コンサートやバードウォッチング、スポーツ観戦等に使用される、双眼鏡。双眼鏡があればドーム球場で行われるアーティストのライブも身近に感じられます。また、オリンピックを控えた今、スポーツ観戦用に購入考えている方も多いのではないでしょうか。
双眼鏡はオリンパスやニコンといった光学機器メーカーの本格的な製品から、デザイン性が高いおしゃれな製品、子供のおもちゃにもなる安価なものまで様々な製品があります。この記事では、双眼鏡の選び方とおすすめ商品のランキングをご紹介します。ご自身の目的に合った製品を見つけてくださいね。
双眼鏡の選び方
双眼鏡を使用する目的には、バードウォッチングやライブ、コンサートなど目的はさまざまですよね。そこで用途にあった双眼鏡を選ぶことがとても重要です。ここからは双眼鏡の基本的な性能からシーン別の選び方を解説していきます。
確認したい基本性能5点
まずは、双眼鏡の基本的な性能をチェックしましょう。倍率や明るさなど、双眼鏡を使用するうえで外せないポイントとなります。
1、倍率を確認
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倍率は、双眼鏡を購入する際に多くの人が気になる点ではないかと思います。高倍率の方がいい双眼鏡のようにも思えますが、実際には高すぎる倍率の双眼鏡は選ぶべきではありません。
その理由としては、倍率が高い双眼鏡は、見え方が暗くなります。また、高倍率の双眼鏡は手ブレの影響も大きくなります。一般的に手持ちで使う双眼鏡の場合、6倍から8倍程度の倍率が適当で、高くても10倍くらいまでが限度です。
10倍の倍率がある双眼鏡なら、観察対象との距離が10分の1になったように見えます。8倍なら8分の1の距離です。これを目安に何倍程度の双眼鏡が必要なのかを考えて、あまり倍率が高すぎるものは選ばないようにしましょう。
2、明るさを確認
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双眼鏡を選ぶうえで、明るさはとても重要です。明るさは主にレンズの大きさで決まります。観察対象に向ける方のレンズを対物レンズというのですが、対物レンズが大きいほど明るく見やすい双眼鏡となります。
レンズの大きさは対物レンズ有効径という数値で表記されます。もっとも、レンズが大きいということは、本体も大きく重いということになるので、製品選びの際にはこの点も考慮に入れる必要があります。
使う場所も影響します。屋外の直接日光が当たるような場所で使う双眼鏡は、それほど明るい双眼鏡でなくても大丈夫ですが、屋内や夜間に使う場合は、できるだけ明るい双眼鏡を選ぶべきです。
3、光の反射を抑えるコーティングを確認
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双眼鏡で見るときには、レンズを透過した光を見ているわけですが、レンズは全ての光を透過できるわけではなく、反射によって光が失われています。
レンズの反射で光を失えば見える像は暗くなりますし、解像度も下がり鮮明な像を見ることができなくなります。この点を解消するために、多くの双眼鏡では、レンズに反射を抑えるコーティングが施されています。
コーティングには、単層のモノコート、何層にも重ねたマルチコート、レンズだけでなく内部に使用されているプリズムなどの全ての面にコーティングを施したフルマルチコートなどの種類があります。後者ほど良く見える双眼鏡になりますが、その分価格も高くなります。
4、視界を確認
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双眼鏡で視界といった場合、実視界と見かけ視界の2つがあります。実視界というのは双眼鏡を動かさずに一度に見える範囲のことで、角度で表します。実視界が広い双眼鏡の方が広い範囲が見えるので、対象物を探しやすくなります。
スポーツ観戦やバードウォッチングのように観察対象が動く場合には、実視界が広いことが重要になります。
これに対して、見かけ視界は双眼鏡の覗いたときの視界の広さを表しています。見かけ視界の広い双眼鏡は目の前に大きく像が広がるので、迫力があります。
5、レンズと目の距離アイレリーフを確認
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双眼鏡の覗く側のレンズのことを接眼レンズといいます。アイレリーフというのは、双眼鏡を覗いたときに接眼レンズからどのくらい離れても視野全体を見渡すことができるかという数値です。
眼鏡をしたまま双眼鏡を覗く人や、化粧崩れが気になる女性などは、アイレリーフが15mm程度以上の製品を選ぶとよいでしょう。
あると便利な性能で選ぶ
双眼鏡は屋内のみならず、屋外での使用も多いため、急な雨でも安心して使用できる防水性に優れた双眼鏡がおすすめです。また、お出かけ先や屋外で使用することが多いため、携帯性も重要なポイントです。
屋外で使う場合に重要な防水性能
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屋外で使う場合に重要となる性能です。多少の雨に濡れても平気といったレベルのものから、水没させても壊れないというレベルのものまであります。
屋内で使うのが主な人は、あまり拘る必要はありませんが、アウトドアで使う人、野外コンサートの鑑賞や屋外スポーツの観戦で使う人には大事な機能です。
持ち運びに便利な携帯性で選ぶ
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使用目的にもよりますが、携帯性の高さも双眼鏡を選ぶ際のポイントになります。バードウォッチングのような場合は、双眼鏡を首からストラップで下げておく人も多いのですが、観劇などの場合は、使うとき以外はバックにしまっておく人が多いはずです。
観劇用などの双眼鏡には、折りたたみ式などのコンパクトに収納できるものがおすすめです。
使用目的に合わせて選ぶ
双眼鏡を選ぶ際には、使用目的に合ったものを選ぶことも重要です。上の記述を前提に、使用目的に合うのはどんな双眼鏡なのかご説明します。
コンサートやライブ鑑賞
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コンサートやライブの会場で使う双眼鏡を選ぶ際には、会場の大きさに合わせて適切な倍率のものを選ぶことを心がけましょう。小さめの会場で高倍率の双眼鏡を使うと、アップになり過ぎてかえって見にくくなることもあります。
また、ドームなどの大きな会場で、ステージから一番離れた席で16倍は必要です。16倍以上の倍率でも問題ないのですが、手ブレが大きくなってしまうため扱いが難しいです。
■会場別おすすめのスペック
会場 | 倍率 | 対物レンズの有効径 | 見掛け視界 | ひとみ径 | 明るさ |
コンサートホール | 6~8倍 | 20~25mm | 40~60° | 3~5mm | 9~25mm |
アリーナ・スタジアム | 10~16倍 | 20~25mm | 50~60° | 2~3mm | 4~9mm |
ドーム | 10~16倍 | 25~30mm | 50~60° | 3~5mm | 9~25mm |
スポーツ観戦
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スポーツ観戦、特にサッカーやラグビーのような広いグラウンドを選手が縦横に動き回るスポーツを見る場合は、実視界が広い双眼鏡を選ぶのがポイントです。野球など選手の動きに注目したい競技は実視界の広さよりも解像度の高い双眼鏡を選びましょう。
屋外ならば8〜12倍、屋内であれば4〜8倍、東京ドームのような会場が広い場合は8倍〜10倍あると見やすいです。
バードウォッチング
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バードウォッチングの場合は、観察する鳥に合わせて選びます。動きがある鳥なら、実視界の広い双眼鏡がおすすめですし、警戒心が強く離れた距離から観察する必要がある鳥なら、高めの倍率のものを選ぶ必要があります。
観察場所が水辺の場合は、防水性が高いものを選んでおくと、双眼鏡を濡らしてしまうようなことになっても安心です。
星空観察
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星空を観察する際には、特に明るさが重要です。できるだけ明るい双眼鏡を選べば、暗めの星も見やすくなります。観察対象の動きがわずかなので、大型の双眼鏡を三脚にセットして使うのもおすすめです。
双眼鏡のおすすめ人気ランキング10選
ここからは具体的なおすすめ商品をランキング形式でご紹介していきます。様々なタイプの製品がありますから、自分に合ったものを見つける参考にしてください。
1位 ペンタックス タンクローR 8×21 UCF R

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対物レンズ有効径:21mm
明るさ:6.7
コーティング:マルチコート
実視界:6.2°
見かけ視界:50°
アイレリーフ:13mm
サイズ:高さ83×幅110×厚さ48㎜
重さ:210g
コンパクト双眼鏡の定番商品の一つ
手に取りやすい価格のコンパクト双眼鏡です。外装にはラバーコートが採用されているので、握りやすく耐衝撃性にも優れています。眼福(左右の目の間隔)は、58~72㎜で調節可能で、子供から大人まで使いやすい製品です。
マルチコートが施された歪みの少ない非球面レンズを使用しているので、明るくクリアな像を見ることが出来ます。性能の割りに低価格で、コスパが非常に良い製品ですから、初めての双眼鏡としてもおすすめです。
2位 オリンパス 8×25 WPⅡ

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対物レンズ有効径:25mm
明るさ:9.8
コーティング:全面マルチコーティング
実視界:6.2°
アイレリーフ:15㎜
サイズ:幅107×長さ104×厚さ44㎜(幅と厚さは眼福最大時、長さは収納時)
重さ:260g
高い防水性能を備えた折りたたみ式双眼鏡
折りたたみ式のコンパクトな双眼鏡は劇場に持っていったりするのに便利ですが、この製品は高い防水性能を備えたアウトドアでの使用を想定したモデルです。水深1mの水中に5分間つけても問題ない耐水性能があります。
沢登りなどを楽しむ方には打って付けの製品です。最短で1.5mの距離までピントが合うので、近くの花や昆虫をアップで見ることにも使えます。携帯性が高い製品なので、どこに持っていっても邪魔にならず、便利に使えます。
3位 personal-α 双眼鏡 10倍

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対物レンズ有効径:22mm
明るさ:4.8
実視界:6.5°
サイズ:縦83×横102×厚さ35㎜(突起部含まず)
重さ:137g
低価格双眼鏡の売れ筋商品
低価格が大きな魅力となっている製品です。この価格ですから、本格的な双眼鏡と比べて性能的に見劣りする面があるのは否定できませんが、子供におもちゃ代わりに与えたりするのには持って来いの製品です。
ただ、単に安いだけではありません。価格の割りに見やすく、また非常に軽量なので長時間覗いても疲れにくい製品です。年に数回だけといったような使用頻度が低い人には、十分な性能があります。
4位 キャノン BINOCULARS 10×30 IS Ⅱ

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対物レンズ有効径:30mm
明るさ:9.0
実視界:6°
見かけ視界:55.3°
アイレリーフ:14.5㎜
サイズ:全幅127×全長150×全高70㎜
重さ:約600g(電池含まず)
手ブレを補正する防振双眼鏡
手ブレ補正機能を搭載した双眼鏡です。この製品にはVAP(バリアングルプリズム)という方式が採用されていて、ガラスと蛇腹上の筒に包まれた液体レンズが、手ブレに応じて形を変えることで手ブレを補正します。
手ブレの影響を感じることなく対象物を観察できるので、鮮明な像が得られます。欠点としては、アクチュエーターやバッテリーを搭載するため重さがあること、価格が高くなることなどがあります。
5位 コーワ YF30-8

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対物レンズ有効径:30mm
明るさ:14.4
コーティング:全面マルチコーティング
実視界:7.5°
アイレリーフ:16.0㎜
サイズ:全長114×全幅160×全高48㎜
重さ:475g
高コスパの明るい双眼鏡
30mmという大きめの対物レンズ有効径を搭載した双眼鏡です。口径が大きいので、明るく見やすい双眼鏡となっています。その割りに価格は安めで、コスパの良い製品です。
全面マルチコーティングで、レンズの外面には接眼レンズ・対物レンズとも撥水性・撥油性に優れたKRコーティングが施されています。メンテナンス性にも優れた製品です。本体の内部には窒素ガスが充填されていて高い防水性能も有しています。
6位 ニコン MONARCH 7 8×30

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対物レンズ有効径:30mm
明るさ:14.4
コーティング:全てのレンズ・プリズムに多層膜コーティング
実視界:8.3°
見かけ視界:60.3°
アイレリーフ:15.1㎜
サイズ:高さ119×幅123×厚さ48㎜
重さ:435g
優れた光学性能で自然な見え味が楽しめる
レンズを通してものを見る双眼鏡では、像にズレが生じることが避けられません。このズレのことを収差というのですが、光の波長による屈折率の違いによって生じる色ズレのことを色収差といいます。
この色収差が少ない双眼鏡は、自然に近い見え方をします。ニコンのモナークシリーズは、特殊なEDガラスを採用したレンズや高品質多層膜コーティングによる優れた光学性能で、色収差を少なくしていることに特徴があります。高価ではありますが、それだけの性能を有している製品です。
7位 ペンタックス Papilio Ⅱ 6.5×21

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対物レンズ有効径:21mm
明るさ:10.2
コーティング:フルマルチコーティング
実視界:7.5°
アイレリーフ:15㎜
サイズ:高さ114×幅110×鏡体の厚み55㎜
重さ:290g
近くのものをアップで見られるマクロ観察機能
2位の製品のところでも少し触れたのですが、双眼鏡は比較的近くのものを拡大して見るのにも使えます。もっとも、もともと遠くのものを見るための製品なので、あまり近くの観察対象にはピントが合いません。
この点、この製品は約50cmの近距離でもピントが合う設計になっています。近くのものを大きく見ることができるので、草花などの自然観察はもちろん、美術館で絵の細かいタッチを見たり、博物館で展示物の細部を観察することにも使えます。遠くも近くも良く見える双眼鏡です。
8位 ニコン ACULON T11 8-24×25

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対物レンズ有効径:25mm
明るさ:9.6(8倍時)
コーティング:全てのレンズ・プリズムに多層膜コーティング
実視界:4.6°(8倍時)
見かけ視界:35.6°(8倍時)
重さ:305g
サイズ:高さ123×幅109×厚さ51㎜
アイレリーフ:13.0㎜(8倍時)
必要に応じて倍率を変えられるズーム式
この製品は、8倍から24倍の範囲で倍率が変更できるズーム式双眼鏡です。非常に魅力的な機能なのですが欠点もあり、高倍率に変更すると視野が暗くなります。
また、高倍率にすると手ブレの影響が大きくなったり、視野に目標物を入れるのが難しくなったりもします。普段は使いやすい低倍率で見て、ここぞという時は高倍率に変更するといった使い方がおすすめです。
9位 ヒノデ 6×21‐S1

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対物レンズ有効径:21mm
明るさ:12.25
コーティング:9層マルチコート
実視界:8°
アイレリーフ:14㎜
サイズ:横108×縦87×厚さ48㎜
重さ:192g
メーカーのこだわりが詰まった逸品
双眼鏡に興味がない人にはあまりメジャーではないかもしれませんが、ヒノデ(日の出光学)は、見やすい双眼鏡を作ることに強いこだわりを持ったメーカーです。この製品は、倍率は低めの6倍ですが、それも低倍率の双眼鏡の方が実用性が高いという判断からです。
また、この価格帯の製品としては異例とも言える高級なコーティングを施していたり、余計な光が入らないように遮光環を3枚取り付けたりといったように、細かな点にまでメーカーのこだわりが詰まっています。
10位 ミザール SBK-1170

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対物レンズ有効径:70mm
明るさ:40
コーティング:フルマルチコート
実視界:4.2°
アイレリーフ:18㎜
サイズ:274×210×83㎜
重さ:1.3kg
星空観察におすすめの大口径双眼鏡
今回ご紹介している中では最大の対物レンズ有効径70mmの大口径双眼鏡です。口径が大きい分、かすかな光でも集めることができるので、星空の観察などに特におすすめです。
一方、大口径なので本体が重く、動きの激しいものを見るのにはあまり向いていません。手持ちでも使えないわけではありませんが、三脚を使った方が安定します。口径の大きさの割りに安価なので、大口径の双眼鏡を初めて買うという人におすすめです。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
![]() ペンタックス タンクローR 8×21 UC……
1
|
2,742円 |
4.25 |
|
![]() オリンパス 双眼鏡 8×25 WPⅡ
2
|
7,185円 |
4.45 |
|
![]() personal-α 双眼鏡 10倍
3
|
1,790円 |
4.3 |
|
![]() キャノン 双眼鏡 BINOCULARS 10×30……
4
|
49,919円 |
|
|
![]() コーワ 双眼鏡 YF30-8
5
|
6,544円 |
|
|
![]() ニコン 双眼鏡 MONARCH 7 8×30
6
|
30,775円 |
|
|
![]() ペンタックス 双眼鏡 Papilio Ⅱ 6.……
7
|
11,070円 |
|
|
![]() ニコン 双眼鏡 ACULON T11 8-24×25
8
|
10,700円 |
4.35 |
|
![]() ヒノデ 双眼鏡 6×21‐S1
9
|
17,500円 |
|
|
![]() ミザール 双眼鏡 SBK-1170
10
|
16,230円 |
|
|
まとめ
いかがでしたでしょうか。双眼鏡には、倍率やレンズ、明るさなどさまざまな種類がありますが、目的にあった双眼鏡を選ぶことが大切です。広い会場のコンサートの時も双眼鏡を覗けば、アーティストの表情や動きを捉えることができ、より一層楽しむことができますよ。
使用するシーンに合わせ、最適な双眼鏡を見つけてくださいね。