ラジオペンチは、刃の先端が細くなっているのが特徴で、標準ペンチでは難しい狭小スペースでの作業が可能です。刃部の形状や、先端加工によっていくつかの種類があるため、正しく選んでいくとより効率的な作業が行えます。
メーカーでは、フジ矢・ホーザン・エンジニア・KEIBAなどが有名であり、人気も高いです。今回はラジオペンチの選び方とともに、おすすめ商品を10点ご紹介します。
ラジオペンチの用途

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ラジオペンチは、一般的なペンチよりも先端が細いため、指先では難しい精密作業が容易に行えます。例えばストレートタイプは、つかみ・曲げ以外にハンダ付け作業でも使用することができます。
先曲タイプは、ストレートや先細だと難しい、上下動作を伴う作業で効果を発揮します。対象物をまっすぐに取り付ける作業では、ストレートや先細は手首をひねらないとできませんが、先曲は手首をひねらずに行えます。
部品に傷をつけたくないときには、溝なしタイプが活躍します。プラモデルのパーツをつかんだり、アクセサリーなどのパーツを扱うときにとても便利です。
ラジオペンチの使い方

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ラジオペンチの持ち方は、一方のハンドルの外側に利き手の人差し指と中指を添え、薬指と小指は内側に添えます。もう一方には親指を添え、その状態でハンドルを開閉させます。この握り方だと力が入れやすく、片手でも楽に作業が行えます。
ニッパー機能を使って針金を切るときには、ハンドルの根元ではなく、端を持って行うのがおすすめです。端を持った方が、根元を持った時よりも強い力をかけやすくなり、太い針金も容易に切ることができます。
ラジオペンチの種類
ラジオペンチは刃の形状や先端加工などによって、いくつかのタイプに分けられます。主なものとしては、ストレート・先細・先曲(ベント)・先長・幅広・ロング・溝なしの7タイプです。ここでは、ラジオペンチの主な種類を簡単に説明していきます。
ストレートタイプ

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ラジオペンチのスタンダードタイプで、先端は平らに仕上げられ、強度・耐久性に優れています。そのため、部品のつかみ作業のほか、曲げ・押し込み作業でも活躍しています。溝加工も施されているので、つかんだ物を落としにくいです。
先細タイプ

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ストレートタイプより先端が細いのが特徴で、より細かい場所での作業が可能です。先端に溝がないものもあり、デリケートな部品でも傷をつけず作業を行うことができます。基板作業からプラモデル作りまで、あらゆる精密作業にピッタリのタイプです。
先曲がり(ベント)タイプ

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先端が曲がった形状をしているのが特徴で、ベントタイプとも言われています。先端は極細に仕上げられており、狭い場所での作業が得意です。先細でも可能ですが、先曲の方が作業箇所が見えやすいほか、上下の動作では手首をひねらずに作業ができるので便利です。
先長タイプ

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刃部が長く、先細に仕上げられているのが先長タイプです。狭く、奥まった場所での作業に適しています。強い力はかけられませんが、微小な対象物のつかみ・曲げなどが得意で、アクセサリー作りなどでも活躍してくれます。
幅広タイプ

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ストレートタイプより、先端が広いのが幅広タイプです。アクセサリーで使われる、丸カン・Cカンなど薄いパーツのつかみ作業が得意なほか、先端の強度も高いため曲げや押し込み、引っ張り作業などでも使えますよ。
ロングタイプ

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ラジオペンチには、柄の部分が長いロングタイプもあります。手の届きにくい狭い場所での作業にピッタリで、先長タイプよりも力強い作業が行えます。先端形状の種類も豊富で、ストレート・先曲のほかに、先端が丸く湾曲した半丸口タイプなどもありますよ。
溝なしタイプ

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先端に溝がないタイプは、傷を嫌うデリケートなパーツを扱うときに重宝します。先細・先曲・先長など様々な形状から選べるほか、先端に厚みがあるものなら曲げ作業にも使うことができます。
ラジオペンチの選び方
ここからは、ラジオペンチの選び方をご紹介していきますね。使い勝手の良いものを見つけるためには、タイプ・先端加工・サイズ・機能などから、商品を絞っていくのがおすすめです。
用途から選ぶ
ラジオペンチは、タイプごとに得意とする作業内容が異なります。それぞれの用途に合ったタイプがありますので、ぜひ参考にしてみてください。
万能なストレートタイプ

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つかみ・曲げ・引っ張りなど、さまざまな用途に使え、万能なラジオペンチをお探しの方には、ストレートタイプがおすすめです。前述でも説明しましたが、つかみや曲げ以外に、ハンダ付けの作業にも活躍します。
狭い部分の作業には、先細・先曲タイプ

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狭い部分のつかみ作業がメインのときは、先細・先曲タイプが使いやすく便利です。奥まった場所や高温になりやすい場所では、柄が長いロングタイプがあると安全に作業が行えます。
先曲タイプはとくに掴むことに特化したラジオペンチなので、精密機械の作業などにおすすめです。
傷が付きやすい素材には先細・溝なしタイプ

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傷が付きやすいパーツには、先細タイプや溝なしタイプが適しています。他にも、樹脂製チップが先端に付いた、プラスチック製品専用ラジオペンチもあります。これなら、柔らかい素材で部品をやさしく掴むので、傷が付くことがなく安心して使用できます。
先端加工で選ぶ
ラジオペンチは、先端加工の仕方でも選ぶことができます。先端の溝は、細かい横溝タイプが一般的です。ギザ部分でしっかり物をつかむことができ、必要に応じて曲げ・引っ張りなどもできます。
一般的な横溝タイプ

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ラジオペンチの先端部分のギザギザ加工が横方向に均一に入っているのが一般的なタイプです。普通に使用する場合は、こちらのタイプで問題ないでしょう。
ただ、薄いクリップやアクセサリーパーツなどを掴む場合、横溝タイプだと対象物が溝に入り込んでしまい、上手く掴めない場合があります。このようなときには、網状またはヤスリ状に加工されたタイプのものがおすすめです。
しっかり掴むヤスリタイプ

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絶対に掴んだものを落とせない場合などは、先端部分がヤスリのようになっているタイプがおすすめです。こちらは横溝タイプに比べ、溝はなく、細かな凹凸でしっかりと対象物全体を掴み、スルッと落ちてしまうということが少ないです。精密機械などの作業の場合には、ヤスリタイプがおすすめです。
サイズで選ぶ

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ラジオペンチのサイズは、小さいものは120mm前後から、大きいものだと200mm前後まであります。長時間作業をする場合には、サイズにもこだわりましょう。使いやすいサイズを選ぶことによって、手にかかる負担を抑えることができますよ。
家庭用としては、150mm前後の標準サイズが使いやすいです。また、手が小さい女性は、125mm程度のコンパクトサイズがおすすめです。
手を伸ばす必要がある場所には、300mm程度の長さがあるロングタイプが重宝します。先端形状も充実しており、作業内容に合わせて使い分けることができますよ。
機能・素材で選ぶ

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ラジオペンチの機能は、商品によって微妙に異なっています。そのため、機能にも注目すると、より使い勝手の良いものを見つけられます。ニッパー機能が付いているものは多く、ラジオペンチ共通の作業のほか、針金の切断も可能となります。
長時間作業では、自分に合ったサイズを使うことが大切ですが、加えてハンドルの握りやすさも注目するといいですよ。人間工学に基づいて作られたもの、樹脂素材のものは、手への負担を軽減できるため、力を入れる作業や連続作業などにおすすめです。
耐久性・硬度にこだわりたいときには、素材に注目しましょう。熱処理を施した特殊鋼材(クロームバナジウム鋼など)が素材に使われているものは、硬度はもちろん靭性(粘り強さ)も高いです。そのため、炭素鋼材のものよりも長く使うことができます。
ラジオペンチのおすすめ人気ランキング10選
ここからは、ラジオペンチのおすすめ商品を10点ご紹介します。今回ご紹介する商品は、Amazon売れ筋ランキングで、上位にランクインしたものを中心にピックアップしました。
ラジオペンチの選び方と一緒に、ここでご紹介するおすすめ商品も参考にしていただくと、きっと満足できる商品に出会えますよ。
1位 フジ矢 マイクロラジオペンチ 150mm MP6-150

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重量:100g
タイプ:先長タイプ
先端加工:有(ギザ加工)
切断能力:鉄線:Φ1.5mm ・銅線:Φ2.6mm
機能:ニッパー付き・バネ付き・刃部熱処理加工
先端幅1.8mmの精密ラジオペンチ
使いやすい150mmサイズの先細タイプで、先端幅は1.8mmの極細に仕上げられたラジオペンチです。極細でもピッタリ噛み合うので、小さい部品のつかみ作業も確実です。先端には横溝加工が施されているので、曲げ作業や引っ張り作業などもできます。
また、刃の根元にはニッパー機能も付いており、直径1.5mmまでの鉄線、2.6mmまでの銅線も切断可能。Amazonでの評価も高く、精密作業がひと通りできる先細タイプを探している方におすすめです。
2位 KEIBA ラジオペンチ 溝なし 120mm HLC-D14

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重量:75g
タイプ:滑り止めなしタイプ
先端加工:なし
切断能力:なし
機能:スプリング付き・高級鋼材使用・負担軽減ハンドル(2種の異硬度素材使用)
溝なしだから幅広い用途に使える
126mmのコンパクトサイズ&75gの軽量設計で、女性でも扱いやすい商品です。先細タイプで、先端は1.0mmの超極細に仕上げられています。刃長が短く溝加工がないため、趣味などで活躍してくれますよ。片手作業がしやすいサイズなので、連続作業も負担になりません。
ピッタリ噛み合う精密仕上げですので、2個使いでの作業にも適しています。先細タイプのミニラジオペンチが欲しい方、クラフト教室で使えるラジオペンチを探している方に、おすすめしたい商品です。
3位 エンジニア ESD ミニチュアラジオペンチ PS-01

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重量:50g
タイプ:先曲(ベント)タイプ
先端加工:なし
切断能力:鉄線:Φ0.8mm ・銅線:Φ1.2mm
機能:ニッパー付き・バネ付き・極細仕上げ
ESD(静電気)対策済だから磁気を嫌う部品にも使える
先端幅13mm、全長139mmのストレートタイプで、先端には横溝加工が施されたラジオペンチです。ニッパー機能もあり、ラジオペンチの共通作業に加え、線の切断も可能です。
ESD(静電気)対策済みですので、磁気に弱いデリケートな部品の作業にピッタリ。ただし、絶縁タイプの商品ではないため、電子部品を扱う場合には必ず電源を切るようにしてください。
環境にやさしいエストラマー樹脂素材のハンドルで、手にフィットするデザインとなっています。電子部品などのデリケートなものに使えるラジオペンチが欲しい方におすすめです。
4位 フジ矢 ピンセットラジオペンチ ベントタイプ 150mm MP8-150

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重量:68g
タイプ:ストレートタイプ
先端加工:ギザ加工
切断能力:鉄線:- ・銅線:Φ2.0mm
機能:ESD(静電気)対策・エストラマーグリップ・高炭素鋼材・ニッパー付き
先細ベントタイプで精密作業の効率もアップ
フジヤのラジオペンチで、家庭でも扱いやすい150mmサイズです。熱処理を施した特殊鋼を素材に使用しているため、強度や耐久性にも優れています。
先細ベントタイプで、先端の溝加工は施されていません。そのため、デリケートなパーツのつかみ作業に適しているほか、上下の動作を伴う精密作業にもピッタリです。バネ付きなので、連続作業でも手が疲れにくいですよ。
5位 フジ矢 ピンセットラジオペンチ 先細タイプ 150mm MP7-150

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重量:50g
タイプ:先長タイプ
先端加工:なし
切断能力 :鉄線:Φ0.8mm ・銅線:Φ1.2mm
狭い場所や精密作業にピッタリな先長極細タイプ
150mmの標準サイズで重さも50gほどと非常に軽いため、女性に人気の商品です。ピッタリ噛み合う精密さで、ピンセットのように使っていただけます。極細仕上げの先長タイプで、先端加工はありません。
従って、傷に弱いプラスチック製パーツのつかみ作業、細い針金の曲げ作業などに適しています。ニッパー機能も付いているので、鉄線・銅線の切断もできます。バネ付きで連続作業でも負担が少ないほか、熱処理加工済みの特殊鋼を使っているので耐久性にも優れたラジオペンチです。
6位 TONE ラジオペンチ 162mm RP-150G

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重量:136g
タイプ:ストレートタイプ
先端加工:ギザ加工
切断能力 :・鉄線:Φ1.2mm ・銅線:-
機能:ニッパー付き・マスターグリップ仕様
こだわりのハンドルで作業負担を軽減
こちらの商品は、162mmの比較的扱いやすいサイズです。溝加工で部品を落とさず作業ができるほか、ニッパー機能で線の切断もできます。また、クッション性の高いマスターグリップハンドルを採用しており、先端へと確実に力を伝えることができます。
握りやすさにこだわったストレートラジオペンチを探している方におすすめな商品です。
7位 高儀 HOME MADE 万能ラジオペンチ 150mm

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重量:141g
タイプ:ストレート
先端加工: ◆ :ギザ加工
切断能力:鉄線:Φ1.2mm ・銅線:-
機能:ニッパー付き・万能タイプ・ラバーグリップ
これ1本で6役をこなす万能タイプ
全長150mmのスタンダードサイズです。ニッパー機能付きのストレートタイプですが、この商品にはさらに皮むき・圧着機能も付いています。これ1本で、ラジオペンチ共通の作業に加え、線の切断・皮むき・引き裂き、端子圧着などもできてしまいます。
女性も扱いやすい万能なラジオペンチで、他の商品に比べてリーズナブルな値段なためとても人気な商品です。
8位 iHelp 万能ラジオペンチ 150mm IH-62

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タイプ:ストレートタイプ
先端加工:ギザ加工
機能:ニッパー付き・バネ付き
魅力的な値段の万能ラジオペンチ
150mmサイズのラジオペンチで、この商品は先端に溝加工、中間には皮むき・端子圧着機能、根元にはニッパー機能が付いた万能タイプ。ノーブランド品ではありますが、1本あると様々な作業で活躍してくれる優秀なラジオペンチです。値段もリーズナブルなので、家庭用として揃えておくのもいいですね。
9位 trad パワー万能ラジオペンチ150mm TPR-150

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重量:150g
タイプ:ストレートタイプ
先端加工:ギザ加工
切断能力 :・鉄線:Φ1.6mm ・銅線:-
機能:万能タイプ・バネ付き・クロムバナジウム鋼材
低価格だけど力作業にも使える万能タイプ
150mmサイズの万能ラジオペンチです。いろいろな精密作業に利用できるうえ、バネ付きなので連続作業も可能です。500円以下というリーズナブルな値段も魅力。
硬度・靭性に優れたクロームバナジウム鋼を素材に使用しているため、刃部の強度も高く、力を必要とする作業にも使っていただけます。支点が刃先に近いため、力を効果的に先端へと伝えられるほか、軽い力で切断が可能です。
10位 KEIBA ラジオペンチ HEC-D05

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重量:75g
タイプ:先細タイプ
切断能力:なし
機能:クロムバナジウムカーボン鋼材使用・バネ付き
先端がピッタリ合うから薄い紙もつかめる
先細ラジオペンチで、149mmの使いやすいサイズです。重さも75gと軽量ですので、女性にも人気があります。素材には、大手鉄鋼メーカー「神戸製鋼所」の、クロームバナジウム鋼を使用。信頼できる鉄鋼メーカーの素材ですので、安全かつ長期で使うことができます。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() フジ矢 マイクロラジオペンチ MP6-……
1
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1,073円 |
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![]() KEIBA ラジオペンチ HLC-D14
2
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1,466円 |
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![]() エンジニア ミニチュアラジオペン……
3
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1,179円 |
4.19 |
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![]() フジ矢 ラジオペンチ MP8-150
4
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1,155円 |
4.39 |
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5
|
1,155円 |
4.27 |
|
![]() TONE ラジオペンチ RP-150G
6
|
1,267円 |
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|
![]() 高儀 万能ラジオペンチ
7
|
434円 |
3.5 |
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![]() iHelp 万能ラジオペンチ IH-62
8
|
202円 |
3.9 |
|
![]() trad パワー万能ラジオペンチ TPR-……
9
|
370円 |
3.65 |
|
![]() KEIBA ラジオペンチ HEC-D05
10
|
1,433円 |
3.9 |
|
電子部品を扱う作業では注意が必要

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ラジオペンチの多くは、電気を通す非絶縁タイプとなっています。電気が通っている状態で非絶縁タイプのラジオペンチを使うと、感電する危険性があります。そのため、ラジオペンチで電子部品を扱うときは、十分な注意が必要です。
中には、静電気対策を施した商品もありますが、「静電気対策済=絶縁タイプ」ではありません。また、ビニールカバー付きなら安全と思われている方もいますが、これも「ビニールカバー付き=絶縁タイプ」ではありません。
非絶縁タイプのラジオペンチで電子部品を扱うときには、必ず電源を切ることが大切です。頻繁に使う場合や電源が切れない場合などでは、画像のような絶縁タイプのラジオペンチを選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ラジオペンチは、細かい場所での作業や小さいものをつかむことを得意としたペンチですが、種類が豊富で用途に応じて様々なタイプを使い分けることができます。中には一つのラジオペンチでいくつもの機能を兼ね備えた商品もあります。
このラジオペンチの選び方とおすすめ商品を参考に、使い勝手の良い商品を見つけてくださいね。