バイクに乗る方ならば、バッテリーの初期不具合で困ったという経験が少なからずあるかと思います。実は、その初期不良の原因に「レギュレータ」が大きく関係していることをご存知でしょうか?
バイクにレギュレータが搭載されているおかげで、安定した電圧がバッテリーに供給でき快適なツーリングが行えます。しかしレギュレータが故障すると、供給する電圧が不安定になって充電可能範囲を超えた電圧がバッテリーにかかり、故障してバイクが動かなくなってしまいます。
このようにレギュレータはバッテリーと共に、バイクを動かすうえで重要な役割りを果たしています。そこで今回は、バイク用レギュレータの選び方をご紹介しながら、おすすめ商品を5点ご紹介していきたいと思います。
バイク用レギュレータの役割
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バイク用レギュレータは、正式名称を「レギュレート・レクファイア」といい、元々はそれぞれ別の装置でしたが、現在はレギュレータとレクファイヤを合体させて「レギュレータ」と呼んでいます。バイクレギュレータは、「電流の調整」と「電圧の制御」を主な役割りとしています。
バイクの動力となるバッテリーのエネルギーは、ジェネレータという発電機で作られていますが、発生直後は交流なため、そのままバッテリーに供給することができません。そこで、レクファイヤが交流を直流へと変換します。
交流から直流に整えても電圧はエンジンの回転数に依存しているため、そのままバッテリーに供給すると、充電できる可能範囲をオーバーしてバッテリーが故障してしまいます。また、エンジンの回転数が下がると電圧も低下してしまうため、安定した電圧をバッテリーに供給できなくなってしまいます。
そこで、レギュレータが「不安定な電圧を安定させる」働きをします。これによって、バッテリーが作動できる電圧の直流が供給できるようになり、快適なバイク走行が行えるわけです。
バイク用レギュレータの選び方
バイクの電圧が上がらなかったり、逆に高電圧が続くなど不調が出ている場合、取り付けられているレギュレータに問題が起こっているのかもしれません。
そこで、ここからはバイク用レギュレータの選び方をご紹介していきますね。バイク用レギュレータは多くの種類が販売されていますが、選び方を間違えてしまうとバイクに取り付けられなかったり、取り付けられてもバッテリー故障を招く可能性があります。
そのため、ここでご紹介する選び方やポイントを把握して、納得のいくバイク用レギュレータを見つけてくださいね。
バイクの車種で選ぶ
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バイク用レギュレータは、商品によって適合するメーカーや車種が決まっているものがあります。どのバイクにも対応できる「汎用型」レギュレータもありますが、その一方で「YAMAHA ○○○/○○○用」・「HONDA ○○○/○○○対応」というように、適合車種が記載されているものもあります。
適合車種が決まっているバイク用レギュレータを選ぶ場合には、「気になっている商品の適合車種に、自分の所有するバイクが記載されているか」を必ずチェックしましょう。
汎用型のレギュレータであっても、必ず適合するとは言い切れません。リーズナブルなものが多いですが、適合しなかったら悲しいですよね。「いい買い物ができた!」と思えるように、念のため「バイクのレギュレータカプラーの端子形状」を確認してから汎用型商品を選ぶと安心ですよ。
タイプで選ぶ
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バイクやスクーターに取り付けられているレギュレータは、「半波整流式」の場合がほとんどです。半波整流レギュレータとは、+(プラス)と―(マイナス)のうち、+(プラス)電流のみを使って電圧調整をするレギュレータを指します。
半波整流式では、使用する電流はプラスのみでマイナスは捨ててしまいます。十分なエネルギーが得られないため、ライトやメーターの明かりが暗くて見づらい、などといった問題が起こることがあります。
一方、全波整流式レギュレータは、捨てていた-(マイナス)電流も使用して電圧を調整しバッテリーに供給できるため、十分なエネルギーを得ることができます。これにより、今まで暗かったライトからHIDライト(消費電力の少ない純白の光)へ交換しても、快適な走行を楽しむことができます。
値段で選ぶ
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適合車種やタイプでの選び方の他に、値段が気になっている方も多いのではないでしょうか?というのも、純正レギュレータは安心して使用できますが、値段が非常に高いというデメリットがあります。
がんばって純正レギュレータを購入したのに、すぐに壊れてしまったらショックですよね。「レギュレータは消耗品」だという方もいるくらい、バイク用レギュレータの交換率は高いです。そのため、まずは社外品のリーズナブルなものを取り付けて様子を見るのも良いでしょう。
ワンコインもあれば購入できるものも販売されており、予備用にいくつかまとめて購入することもできます。コストパフォーマンスに優れた商品もたくさんあるので、純正品にこだわらない方にはおすすめですよ。
バイク用レギュレータのおすすめ人気ランキング5選
ここからは、バイク用レギュレータのおすすめ商品を、5点ほどご紹介していきますね。
ここでご紹介する商品は、amazonのレビュー数が多い商品やレビュー評価の高い商品ばかりです。今どのような商品が注目されているかが分かりますので、選び方と共に参考にしてください。
1位 next door ヤマハ用 レギュレーター

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電圧:12V:12V
タイプ:全波式:全波式
適合車種::ヤマハ(XJR400・XJR400R 4HM ・SRX400 3VN5 ・マジェスティー125YP125FI 5CA9.D・250YP250 4HC1~5・250YP250A.C 5CG1~4)
純正よりもリーズナブルで予備用にピッタリ
YAMAHAのバイク用レギュレータで、「XJR400」・「XJR400R 4HM」・「SRX400 3VN5」・「マジェスティー125YP125FI 5CA9.D」・「マジェスティー250YP250 4HC1~5」・「マジェスティー250YP250A.C 5CG1~4」に使用できます。
適合車種が決まっていますが純正品ではないので、値段がとてもリーズナブルです。純正品の場合、XJR400R 4HM(1995年モデル~)用は1個で1万円弱程度、JR400R 4HM(1994年モデルまで)用となると、1個で2万円以上もします。
ですが、この商品は1個1,000円弱で購入すことができます。格安なので、交換用としてまとめ買いしておくのもいいですね。レギュレータは消耗品ともいわれますから、このレギュレータの適合車種に乗っている方におすすめしたいです。
2位 modernworks 全波式コイル用レギュレター

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電圧:12V
タイプ:全波式
適合車種:汎用型
全波式で消費量の多いHID交換や同時充電も可能に!
全波コイル用の整流レギュレータで、amazonではレビュー数・レビュー評価ともに上々の商品です。このレギュレータは、京都にあるmodenworks(モダンワークス)というバイクパーツショップが販売している商品ですので、安心して使えますよ。
このレギュレータを使用すると、HIDライト(高消費の白色ライト)点灯中でも充電が可能となり、HONDAのモンキーやATV(バギー)なども快適に乗ることができます。このショップではモンキーやスーパーカブ(HONDA)に取り付けられる「レギュレータ&配線キット」が1,400円で販売されており、そちらもおすすめです。
半波整流式だと、アイドリング中にはヘッドライトが薄っすらと灯る程度で、回転数が上がらないと明るくならない経験はないでしょうか?この全波整流式に交換すると、アイドリング中でもヘッドライトとメーターがしっかりと明るさを保ってくれますよ。
ノーブランド品ではありますが、バイクパーツショップが販売しているほかユーザーの評価も高い商品です。また、価格も大変リーズナブルなので、お金を掛けずに全波整流に改造したい方にはおすすめのレギュレータです。
3位 全波整流レギュレーター 4ピン仕様

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電圧:12V
タイプ:全波式
適合車種:汎用型
ノーブランド品ながら高コスパで人気!
ジェネレータで発電した不安定交流を、安定した直流に変換する全波整流タイプのレギュレータです。この商品は、12V用でレギュレータ本体と配線・コネクターがセットになっています。ノーブランド品ですが、ワンコインで購入できるコストパフォーマンスの高さが魅力でもあり、人気も上々です。
4ピン仕様で、配線は赤色・緑色・黄色・ピンク色の4本が1束になっています。赤色はプラス、緑色はマイナス、黄色とピンク色は交流配線です。配線図は付属しておらず、車種に合わせた配線加工が必要となるので注意しましょう。
低価格ですが評価も上々な商品であり、スクーターやモンキーなどの小型バイクのレギュレータ交換をしたい方などにおすすめです。また、半波整流でアイドリング時の暗さが気になり、HIDライトへに交換したい方にもおすすめですよ。
4位 HONDA対応 レギュレーター SH634A-12

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電圧:12V
タイプ:全波式
適合車種:DIO(AF18AF25・AF27・AF28・AF34・AF35・AF62)/TODAY/カブ12V(C50・AA01)/ジャイロX/ジャイロUP/ジャイロキャノピー/マグナ/リード(AF20・AF48・HF05・JF06)/NSR50/NS-1/JAZZ/エイプ/CD50(12V)/ベンリイ50(12V)/CL50(12V)/モンキー(12V)/スペイシー100/その他
amazonでベストセラー1位のレギュレータ
HONDA製バイクに幅広く適合する4ピン仕様レギュレータで、DIO・エイプ・カブ12V・モンキー12Vなど様々な車種に対応します。
このレギュレータはamazonの「バイク用エンジンコントローラー」部門にてベストセラー1位を獲得している商品です。その理由としては、HONDA製バイクへの汎用性の高さに加え、ワンコインでもお釣りがくる値段の安さにあります。
安価過ぎると不安になる方もいるかと思いますが、ユーザー評価では半分以上の方が5点満点を付けており、全体評価も高いのでコスパも上々と言えます。
レギュレータの商品情報に記載されたHONDA製バイクに乗っている方で、メーカーや純正品にこだわらない方、予備用として複数購入したい方、コスパに優れたものを探している方などにおすすめしたいです。
5位 Bruce&Shark HONDA バイク・オートバイ用 レギュレータ

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電圧:12V
タイプ:全波式
適合車種:Honda(VFR750F インターセプター 1986-1989年・ VTR250 インターセプター 1988-1990年・VT250F 1983-1987年・ CBR600F Hurricane CBR600 F 1987-1990年・NT650 Hawk GT 1988-1991年・VFR400 VFR400Z 1986-1988年・VF750C V45 マグナ VF 750C 1988年・4NT400 NT 400 BROS 1988-1990年)
ポン付けできてすぐに使える
HONDAの「VFR750F400」・「VTR250」・「VT250」・「CBR600F」・「NT650」対応の全波式レギュレータです。配線&カプラ端子つきなので、購入後ポン付けしてすぐに使うことができます。配線等に自信のない方にはおすすめのレギュレータです。
他の商品と比較すると値段が少々割高ですが、購入者のレビューを見るとほとんどの方が5点満点を付けており、総合評価も4.5と満足できるレギュレータと言えます。レギュレータがパンクしやすいと感じている方は、予備用として購入しておくのもおすすめですよ。
端子付きの商品ですので、念のため購入前に自身のバイクのレギュレータカプラーの形状をチェックしておくことをおすすめします。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() next door ヤマハ用 レギュレーター
1
|
1,168円 |
3.3 |
|
![]() modernworks 全波式コイル用レギュ……
2
|
870円 |
4.07 |
|
![]() 全波整流レギュレーター 4ピン仕様
3
|
444円 |
3.3 |
|
![]() HONDA対応 レギュレーター SH634A-12
4
|
350円 |
4.3 |
|
![]() Bruce&Shark HONDA バイク・オー……
5
|
2,290円 |
4 |
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レギュレータの故障原因と対策
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バイク用レギュレータは、電圧を減圧する際に熱を発生させます。その熱を効率良く放出させることが大事ですが、熱が溜ってしまうとレギュレータ内の放熱効率が悪化し、内部の半導体が故障してしまいます。
減圧によって生じた熱はシートカウル(バイク後方にある走行風を受け流すパーツ)内に受け取られますが、シートカウルはバイク前方にあるフロントカウルに比べてその役割が低いです。だからと言って、特別な冷却システムが備わっているわけでもありません。
そのため、シートカウルに熱が溜り続けると半導体の耐熱温度をオーバーしてしまい、レギュレータが故障してしまうわけです。レギュレータが故障すると、200ボルト以上の高電圧が瞬間的に流れることになり、充電ができない、ヘッドライトバルブが頻繁に切れる、バッテリーが故障するなどの不具合が生じてきます。
レギュレータ劣化によるバッテリー故障を避けるためには、ヒートシンクを取り付けるのが効果的です。ただし、個人的にヒートシンクを取り付けるのは難しいですね。対策はいくつかありますが、中でも外気を効率良く取り込めるダクトを取り付け、シートカウル内に冷気を溜め込めるようにするのが最も効果的ですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?レギュレータは、バイクにおいて必要不可欠なものであり、この装置があるからこそ快適で楽しいツーリング・ダイビングが行えます。
ただし、きちんと適合する商品を選ばないと意味がないので、ここでご紹介した選び方とおすすめ商品を参考にして、自分の希望に合ったバイク用レギュレータを見つけてくださいね。