自転車の減速時にブレーキの効きを調整できる、ブレーキシュー。特にスピードが出るロードバイクはブレーキシューの減りも早いため、定期的な交換が必要です。シマノやカンパニョーロ、SWISS STOPといったメーカーの商品が有名ですが、どれを選んだらよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大手自転車店2店舗に勤務していた筆者が、ブレーキシューの種類や選び方、おすすめ人気商品10選をご紹介します。簡単にブレーキ調整が行えるブレーキチューナーについても解説しますので、是非参考にしてくださいね。
ブレーキシューの役割

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ブレーキシューの役割は、リムを挟む摩擦でスピードを落としブレーキをかけることです。シティサイクルやスポーツ用自転車など、全ての自転車に付いています。
特にロードバイクは高速走行を目的としているため、普通の自転車用のブレーキシューと異なり、完全にピタッと止めることよりも速度の調整に重点を置いて作製されています。
ロードバイクのブレーキの種類
ロードバイクには、制動方法が異なる2種類のブレーキがあります。見た目が大きく異なるので簡単に見分けられます。
キャリパーブレーキ

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主に使用されているのが、左右からリムを挟む形状のキャリパーブレーキです。今回ご紹介するブレーキシューは、このキャリパーブレーキとリムの間に設置するパーツです。
ディスクブレーキ

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元々マウンテンバイクで使われていたディスクブレーキもロードバイクに使用されます。リムの中央にある円盤型のローターをブレーキキャリパーという部分で挟み込みブレーキをかけます。
ディスクブレーキは制動性の高いブレーキですが、ロードバイクを通勤などで使う方が増えたことや見た目のよさもあり、使用されることが多くなっています。
ブレーキシューの交換時期

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ブレーキシューは、効きが悪くなってからではなく、効きが悪くなる前に交換するのが正解です。ブレーキシューを見て溝がなくなる前くらいには交換するのがベストです。
ブレーキが効かなくなった状態でいるのが単純に危ないという理由もありますが、磨り減ったブレーキシューを使用し続けると硬い部分が出てきてリムを削ってしまうこともあります。
ブレーキシューは数千円で交換ができますが、リムやホイールは数万円〜数十万円の費用がかかるため、削れてしまう前の早めの交換が経済的にも安全性においてもおすすめです。
ブレーキシューの選び方
ここからは、ブレーキシューの選び方をご紹介します。まずはブレーキシューのタイプやリムの材質、ブレーキのグレードを確認し、メーカーや交換が簡単かどうかもチェックするとよいでしょう。
自転車のタイプに合わせたブレーキシューを選ぶ
ブレーキシューには、台座と一体型のタイプとシューの部分だけ分離できるタイプがあります。自転車のタイプや用途によって使い分けるとよいでしょう。
ブレーキシューと一体型のワンピースタイプ

ブレーキシューと台座が一体になっているワンピースタイプは、ママチャリなどのシティサイクル用やクロスバイクやロードバイクなどにも使用されています。
採用している自転車が豊富なため種類はたくさんありますが、ブレーキシューの交換の際、台座から取り外し交換を行わなければならないため、カートリッジ型よりも手間がかかります。また、自転車によってはワンピースタイプに対応していないものもありますので購入前に確認が必要です。
交換が簡単なカートリッジタイプ

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ブレーキシューには、土台の部分とシュー部分が別れるカートリッジタイプがあります。このタイプの場合、シューが減ると土台の部分だけを残してシュー部分だけ交換することが可能です。
土台をキャリパーブレーキから離さないため、再び位置のセッティングなどをする必要がなく、ブレーキシューの交換が簡単になります。
タイヤのリムの材質から選ぶ
リムはアルミ(金属)で出来ているものと、カーボン(非金属)で出来ているものがあります。それぞれに専用のブレーキシューがあり、互換性はありません。それぞれのリムの特徴を詳しく説明していきます。
頑丈なアルミリム

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一般的に使用されるリムの材質がアルミです。初心者向けエントリーグレードのものから、上級者向けのものまで幅広くラインナップされています。
リム単体で見た場合、カーボンより重量がやや重いですが、安価で耐久性があるのが特徴です。アルミ製のリムはがっしりと硬い金属なので、ブレーキシューも硬めのものを使用します。
軽量なカーボンリム

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カーボンリムは、アルミリムと比べて高価でかなり軽量です。耐久性は劣りますが、衝撃吸収性に優れているのが特徴。カーボンは非金属なので、ブレーキシューは柔らかめのものを使用しましょう。
メーカーで選ぶ
ブレーキシューは、キャリパーブレーキ本体のメーカーと合わせて購入するのが基本。最適なブレーキシューを使うことで、ロードバイクのパフォーマンスが上がります。ここからは、代表的な人気メーカーをご紹介します。
シマノ

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スポーツバイクのパーツを販売している代表的な国産のメーカー「シマノ」。業界シェアナンバー1ブランドです。ロードバイクなどのスポーツバイクだけでなく、ママチャリなどの自転車にも使用されています。
日本製で安全面も高く、コスパも良いのが特徴です。種類も豊富なので、お好みのブレーキシューを見つけられますよ。
カンパニョーロ

イタリアの自転車部品専業メーカーの「カンパニョーロ」。ロードバイクなどの部品では「シマノ」や「スラム」と並び、高いシェアを誇っています。
スピードコントロールを目的としてつくられているため、制御力不足との声もあるようですが、レース用に選ばれている方からは、制御力のコントロール幅が広くスピード調整がしやすいとの声もあります。
ブレーキシューは、キャリパーブレーキ本体のメーカーと合わせて購入するのが基本。自分のロードバイクを確認して、どのメーカーのブレーキが付いているか知っておくことが大事です。
ブレーキのグレードを確認

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スポーツバイクでは、ブレーキやレバー、チェーンなどの部品をまとめてコンポーネントと呼びます。コンポーネントは様々な様々なメーカーやグレードを組み合わせるよりも、統一させた方がそれぞれの製品の機能を最大限に活かすことができるといわれています。
スポーツ自転車向け部品において、世界で85%程度のシェアを誇るシマノのグレードを例にすると、「デュラエース」「アルテグラ」「105」「ティアグラ」「ソラ」「クラリス」「ターニー」とあります。完成車は約60万円ともいわれるデュラエースが一番性能が高く、そこから右に続きます。
このように、ブレーキシューにも同じようにグレードがあるため、キャリパーブレーキのグレードに合わせて選ぶのが一般的です。
ブレーキシューのおすすめ人気ランキング10選
ここからは、ブレーキシューのおすすめ人気商品10選をご紹介します。購入の際は互換性を確認してくださいね。
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1位 シマノ R55C4

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特徴:カートリッジタイプ
シマノが誇るトップグレード
シマノ デュラエースに付属しているカートリッジタイプのブレーキシューで、制動力はさることながら、シマノの中で最軽量のブレーキシューです。
デュラエース、アルテグラ、105は土台を除き、シューのみ共用となります。
2位 シマノ R50T2

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ランニングコストを削減
ブレーキシューは定期的に交換する部品になので、ランニングコストも気にしたいもの。こちらは価格が安く、ティアグラから下のグレードに使用されているブレーキシューです。
シマノ ティアグラまでのブレーキキャリパーにはこれがおすすめです。
3位 シマノ R55C4-1

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特徴:カーボンリム用
カーボンリム用のR55C4
カーボンクリンチャーホイールなどの幅が広いホイールを使用している方におすすめです。
通常の厚みのブレーキシューだとクリアランスが確保できませんが、こちらはマイナス1mmされています。
4位 BBB ブレーキパーツ テックストップ ハイパフォーマンス シュー

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タッチが柔らかい
シマノのブレーキシューと違い、少しタッチが柔らかいのが特徴です。リムに張り付いて止まるような感覚でブレーキがかかります。
メーカーは異なりますが、シマノを始めとするほとんどのキャリパーブレーキで使用することが可能です。
5位 スイスストップ FLASH PRO BLACK PRINCE

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アルミリムと同じ感覚で止まる
通常カーボンリム用のブレーキシューは、アルミリム用のブレーキシューより、効きが悪いと感じます。
しかし、このブレーキシューはよく止まり、雨天時でも驚くほどのパフォーマンスを発揮することで高い人気を誇ります。
6位 FEELCAT 自転車ブレーキシュー Vタイプ

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素材:天然ゴム+アルミ合金
消耗に強い天然ゴムを採用
こちらはシューの交換タイミングの目印が記載されたブレーキシューです。ワーニングライン・制御力低下ライン・シューの交換が必要なラインと3段階のラインが記載されているので、こまめにチェックをすることでシューの削れすぎなどを防ぐことができます。
7位 カンパニョーロ BR-PEO500X1・PEO

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人気ホイールの専用ブレーキシュー
カンパニョーロが発売している人気ホイール「シャマルミレ」や「レーシングゼロナイト」に対応するブレーキシューです。ドライとウェットのコンディション変化時に、制動力が代わりにくいのが特徴です。
8位 カンパニョーロ カーボンホイールブレーキパッド ブレーキシューBR-BO500 [並行輸入品]
![campagnolo カーボンホイールブレーキパッド ブレーキシュー(シマノ、カンパ)BR-BO500 [並行輸入品]](https://enyranking.xsrv.jp/wp-content/uploads/2024/09/b4b98cfa88e4c673079897478b60d892.png)
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素材:ー
シマノカートリッジにも対応!
こちらはカーボンリム用のブレーキシューです。こちらの製品には、カンパニョーロカートリッジ用(BR-BO500,campagnolo対応)とシマノカートリッジ用(BR-BO500X,BR-BO500X1,FULCRUM対応)があります。実際使用された方の口コミでも高評価なレビューも多く、おすすめの商品です。
9位 スイスストップ FLASH PRO BXP アルミリム用

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高い制動性で効きすぎ注意
ブレーキ性能の向上にかなりの定評があり、雨の日でも音なり無しでぴったり止まります。急ブレーキをかけると効きすぎて前のめりになるというほど
強力といわれていますが、コントロール性が高いのでうまく使いこなしてくださいね。
10位 TEKTRO(テクトロ) 824.12 BR-TK-146

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素材:ー
安価なのに高性能でコスパ良好商品
とても安価なテクトロのVブレーキパットです。口コミも高評価のレビューが多く、制御力も問題なくピタッと止まるとの声も多く、安心して使える安価なブレーキシューが欲しいと考えている方におすすめの商品です。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
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![]() シマノ R55C4
1
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2,536円 |
4.2 |
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![]() シマノ R50T2
2
|
798円 |
4.33 |
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![]() シマノ R55C4-1
3
|
590円 |
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![]() BBB ブレーキパーツ
4
|
790円 |
3.8 |
|
![]() スイスストップ FLASH PRO BLACK P……
5
|
4,887円 |
4.38 |
|
![]() FEELCAT 自転車ブレーキシュー Vタ……
6
|
989円 |
4.3 |
|
![]() カンパニョーロ BR-PEO500X1
7
|
4,761円 |
3.6 |
|
![]() campagnolo カーボンホイールブレ……
8
|
4,798円 |
|
|
![]() スイスストップ FLASH PRO BXP
9
|
2,829円 |
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|
![]() TEKTRO(テクトロ) 836.12 BLACK BR……
10
|
999円 |
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ブレーキシューから異音がするときの対処法

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ブレーキシューは、すり減りや角度、天候などの様々な要因から、「キー」と異音がなることがあります。一番多いのはリムとブレーキシューが当たる角度による音なりです。
ブレーキシューはぴったりとリムにくっつけず、八の字にやや角度をつけること(トーイン)でより効果を発揮します。逆に、リムと丁度平行にセッティングされている場合は、音なりが発生しやすくなるのです。
そこで活躍するのが、ブレーキシューチューナーです。微妙なトーインを付けたり、ぴったりの位置にブレーキシューをセッティングするためのガイドとして使います。これがあれば音なりの解消はもちろん、ブレーキシューの交換もラクになりますよ。
ブレーキシューの調整の仕方

ブレーキシューは正しい位置に設置しないと制御力が足りなかったり、タイヤを傷つけてしまう場合も。ブレーキシューは、上端が1~2mm程度リムの上端より下に固定するのがベストな位置となります。目安としては、リムのブレーキのあたり面からブレーキシューがはみ出ていない状態で、かつ平行に設置されていれば問題ありません。
すでに設置されているブレーキシューの調整をする場合、まずブレーキシューが固定されているナットを緩めます。緩めた状態でブレーキレバーを軽く握るとブレーキシューがリムから離れ、平行になるため、そのままブレーキシューを調整し、位置が決まったらブレーキシューが動かないように手で固定し、ナットをしっかり締めます。
まとめ
ブレーキシューには様々な種類や、メーカーごとの特徴があります。リムの素材によってカーボン用かアルミ用かも変わってきますので、まずは自分が乗っているロードバイクのホイールやパーツのグレードをよく見て選んでみましょう。
この記事を参考に、使用用途に適したブレーキシューを見つけてくださいね。