い回す予定のある方は「極薄枠」を選ぶと安心です。
画質にこだわるなら透過率が高いものを

透過率とはガラスに入った光がどのくらい透過するかを表す指標です。したがって、透過率が高ければ高いほど画像をカメラに届けることができ、ゴーストやフレアといった劣化が起こりにくく鮮明な写真を撮影できます。
表面反射を防ぐ反射防止コートが施されたフィルターもありますが、反射率が低くなるほど値段も上がるため求めるクオリティに応じて選ぶと良いでしょう。
メンテナンスしやすい撥水・撥油コートタイプ

水や油を強力に弾くコーティングがしてあるタイプなら、水辺や雨天時など悪条件での撮影が多い方でも安心です。
指紋などの汚れが付着してもクリーニングクロスで簡単に拭き取ることができるのでメンテナンス面でのメリットも多く、レンズの保護目的でレンズフィルターを購入する方はぜひチェックしてみてください。
撮影効果で選ぶ
レンズフィルターは大切なレンズを保護するだけでなく、よりクオリティの高い作品を撮影するためにも欠かせません。代表的なNDフィルター・PLフィルターの他、個性的な撮影ができるソフトフィルターなどについてもまとめました。
明るい場所でもスローシャッターが切れるND(減光)フィルター

NDフィルターはレンズから入る光の量を減らすために使う、サングラスのような役割を果たすフィルターです。スローシャッターでの撮影が可能になるので、水流を滑らかに表現できたり、海岸など明るい場所での白とびを防ぐことができます。
NDフィルターには「ND4」「ND8」のように番号が付いていますが、番号が大きいほどグレーの濃度が濃くなり、よりしっかり減光できるようになります。必要なシーンに応じて使い分けると良いでしょう。
色鮮やかな表現が可能になるPL(偏光)フィルター

風景を撮影する時、目に見えているような色鮮やかな表現ができずにもどかしい思いをしたことがある方も多いのではないでしょうか。反射を調整し、本来の色を表現できるのがPLフィルターです。青空をくっきり色鮮やかに撮影したり、水面の反射を抑えクリアにすることができます。
フィルターの枠に三角マークがあり、この位置を確かめつつフィルターを回転させ、反射除去効果を調整します。青空や水面だけでなくガラス・葉・建物などの反射を抑えることができますが、金属や鏡には効果が無いので注意が必要です。
見た目に近い撮影ができるUVカットフィルター

晴れた日に屋外で撮影すると画面全体に淡い青味がかかってしまうことがありますが、紫外線をカットすることで自然な色に調整してくれるのがUVカットフィルターです。
紫外線はカメラにも少なからず影響を与えるため、機材の保護の面でもメリットがあります。屋外で撮影する機会の多い方は撥水・撥油機能とともにチェックすることをおすすめします。
柔らかな光を表現できるソフトフィルター

光をにじませ、雰囲気ある写真を撮影できるのがソフトフィルター。コントラストを弱め肌をきれいに見せてくれるため女性や子どもの撮影にも向いています。強い光を受けている場所ほど光は大きくにじみ、夜景やイルミネーションでも高い効果を発揮します。
映画のワンシーンのようなイメージを求める方、普通の写真に物足りなさを感じてきた方は一度試してみてはいかがでしょうか。
夜景やイルミネーションで活躍するクロスフィルター

美しいクロス効果を生み、印象的な光の表現ができるクロスフィルター。夜景やイルミネーション、水面の反射や木漏れ日など光を強調したい時に最適です。クロス効果は丸い光(点光源)に現れます。蛍光灯のような広範囲が光る光源は不向きなので注意が必要です。
フィルター枠を回すことでクロスの角度を調整することも可能。ファインダーや液晶画面で効果を確認しながら撮影すると良いでしょう。
より色の表現にこだわれる色彩強調フィルター

特定の色彩を強調してより印象的な表現を可能にするのが色彩強調フィルター。エンハンサーとも呼ばれます。フィルター自体に淡い色が付いており、例えばグリーンのフィルターであればグリーンの彩度を高め、芝生や樹葉などを生き生きと表現してくれます。
デジタルカメラであれば撮影後に補正することも可能ですが、目の前の被写体を見ながら確認・調整できる点が魅力のひとつ。新鮮な撮影を楽しみたい方におすすめです。
手軽に近接撮影が行えるクローズアップフィルター

レンズの前に装着するだけで手軽に近接撮影が行えるクローズアップフィルター。クローズアップレンズとも呼ばれます。マクロレンズと比べ値段が手頃なので、接写を試してみたい方にも最適です。背景を大きくぼかした撮影も可能になり雰囲気のある写真を楽しむこともできます。
近づける距離に応じていくつか種類があるので、手持ちのレンズの撮影最短距離よりも近づけるものを選ぶようにしましょう。
取り付け方法も確認しておこう

ほとんどが回して固定するだけの「ネジ式」です。取り付ける前にはホコリをブロワーで飛ばし、レンズはきれいに拭いておくと良いでしょう。あとはフィルターの向きを確認してレンズと並行にし、ゆっくりと回すだけです。
中には専用ホルダーを使う「ホルダー式」もありますが、取り付けが難しいので初心者の方は注意しましょう。
メーカーで選ぶ
さまざまなメーカーから個性的なレンズフィルター販売されていますが、ここではとくに人気のケンコー・トキナー、ハクバ、ニコンの3社にしぼってご紹介します。
最王手のケンコー・トキナー(Kenko Tokina)

日本の光学製品の専門メーカーであるケンコー・トキナー。レンズ保護、UVカットから色温度変換、特殊効果のあるフォルターなど種類が豊富で、業界最大手でもあります。
安価帯から高級品まで幅広いラインナップが揃っており初心者にも優しく、WEBページでは詳しい使い方をチェックすることもできます。
コスパの良い保護フィルターが人気のハクバ(HAKUBA)

カメラケース・バッグでも有名なハクバもレンズフィルターを販売しています。高品質でコスパの良いスタンダードな保護フィルターも人気ですが、光学ガラスを使用した最高級フィルターであるULTIMAシリーズはプロから高い評価を得ています。
高品質フィルターが話題のニコン(Nikon)

ニコンの高品質なレンズなレンズフィルターも人気です。NIKKORレンズにも採用している高品質な光学ガラスを使用したARCRESTは、超低反射かつ非常に優れた撥水・撥油機能が特長。レンズ本来の描写力を発揮させることができ、高性能なレンズにぜひ装着したいアイテムです。
レンズフィルターのおすすめ人気ランキング10選
ここからは大手通販会社で人気のレンズフィルターをランキング形式でご紹介していきます。初心者にも安心なスタンダードな保護フィルターが人気ですが、安価で撮影効果が楽しめるものもランクインしていますね。
さまざまなサイズを織り交ぜてご紹介するので、お手持ちのカメラに装着できるか確認しつつ参考にしてみてください。
1位 ハクバ レンズフィルター XC-PRO

rakuten.co.jp
素材:ガラス
重量:60 グラム
コスパ抜群の超低反射保護フィルター
撮影画像に悪影響を与えない、超低反射が特長の高品質な保護フィルター。薄型タイプなので広角レンズでも使用可能です。撥水・防汚機能も優れており水辺など過酷な環境下で風景写真を撮影する方にもおすすめ。とっておきのレンズを購入したらぜひ導入したいフィルターです。
2位 NEXT DOOR UVフィルター

yahoo.co.jp
素材:ガラス
重量:-
UVカットでカメラにも優しい格安フィルター
なかなかレンズフィルターの導入に踏み切れなかった初心者の方にもおすすめ。レンズの修理費を思えばかなりお安い価格です。安価ながらレンズの保護だけでなく紫外線をカットする機能もあり、屋外での撮影で自然なキリッとした色味に調整してくれます。
カメラやレンズ本体へのダメージも軽減できるので、価格がネックで悩んでいる方はぜひ検討してみてください。
3位 ケーアンドエフ コンセプト NDフィルター ND2-ND32可変式

rakuten.co.jp
素材:光学ガラス
重量:20 g
5段階の調整が可能な可変式
最小ND2から最大ND32まで5段階調整ができる便利なNDフィルター。可変式のフィルターとしてはお求めになりやすい価格です。リングを回すことによって滑らかに調整できるため、写真だけでなく動画撮影にもおすすめ。明るい屋外で後ろをぼかした表現も可能になります。
4位 ケンコー レンズフィルター PRO1D

amazon.co.jp
素材:ガラス
重量:0.11 ポンド
高い透過率を実現したロングセラー商品
デジタルマルチコートとレンズ外周墨塗り加工により余計な反射を抑制、高い透過率を実現した保護フィルター。全サイズ累計400万枚を出荷しているケンコーのロングセラー商品です。薄型タイプのため広角レンズでも使用可能。
幅広いシーンで活躍してくれますが、撥水・防汚コーティングはされていないので主に屋内使用が中心の方におすすめです。
5位 ケンコー レンズフィルター MC プロテクター NEO

amazon.co.jp
素材:枠材質:アルミ
重量: 40 g
ケンコーのベーシックな保護用フィルター
手頃なお値段が嬉しいケンコーの保護フィルター。初心者の方はレンズフィルター無しで使用している方も多いですが、レンズの表面に砂ぼこりやゴミなどが付いたまま拭き取ってしまうと傷を付けてしまいます。
修理には数万円の費用がかかる場合もあるので、保険としてまずはこちらのようなベーシックな保護フィルターを導入してはいかがでしょうか。老舗のケンコーのものならより安心感がありますね。
6位 クロスフィルター スノークロス 6本線タイプ

yahoo.co.jp
素材:-
重量:-
手頃な価格でキラキラ効果が楽しめる
クロス効果を生み、イルミネーションや夜景をより印象的に表現できるクロスフィルター。光が雪の結晶のように伸びる6本線のスノークロスタイプなので、よりキラキラと眩い表現になりSNSでも注目を集めそうです。
試しやすいお値段なので、何となく普段の撮影に物足りなさを感じている方にもおすすめです。
7位 ハクバ レンズフィルター SMC-PRO

rakuten.co.jp
素材:ガラス
重量:60 g
レンズ性能をそのまま活かす高性能保護フィルター
低価格ながら薄型で反射率が低く、レンズ性能を損なうことなく保護してくれるレンズフィルター。1位にランクインした同じハクバのXC-PROと比べると撥水コートが無いなどお手頃価格な分やや性能は落ちますが、プロにも選ばれるコスパのいい商品です。
8位 KANI ハーフND8フィルター ソフトGND 0.9

rakuten.co.jp
素材:ガラス
重量:-
空と地上の明暗差に対応できるハーフNDフィルター
空と地上の明暗差が大きい場合、どちらかに露出を合わせると空が白とびしたり、地上が黒つぶれすることがあります。それを解消してくれるのがこちらのハーフタイプのNDフィルター。
モトクロスなどジャンプするシーンのあるスポーツや、花火と川への映り込み両方を撮りたい時などに最適です。
9位 どしろショップ UV レンズフィルター

rakuten.co.jp
素材:-
重量:-
お手頃価格で大切なレンズを保護できる
お手頃価格でなるべくコストをかけずにレンズフィルターを導入したい方におすすめ。サイズが豊富なので、複数レンズをお持ちの方もまとめて購入することができます。安価ながらUVカット機能もあり、レンズやカメラをしっかり保護。一眼レフ初心者の方にも最適です。
10位 ハクバ レンズフィルター MCレンズガード CF-LG52

rakuten.co.jp
素材:ガラス
重量:40.82 g
ハクバのベーシックな保護フィルター
ハクバのレンズフィルターの中でも最も手頃な価格帯であるMCレンズガード。ベーシックな保護フィルターですが両面マルチコートにより画質にほとんど影響を与えません。日本製でこの値段というのはお得感があるのではないでしょうか。
ただし、こちらは通常枠なので広角レンズに装着する場合はワイドMCレンズガードから選ぶと良いでしょう。
カメラレンズのお手入れと保管方法

大切なカメラレンズを保護するために、お手入れの仕方と保管方法についても今一度確認しておきましょう。レンズやカメラボディにとって、天敵はホコリと湿気です。机に置きっぱなしにしたり、引き出しの中に入れっぱなしにしておくとカビが生えてしまうこともあり得ます。
撮影から帰ったらまずブロワーでホコリを取り除き、クロスで汚れや指紋を拭き取りましょう。そしてなるべく乾燥した場所で保管することが大切です。防湿庫があれば望ましいですが、プラスチック製の密閉容器内に乾燥剤を入れて保管しても良いでしょう。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() ハクバ レンズフィルター XC-PRO
1
|
2,740円 |
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|
![]() NEXT DOOR UVフィルター
2
|
690円 |
4.24 |
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![]() ケーアンドエフ コンセプト NDフィ……
3
|
7,320円 |
|
|
![]() ケンコー レンズフィルター PRO1D
4
|
2,983円 |
|
|
![]() ケンコー レンズフィルター MC プ……
5
|
1,001円 |
|
|
![]() クロスフィルター スノークロス 6……
6
|
950円 |
|
|
![]() ハクバ レンズフィルター SMC-PRO
7
|
1,707円 |
|
|
![]() KANI ハーフND8フィルター ソフトG……
8
|
11,800円 |
|
|
![]() どしろショップ UV レンズフィルター
9
|
450円 |
|
|
![]() ハクバ レンズフィルター MCレンズ……
10
|
742円 |
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まとめ
レンズフィルターを選ぶ時は、まず手持ちのレンズのサイズを把握することから始めると良いでしょう。次に導入する目的は保護だけなのか、撥水・撥油といった機能は必要か、保護だけでなく撮影効果があった方が良いのかを検討すると絞りやすくなります。
一眼レフ初心者の方にとって、レンズフィルターは三脚やカメラバッグなどに比べて見過ごされやすいアクセサリーですが、大切なレンズを保護するためには必須です。ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。