土起こし器とは、固い土を柔らかくほぐすために使われる土農工具です。
ピッチフォークと呼ばれる農具に形状が近く、テコの原理により土を簡単に起こすことができます。雑草取り・畑の土作りを簡単にできるのが魅力です。
浅野木工所や高儀といったメーカーの製品が人気ですが、使いやすい土起こし器がどんなものなのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
一見単純な農具でありながら、土との相性や使用者の体力によって適した製品は異なります。ここでは4つの選び方のポイントと、人気商品をご紹介します。
土起こし器の使い方
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土起こし器は、同じ土農工具の一種である鍬と同じように、土を掘り起こして耕すための道具です。
鍬のように頭上へ振りかぶる必要がなく、足元あたりの空間を使うだけで土起こしができます。小さなスペースやビニールハウス内でも使えることが特徴です。
基本的な使い方は持ち手を握り、土起こし器の爪を土へ垂直に押し込んでいきます。しっかり押し込むためには爪部分の上側に足をかけて体重をのせていくことがコツです。あとは持ち手を後ろに倒すことで爪が持ち上がり、土を柔らかくほぐせます。
注意点としては、石の上で土起こし器を使わないようにしましょう。上から押し込んでいく使い方なので、硬いものに当たると先端が欠けることがあります。同様に、土中で硬いものに当たる感触があったときは無理に押し込まないようにしてください。
土を起こすという行為は畑・ガーデニングはよく行う作業であり、土起こし器は重宝する道具です。撒いた肥料をよく混ぜる、雑草のはびこった土を根ごと切る、芋を掘るといったことが簡単にできるでしょう。
土起こし器の選び方
土起こし器を選ぶ時には、種類・本体形状・爪の形状・素材を一つ一つ確認しましょう。
構造自体は単純であるため、構成している要素が少し違うだけで使い勝手に差が出てしまいます。
種類から選ぶ
土起こし器を大別すると、
フォークタイプ・ハンドルタイプの2種類があります。
フォークタイプはピッチフォークとほぼ同じ形状です。ハンドルタイプは、両手でハンドルを押さえて使用します。
土起こし以外にも用途が広いフォークタイプ
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持ち手から爪までを結んでいる柄が一本となっているのがフォークタイプです。爪は真っ直ぐではなく、微妙に湾曲しています。両手で土起こし器を支えやすいため、干し藁の移動・地面に敷き詰めるなど、土起こし以外の用途も可能です。
この
フォークタイプを扱うときには、無理に土を起こさないよう注意
してください。爪と柄の接合部分に負荷がかかりやすいため、強く力をかけると柄から先が曲がってしまいます。
体重をかけやすいハンドルタイプ
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ハンドルタイプは持ち手が左右へ伸び、地面へ押し込むときに力をかけやすいのが特徴です。2本の柄が爪部分を両側から支えるため、力をかけても曲がりにくくなっています。土起こし専用として使うのであればおすすめの形状です。
爪の後ろには膨らみをもったパイプ管が取り付けられています。土に本体を押し込んだあと、このパイプ管をテコの支点として使ってください。
本体形状から選ぶ
土起こし器には、本体が一繋がりに溶接されている一体型と、ネジ・ボルトなどで留められている組み立て型が存在します。
工具のいらない一体型
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持ち手・柄・爪がしっかり溶接固定されている一体型は、硬い地面にも押し込める安心感があります。力をかけてもきしまず、しっかりと土を起こすことができるでしょう。車などには載せにくいものの、庭の用具入れに置いておくのであれば問題ありません。
持ち運びやすい組み立て型
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組み立て型は、柄と爪を分離できるようになっています。組み立て・解体の際にはドライバーやレンチなどの工具が必要ですが、分解すれば車内や手押し車に乗せて運ぶことが可能です。
力をかける土起こし器としては強度に不安があるものの、持ち運びやすさを重視したい方はこちらを選びましょう。
爪の形状から選ぶ
土起こし器の性能は大部分が爪にあるといっても過言ではありません。爪がどのような形状をしているかにより、土に入りやすいか・起こしやすいかの違いが出てきます。
土を切りやすいブレード状
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ブレード状の爪は平たく、先端に尖りをもたせています。押し込むときには体重をかける必要があるものの、土中で爪を動かしやすい形状です。土を起こすだけでなく、耕すように切っていく使い方もできます。
ブレード状の爪は先端がとても鋭利になっています。保管するときは爪の尖っている部分が上へ向かないように注意してください。
土に入りやすい杭状
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細長い杭状の爪は、地面へ簡単に押し込むことができます。柔らかい地面程度であれば腕の力だけで土中へ入れることもできるでしょう。普段から管理している畑・庭で使う方におすすめです。
ただし、ブレード状と比べると一本ごとの爪が太いため、土を起こすときに苦労することになります。硬すぎる地面に使うと曲がりかねないため、地面の硬さを確認しつつ使用してください。
素材から選ぶ
土起こし器の素材は、アルミかスチール・ステンレスなどの金属に限られています。重量・耐久性・錆などの影響を考えて素材を選んでいきましょう。
柔らかい土壌は軽量なアルミ
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アルミでできた土起こし器は、多くの農具類を同時に運びたい方に最適です。土起こし器の全長は1メートル近くになってしまうため、軽量なアルミ製であれば持ち運びの負担を抑えることができます。錆にも強く、土起こしをたびたび行ってもそこまで劣化はしません。
アルミの欠点は耐久性が低いことです。一定の負荷には耐えられるものの、テコの原理を活用して強い力をかけると容易に曲がってしまいます。力がそこまで必要ではない柔らかな土壌で使いましょう。
硬い土壌には強度のあるスチール・ステンレス
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スチール・ステンレスなどの鉄素材でできた土起こし器は、高い耐久性が魅力です。硬い地面にも爪がしっかり入り、土を起こすために力をかけても簡単には曲がりません。雑草取りに使いたい方にはこちらがおすすめです。
一方でスチール・ステンレスは重量がかさみ、持ち運びに苦労します。とくにスチールは錆びやすい欠点も持っているため、使用後の手入れが不可欠です。
使用後は土を落として乾燥させる
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土起こし器を使用すると、柄の先端と爪に土や泥がかかってしまいます。どのような土でも水気を含んでいるため、くっ付いている土は腐食の原因です。使い終わった後には必ず土を落とすようにしましょう。
水道で爪についた土を洗い落としたら、適当な布で水気を拭き取ります。あとは風通しの良い場所で乾燥させてから倉庫などにしまってください。長く保管するときには錆止めのために油を塗っておくと、次の使用時まで劣化を防ぐことができます。
土起こし器のおすすめ人気ランキング3選
土起こし器の中でも評判がよく、人気のある製品を9個ご紹介します。製品によって柔らかい土壌向きか、硬い土壌にも使えるかを見ていきますので、ぜひ参考にしてください。
1位 アルミス 軽量アルミ製土起し器 耕すべ~ ATB-05RD

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重量:1.8kg
種類:ハンドルタイプ
本体形状:一体型
爪の形状:ブレード状
素材:アルミ
柔らかい地面を耕したいときに向いている
女性も使いやすい軽量な製品で、柔らかい土壌を耕す用途に向いています。硬い土壌に使用すると爪が曲がると評価されているため注意してください。真ん中の長い爪はとくに曲がりやすいとのことです。
2位 浅香工業 金象 土起こしフォーク 3本爪 79813

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重量:1.6kg
種類:フォークタイプ
本体形状:一体型
爪の形状:ブレード状
素材:炭素鋼
土へ押し込みやすい先端形状
スコップ類の製造を行っている浅香工業の土起こし器です。3本爪のフォークは先端が鋭く尖っており、土に良く刺さります。爪の曲がりが強いため、体重をかけると先端が上向きになり、土を起こしやすい作りです。
3位 浅野木工所 浅野式土起こし君 スチール ショートタイプ 35265

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重量:2.55kg
種類:ハンドルタイプ
本体形状:一体型
爪の形状:ブレード状
素材:スチール
頑丈なスチール製で使いやすい工夫
浅野木工所は園芸用品・農業用品を扱うメーカーであり、刃物の町で知られる新潟県三条市に本社を構えています。この商品は丈夫なスチールを使用し、尖った爪が土中に入りやすいように作られました。
3本の爪は間隔がしっかり取られており、小石程度であれば目詰まりする心配はありません。持ち手の幅は狭いため胸元で力を入れやすく、高齢者の方でも土起こしを簡単に行うことができます。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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まとめ
女性やお年寄りであれば軽量な方が扱いやすいのですが、土起こし器は力をかけて使うことが多く、軽量なアルミでは耐久性に不安があります。とくに力の強い男性はスチール・ステンレス製の製品がおすすめです。
硬い地面では土起こし器を無理に使わず、使用後は土を落として保管してください。この2点を守るだけで土壌改良をしっかりと助けてくれます。
畑を耕すためだけでなく、園芸のための土作りや雑草取りも簡単にこなせるようになるでしょう。ご自身に合った土起こし器を選んで素敵なライフスタイルを楽しんでください。