建物や駐車場、道路など様々な場面で使用されているセメント。建築業などのプロの方から、自宅の駐車場や塀などのブロックを補修するDIYまで、幅広く使用されています。ホームセンターなどへ行くと「トーヨー」「サンホーム工業」「家庭化学」「日本化成」などといったメーカーの商品が並ぶ中で、どれを選ぼうか迷ってしまいますね。
今回はそんな数あるセメントの種類と選び方の説明を踏まえ、オンラインショップで人気の売れ筋商品をランキングで10選ご紹介していきます。
セメント、コンクリート、モルタルの違い
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まず初めに、セメント、コンクリート、モルタルの違いを簡単に説明していきます。セメントは石灰石や粘土を焼成し、粉末にした灰白色の粉末です。これを水と混ぜることにより化学反応を起こして固まります。
セメントに砂と水を混ぜた物をモルタルと言い、壁の下地塗りやレンガ・ブロックの目地塗り、コンクリートの表面仕上げに使用されます。セメントと砂を1:3の割合にして混ぜることで強度が増すと言われています。
セメントに砂と砂利を1:3:6の割合で混ぜて水で練って固めた物をコンクリートと呼びます。モルタルよりもさらに強度が高く、建造物や道路を作る際に使用されるのがコンクリートです。
セメントの選び方
ここからは、ホームセンターやオンラインショップでセメントを探す時、どれを選べばいいのか分からなくなってしまうという方に、セメントの選び方をご紹介していきます。
種類で選ぶ
セメントの種類分けは大きく分けて「ポルトランドセメント」「混合セメント」「超速硬特殊セメント」の3タイプに分けられると言われています。それぞれどんな特徴と違いがあるのでしょうか。使われる用途やポイントなど、一つずつ詳しく解説していきましょう。
一般的なポルトランドセメント
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最もポピュラーなセメントで、全生産量の約90%がポルトランドセメントと言われています。コンクリートやモルタルのベースとして砂・砂利を混ぜて、またストレートに水と混ぜて使われます。
本格派のプロの建築業から趣味レベルのDIYまで幅広く選ばれているセメントですので、自分で車1台分の駐車場を作ったり、ブロック壁の目地塗りをするのに迷ったら、砂・砂利と一緒にポルトランドセメントを選んでおけば間違いないでしょう。
3種を混合した混合セメント
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ポルトランドセメントのクリンカと石膏の他に、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカ質混合材の3つのうち各種どれかを混ぜた物を混合セメントと呼びます。これらの混合材の名称によって、それぞれの混合セメントの名称が付けられています。
混合材の混合比率によって、それぞれA種、B種、C種があり、用途に応じてそれぞれの所定量の混合材を単独で混ぜた物が売られています。建築物や土木工事に使われることが多いセメントです。
用途によって混合率などのより専門的な知識も必要になってくるのであまり一般向きではなく、そちらかと言えば工業向きなセメントとして選ばれやすいです。
超速硬などの特殊なセメント
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凝結・硬化のスピードが普通のタイプに比べ早い超速硬セメントと呼ばれるセメントも存在します。ポルトランドセメントと成分が類似していて、使うときは速硬の効果を制御材を使って固まる時間を調整します。
2~3時間で硬化するので、緊急工事や早急に仕上げたい時に便利ですが、一気に終わらせられないような広い範囲の作業だと、時間差で先に固まった部分と境目ができることで強度が弱まるため向きません。
JISに規定されたセメント
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近年注目されているセメントに、鉄鋼スラグや焼却灰などの産業廃棄物から作られた物があります。セメント産業が廃棄物を循環利用するという環境問題にも貢献したセメントとして注目されているます。しかし、廃棄物に含まれる塩化物イオンが鉄筋の腐食につながることが問題でした。
2003年からJIS規格により、ポルトランドセメントの塩化イオン物の許容量が、従来は0.02以下だったのを0.035以下に引き上げられました。JIS規定されたセメントを選ぶ事で、間接的に環境問題の貢献にも繋がるメリットもあります。
家庭用・DIYにはインスタントセメント
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インスタントセメントは、あらかじめセメントと砂が混ざった状態で袋に入って売られています。そのため、セメントと砂を別々で購入し施工の際に混ぜる手間も省ける便利なセメントです。
このセメントの注意点として、既に砂とセメントの配分ができているため、量を増やそうとして砂や砂利を足すとセメントと砂の比率が崩れてしまい、固まった時に強度が弱くなってしまう事です。一般家庭でDIYなどの簡単な施工を行う場合は、インスタントセメントでも充分と言えます。
セメントのおすすめ人気ランキング10選
ここからは、オンラインショップで人気の売れ筋商品をご紹介していきましょう。人気の商品には「サンホーム」「トーヨー」「日本化成」といったメーカーの物が目立ちますが、それ以外のメーカーにもご注目!
インスタントモルタルや目地材など用途によっても販売されている物が違いますので、前述した種類の違いなどの説明を参考にして適したセメントを探してみて下さい。
1位 トーヨー 30分乾燥性 インスタントセメント 4㎏

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色:灰色
容量:4kg
成分:ポルトランドセメント・シリカサンド・急結剤
硬化時間:30分
施工面積:1㎝厚×45×45㎝
セメント施工初心者でも簡単施工の速乾タイプ
トーヨーブランドのトーヨーマテランから販売されている「30分乾燥性 インスタントセメント」は、製品名にある通り30分ですぐに乾くインスタントセメントです。インスタントなので水と混ぜたら施工できるので、難しい砂とセメントの配分や混ぜる手間がなく、初心者でも簡単に施工できます。
30分と超速乾性のあるセメントなので、広い範囲で少しずつ作っては施工しの繰り返しが必要な時間のかかる作業ですと、前後の調整や仕上がりに差が出てしまうためあまり向かないかもしれません。
塀などを作る時に、ブロック同士を繋ぐ接着剤として利用するにはDIY初心者の方でも手軽で便利なセメントモルタル剤としておすすめです。
2位 耐熱モルタル アサヒキャスター CA-13T 25kg

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容量:25㎏
成分:特殊アルミナセメント
硬化時間:24時間
一般家庭でピザ窯をDIYしたい方に
DIYでピザ窯を作ってピザを焼きたい方におすすめなのが「アサヒキャスター CA-13T 25kg」です。耐火煉瓦と一緒に用意することで、ピザ窯以外にも囲炉裏や暖炉・パン焼き窯・陶芸窯など、各種様々なタイプの窯炉を自作できます。
耐加熱1200度まであり、また、収縮もほとんどないので正確な寸法を測れます。耐火煉瓦よりも強度があり高熱による強度の低下が少なく、硬化時間も24時間で固まるので、次の日にはピザを焼けちゃいます!
3位 サンホーム工業 セメント粘土 1.3kg

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色:灰色
容量:1.3㎏
硬化時間:30~60分
配管穴などの穴埋めに最適
サンホーム工業から販売されている「セメント粘土」は、配管で空いた壁穴を埋める充鎮補修材として活躍します。水を加えて粘土のように手で捏ねるだけで、コテも型枠も使わずに簡単に立ち上がり部などの補修したい部分に手を使って施工できます。
25度~20度ほどの気温で硬化時間が30~60分と超速硬なため、時間を待たずに完成が確かめられます。コスト的にもそこそこお手頃価格で補修用に購入を考えている方におすすめです。
4位 あざやか!カラーセメント 8色ラインナップ

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容量:10㎏
お庭を彩り豊かに装飾できる
「あざやか!カラーセメント」は8色のカラーラインナップから選べるDIYに適したセメントです。レッド・イエロー・グリーン・ブルーなどの鮮やかな色合いで、お庭に彩を与えられます。セメントに色を付けようとしても、思った色が上手く出せないという方におすすめです。
特殊な添加剤を混ぜることで鮮やかなカラーを出せるセメントなので、お庭以外にも塀のブロック目地に使用して彩を加えたり、幾つかの違う色を組み合わせて施工するなどして工夫することで、幅広い表現を楽しむことができるセメントです。
5位インスタントセメント

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容量:25kg
初心者のDIYにも最適なインスタントモルタル
家庭化学から、ポルトランドセメントと砂が混ざった状態で販売されている、インスタントでお手軽なモルタル剤。袋から必要分取り出し、水を加えて練るだけでOKの簡単な準備で作業できます。
初心者の方でも、自宅でセメントモルタルを使ったDIYが簡単に始められ、また、砂とセメントを混ぜる手間がないので、広範囲で沢山のモルタルを混ぜなければならない時でも、その分の時間と体力をセーブできるのでおすすめです。
6位 ブリック目地 DS 粗目地タイプ 25kg

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容量:20kg
成分:ポルトランドセメント・砂
施工面積:1㎝厚×1m²
荒目の粒子でブリック、タイルの質感を引き立てる
ブリック・タイルの目地材をお探しの方にはこちらです。荒目の粒子がタイルやブリックの質感を引き立ててくれ、キレイな仕上がり可能。目地幅は10㎜以上が適応幅なので、細めの目地に仕上げたい所には向きません。
一袋25㎏もあるので外壁ブロックなど、広い面積でも塗り切れる容量の多さもありがたいです。貼り付けるタイルに合わせて、10色の豊富なカラーバリエーションから選べるところもメリットです。
7位 サンホーム工業 外壁用パテ スタンドパック 400g KP-22

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色:灰色
容量:400g
硬化時間:なし
誰でも簡単にできる水回りの補修用パテ
サンホーム工業から販売されている「外壁用パテ スタンドパック 400g KP-22」。キッチンや洗面所、お風呂場などの水回りや、自宅にできた外壁のひび割れの補修におすすめです。
この製品の特徴として、手で揉むと柔らかくなり、物に付きやすいが手には付きにくい性質で、道具を使わず簡単施工ができる補修材です。また、固まらないので残って放置しておいても再度つかえます。
8位 まさ王 オレンジ 15kg

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色:オレンジ
容量:15㎏
成分:セメント・まさ土
硬化時間:24時間
施工面積:3㎝厚×1m²
水をかけて固めるだけの簡単施工
お庭に生えた雑草の処理が面倒な方におすすめなのが「まさ王」です。下準備に整地しておいた地面にまさ王を撒き、足やコテをつかって鎮圧し二回に分けて散水すれば24時間で固まります。誰でも手軽に施工できるので、少し厚めに敷き詰めればご家庭の駐車場を作るのも簡単です。
コンクリートやアスファルトの様に、日光の照り返しによる気温上昇が少ないので夏場でも快適。イエロー・オレンジ・ブラウンの3色のカラーラインナップから選べ、コストパフォーマンスも良いモルタルです。
9位 日本化学 NS セメント25kg 白

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色:白
容量:25㎏
タイル張りに適したセメント
タイルを張る際の目地材として選ぶならこれ。外部からの雨による水の侵入を防いでくれて、外壁などのブロックやタイルなどの美観を損ねません。タイルとタイルの間の化粧目地用に、一般家庭で行うDIYにおすすめです。
社団法人公共建築協会の建築材料等評価名簿に規定するされている目地材なので、品質は保証付きです。カラーは、ブラック・ホワイト・グレー・ライトグレーの4種から選べます。
10位 マツモト産業 ドライモルタル 20kg

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容量:20kg
成分:ポルトランドセメント・砂
施工面積:1㎝厚×1m²
コスパの良いインスタントモルタル
マツモト産業が販売する「ドライモルタル」は、砂とセメントが3:1の丁度いい配分で混ぜられているインスタントモルタルです。インスタントですので、水を加えて混ぜるだけですぐに施工できます。
骨材に左官工事に適した2㎜アンダーの砂を用いられ、一般家庭で行うDIYのブロック積や花壇づくりにコテで塗り固めて施工できます。ショップサイトによってはコストを大幅に抑えて手に入れられるのも魅力的です。
おすすめの商品一覧
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1,980円 |
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はDIYでも活躍するセメントの人気商品を紹介してきました。初心者の方でも手軽に扱えるインスタントタイプや、家の補修に使われるパテタイプの物が人気のある傾向でしたね。
他にもタイルの目地材や、窯炉に適した耐熱性のある物もあったりで、セメントの用途は各種様々でした。この記事を機会にいろいろな施工にチャレンジしてみようと思った方にも、おすすめできるセメント達に出逢えたと思いますので是非参考にしてみて下さい!